2つ前の職場が消滅した。ひとつの昭和型企業の終焉。[1000文字コラム]
過去に勤めていた会社(塾)が消滅するところを観測しました。
懐かしくなったのであのブラックでありながら愛おしい日々のことを思い出そうと思います。
創業者の教育への熱意が凄まじかった
わたしがその塾に応募したのは本当に偶然でした。
業界ではかなり有名な教材出版社と創業者が同じ、というか、もともと塾を始めてから、教材を作るために立ち上げたのがその出版社だったそうです。
創業者の教育への情熱はすさまじかったです。
現代の人間でここまでできる人はいないだろうな、というくらい、地域の子どもへの教育に情熱を注いでいました。
なんで知ってるかって、入社した際に創業者の自費出版書籍を配布されたからです(笑)
ナチュラルに求められる全人的労働
すさまじい情熱はけっこうなのですが、職員の待遇は「優しさは感じるものの待遇は最悪」って感じでした。
創業者は情熱的な教育者ゆえ、福利厚生は塾としてはかなり充実していましたし、ボーナスも存在しました。ただし、デフォルトの思想がおかしいとしか言いようがない環境なんですよね。シンプルにブラック。ナチュラルにデフォルトの設定がブラック。
講習時の夜、みんな疲労で目を真っ赤にしながら励まし合ったのはいい思い出です(白目)。
終焉の理由はとても単純
中の人々はとても善良な会社だったので気にかけていたのですが、創業者が数年前に亡くなったそうです。
それと同時に、おそらく現場のボスだった人も退職した模様。まぁわたしがいた頃からかなり病んでいたので。
そして数年後の今年春で(おそらく)倒産。
ワンマンボスを失った会社とはこんなに脆いのか、と驚かされましたというお話。