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Xデザイン学校 校外フィールドワークに向けた事前研修(7/2) 振り返り ~質的データ分析の基本~

0.本研修の位置づけ

7月末に実施予定のXデザイン学校 校外フィールドワーク(at 福岡)に向けての事前研修という位置づけで「質的データ分析の基本」というテーマでの講座/ワークショップがありました。本noteでは、その際の振り返りを書きたいと思います。(雑感も多々含みます ^^)

1.事前研修の概要

今回の事前研修の講師は 経験デザイン研究所 フェロー 水本 徹氏 で研修のテーマは「質的データ分析の基本」となっていました。

ここでの"質的データ"とは「(フィールドワークなどの)調査で得られた "ことばのデータ"」を指しており、このような"質的データ"を分析した結果として目指す方向性は大きく2つとのこと。
 ①仮説検証(このような考え方で良かったんだ💡)
 ②仮説抽出(そのようなことがあるんだ💡)

~ メモ( ..)φ ~ ※個人の理解に基づく
①仮説検証:あるテーマを元にした調査を行う前に、”事前に立てた仮説”に対しての検証、「これで良かったんだ~」「こうではなかったか~」など
②仮説抽出:あるテーマに対し、調査前に立てた仮説とは"異なる仮説"の抽出を行うこと、「そんなことがあるんだ~」など

今回は、質的データ分析に関する手法をいくつか紹介頂いた後に KJ法 (川喜田次郎 / Kawakita Jiro 法) に関して、講師の方で準備頂いた具体的な題材を元にワークショップを行い、手法に対する理解を深めていきました。

~ 概要:KJ法 (川喜田次郎 / Kawakita Jiro 法) ~
大量に収集したデータを整理して分析し、新たなアイデアを得るための発想法のこと。膨大なデータを一枚一枚のカードに分けてグループ化した後に、図解化・文章化を行う。これにより新たな発想が得ていくことを目指す。

KJ法とは何か?膨大な情報を整理するための発想法を解説 | Promapedia 
(上記リンクは参考 ※講座中に紹介されたものではないです~)

(まさかの "いらすとや" にKJ法のイラストがあったので引用)

2.事前研修を通じての学び

今回のnoteには "事前研修を通じて特に印象に残った2つのポイント" について雑感を添えながら書き残していきたいと思います。

その①:KJ法は分析結果に筋の通った雑味を入れやすい

KJ法については、何となくの理解は持っておりましたが、最初に学んだ分析方法が上位下位関係分析であったこともあり、日頃、インタビュー結果を分析する時には主に上位下位関係分析を用いていました。

その様な状態で今回の講座を受けたのですが、改めてワークショップを行いながらKJ法を学んでみて、自分の様なひよっこ🐤でも分析を元に作成するストーリーに "雑味を自然に取り入れられる" 手法 である様に感じました。

日頃、自分が上位下位関係分析をすると、分析により抽出した上位ニーズを元にペルソナ等を作成する際に "上位ニーズをどこか都合よく解釈し直して" ストーリーとして繋げてしまっている状況がある様にも感じていました。

一方、KJ法ではインタビューから抽出した各要素をグループ化した上で、
 ★各グループを図解化にする
 ★図解を文章(ストーリー)にする

という流れまで一貫して含んでいることによって「インタビューで得たものをストーリー化するまでの流れに筋が通りやすい」ことを感じました。

KJ法は"筋"が通りやすい!図は"串"だけど ( ´∀` )

本講座の水本講師からは「土を香りを取り込むべし」というコメントもありましたが、KJ法の自然な流れに沿っていくことで、自分でもそれなりに自然な形で「土の香りの様なもの」を取り込んでいける様に感じました。

とは言え、レベルとしてはまだまだかとは思いますが ( ´∀` )

また、上位下位関係分析では、抽出された上位ニーズを扱っている内に "各上位ニーズが同列1位の様な扱いについなってしまう" ことがある (注:自分の場合です) のに対し、KJ法においては「インタビューから抽出された要素がどれだけその価値に紐づいているか?」が一目で分かることによって、抽出された価値を語る時に強弱を上手く取り入れやすい様に感じました。

少し上長な文章になりましたが、自分が"上位下位関係分析"時に感じていた
① 上位ニーズ抽出後にペルソナ化する時、都合の良い解釈を交えがち ^^;
② 抽出された上位ニーズを、つい同列1位かの様に扱ってしまう ^^;

という懸念を払拭できる手法である様に考える次第でした!

"上位下位関係分析" 以外の手法を自分で積極的に取り入れてこなかった点は猛省しつつ、今後はKJ法や他手法も上手く取り入れながら、インタビュー結果を分析していけるようにステップアップしていけたらと思います♪

その②:フィールドワークは探索ではなく探検である

タイトルの通りですが、講師の「(フィールドワークは)探索ではなく探検」であるという言葉が印象に残った次第でした! 合わせて、

(フィールドワークでは) 始めから探し物が分かっている立場にあるのではなく、周りにあるものから探っていく立場にある」
(事前に仮説は立て、仮説検証も行うが) 最初に仮説が出来上がり過ぎていると面白いものは見つけられない」

などの言葉も頂きながら、この時 自分は 2021年度 Xデザイン学校のある講座で浅野先生から頂いた "ブリコラージュ(Bricolage)" という言葉をふと思い起こしていました。

~ メモ:ブリコラージュ (Bricolage) について( ..)φ ~
「寄せ集めて自分で作る」「ものを自分で修繕する」こと。「器用仕事」とも訳される。ブリコラージュは、理論や設計図に基づいて物を作る「設計」とは対照的なもので、その場で手に入るものを寄せ集め、それらを部品として何が作れるか試行錯誤しながら、最終的に新しい物を作ることである。
Wikipedia参照:プリコラージュ(Bricolage)

(手に入るもので組み立てるの図)

フィールドワーク時の探検においても、ブリコラージュ的に "その時は役に立つか分からないものでも、目を付けて拾っておき、分析の際にはその拾ったものも交える" 。そうすることで、一見 "別のもの" が拾いものを媒介にしてふと繋がったり、新たな気づきが得られたりするのかも?と自分の中で少し繋がる部分がありました。

2021年度の講座で自分がブリコラージュの話を伺った時は、直接的には "人生における学びの得方" 的な文脈だったため、自分の中でブリコラージュの話をユーザー調査に紐づけることは出来ていなかったのですが、1年を経て

「だからエスノグラフィの会で "ブリコラージュ" について触れてたのか」

と気づいたりする次第でした。

Xデザイン学校の講座内容、ホント味わい深いです ( ´∀` )

ただ、そんな新たな気づきを得る一方、このnoteを書きながら沸々と浮かんできた懸念は「自分って最近、リアルな探検したことないなぁ ^^;」ということ。探検らしい探検をしたのって、小学校が最後の様にも思います。

 「フィールドワークは”探検”なのか~! なるほど~💡」

と一旦は理解しつつも、【探検】についての肌感がなければ、結局のところ "分かったつもり" で終わってしまうかもですので、これから行う校外フィールドワークで学びを得ていくことはもちろんのこと、フィールドワーク後も【探検】への理解を深めていこうと決意する(?)次第でした。

余談ですが、今の時期は子供も丁度夏休みなので、家族でどこかの森とか海とかに【探検】に行くことを企画してみようと思ったり
(心の持ちようかとも思うので、わざわざ森とか海に行く必要もないのかもですが、自然が好きな一家なので!童心に戻ってきます  ( ´∀` ))

3.最後に

2018年にUXD (User eXperience Design) という考え方に初めて触れ、そこで衝撃を受けて以降、じりじりと学びを継続してきましたが、ホントまだまだ分からないことばかりだな~っと感じます。ただ、焦らずに過程を楽しみながら歩んでいけたらと思います!

ーーー
相も変わらず駄文だったかもしれませんが、最後までお読み頂きありがとうございました!とても嬉しいです♪ ^^

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