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父のお告げの話

忘れてもいいけど忘れられない、神がかったお告げの話。

もう時効なんでここに書きますが、以前お付き合いしていた彼が既婚者でした。
私はそれを知らずにお付き合いしておりました。
結婚していることを隠されていたのです。
ちなみに当時の私は全くもって未婚です(なんの言い訳や)

彼が長年住んだ部屋から引っ越しをすることになり、片付けを手伝っていたある日のこと。
書斎の机の引き出しを開けると一枚の紙が、丁寧に舞うようにひらりと私の足元に落ちました。
当然のように手にした紙の、その紙質に違和感を覚え、折り目を開いてみるとその紙は離婚届けでした。しかも、彼の名前は未記入のもの。住所が書かれた付箋は返送先でしょうか?私には情報量が多すぎる、その一枚の紙。
あああー、びっくりした!!!
びっくりしたのでその日はもう、その紙を元あった引き出しの中にしまい、(何度も持ち帰ろうか迷ったけど)そそくさと実家に帰りました。もう「顔色悪いよ」と私を心配する彼の顔なんて、まともに見られなかった。(当たり前や!よく彼にむかって何も言わずに帰れたな?!と今の私は思います笑)

ていうか、離婚届なんて初めて見たし、だいたい何なん?!サインしてない離婚届を大切に引き出しにしまっている意味ってどういうことよ。笑
離婚してるんかしてないんかどっちやねん
どっちにしてもこんな形で彼が既婚者だったということを知るなんて・・・
それより知ってしまった私、さあ、どうする?
こういう時ね、不思議なことにまず、「これは彼の物ではないかもしれない」とか思っちゃったりするんですよ、そんなわけないのに。笑
友達のものかも!とかね、そんなわけあるかい。
まず確認しようとするんですよね、好きだったんでしょうね・・・大っ嫌いになって別れたけど。

その件を何て聞いて確認したのかもう覚えてはいないけど、問い詰めた時に(離婚届をテーブルにきれいにひろげて見せて問い詰めたのは覚えてる笑)彼は『話していたつもりだった』みたいなこと言った気がします。
いや、絶対聞いてねーよ。そんなん聞いたら覚えてるやろ普通!
そしてそれから私の中でポンっと生まれた彼に対する小さな猜疑心が、いつの間にかどんどんどんどん大きくなって、いつしか一緒に食事もできないほど、嫌いになってしまった。同じ空間にいることさえいやになるくらいに。
なんか、これは『不倫してたなんて!』『不倫なんて!!』みたいな話ではなくて、既婚者であること隠していた彼と、気づかなかった私との変な温度差を『恋』というものが埋めていて、ある真実によりその温度差に決定的で圧倒的な違和感が生まれたって話。
せめて血液型がA型と思ってたのにB型だった、ぐらいの出来事だったら良かったんだろうけど。
簡単に言えば『結婚していないと思ってたのに、結婚していた(しかも子どももいた)。』これ結構な破壊力でしょ

大変だったなー、別れるの。
結局結婚してて離婚してなかったからね、彼。
離婚届送り付けられてるのに。。
笑えるからまたいつか記事にしますけど・・・

これは結果、不倫していたという話になりますが、恋愛中においてはかなりのパワーワードですよね『既婚者』って。しかも知らなかった!言ってたつもりって?!てか、なにより気づけよ私!でしょ。
なにか兆候というか既婚者のにおいみたいなの、あったと思うよ。
普通に結婚の話とかしてたもん・・・何やったん、あれ。

恋愛中って相手のこと、基本的に信じたいんです。
盲目的に好きであれば好きなほどに、そうなんだと思う。
私の場合偶然にも離婚届を見つけたからそこで知ったけど、あれがなかったらいつ知ってたんだろう?考えただけで震えるわー。

ここで表題にある通り、あの引き出しを開けたのは、きっと亡き父のお告げだと、勝手に思ってる。そうとしか考えられない。
たまにこういう神がかったこと、あるんですよね。
お父さん、おかげで私は大切なことに気付くことが出来ました。
本当にありがとう!!!
いつかこの話に題名を付けたいと思っていた。やっと、それができた。

亡き父の『お告げの話』でした~
お父さん、これからもよろしくね。


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