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伝説のこどもたち KANA1 KANAちゃんの不安

小学生で出会ったKANAちゃんですが、おかあさんの主訴は、妹への暴力でした。とにかく手が出る、何もしていないのに妹が可哀想だという事でした。家は、遠かったのですが、電車に乗って通ってきていました。それも、妹と一緒にいる時間を極力避けるためでした。

病気に対する恐怖心が強かったので、しつこい手洗いがはじまりました、手荒れがひどくボロボロになっていました。「3分以上の手洗いは、手にダメージを与えます。そこからバイ菌が入ることもあるので、手洗いは、短めにしましょう。日本医師会」というような嘘のポスターを作って、事業所の受付に貼ったりしました。

中学で部活に入ると、部活がらみのトラブルが多くなりました。おかあさんに相談するのですが、最終的には、大喧嘩に発展してしまうので、おかあさんは直接、私たちに相談するようにKANAに伝えました。そこからは、電話とFAXが、毎日のようにかかってくるようになりました。手書きのFAXも、何枚も送って来ます。

こんな内容のFAXがありました。

「体育祭か部活として喫茶店をした。後輩が、頑張っているのに先輩としてちゃんと出来なかった、情けない。」

「後輩から直接なにかいわれてないのなら、みんなも、気にしてないということです。ちゃんとやれてたということだから、気にすることはありません!」と書いて送ると「ありがとうございます」と返事がきます。FAXを送りすぎとお母さんに叱られたと笑いながら言ってました。

また、ある日の電話では、

あ、これも、文化祭か何かでした。スーパーボールすくいをやったらしいのですが、そこにお客さんが2人きました。500円払ったので、300円のお釣りを出したというのです。

「ふんふん、それで?」 

「1人だけがやるつもりだったかもしれないでしょ。だったら、おつりは400円のはずだったのに〜(号泣)」

「お客さんからなんかいわれた?言われてない?だったらKANAは間違ってません。大丈夫です」

小学生のときの妹への暴力は、自分の不安(自信のなさ)を妹に向けていたのでしょうか。イライラを家族に向けてしまう子は、たくさんいます。家族以外の人の方がうまくいくこともたくさんあります。高校の後、短大では寮生活になりました。家族と離れるのもいいことです。

成人になった今でも、LINEや電話はしょっちゅうです。

大丈夫、大丈夫、KANAは、人が持ってないすごい特技があるじゃん。

次回は、それについてはなします。




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