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ミドリカフェ物語

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これは2005年から2015年まで、神戸の岡本という小さな街で営業していた、あるカフェの物語。 その物語を、店主だった僕の目線で語るとしよう。
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#造園

#1 怖いもの知らず。

#1 怖いもの知らず。

「本当に、カフェ、やるんですよね?」
そう言われた日の光景を、15年経った今でも鮮明に覚えている。
当初のカフェ開業計画に携わってくれた、元スタッフの子の言葉だ。
あれは確か春ぐらいの季節で、カフェの企画書を持ってオーナーさんにプレゼンしに行く途中の、日差しが眩しく照り返す歩道橋の上だった。

その投げかけは、僕の覚悟を確認するものだった。

思い返せば全ての始まりは会社員時代に提案した、とある案

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