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完璧にはできない。でも、求めなければそれ以下だ

 完全無欠の存在などないし、完璧な仕事などできるはずもない。それは能力というよりも自然の摂理で、斜に構えた現実主義というよりも純然たる歴史の証明である。
 完璧はあってはならない。もしくは、そう思わねばならない。なぜなら完璧でないことが、より高みを目指すのに必要不可欠だからだ。完璧とは終わりである。完成されることとは死ぬことだ。完全なる状態とはもうそれ以上、どこにも行けなくなっている密室と同じである。

 「完」という状態を最上と考えるのは間違いだ。でもそれがいらないものかというとそうではない。むしろそれは、ギリギリまで確かに「目指されなければならない」ものである。そうでなければ、完璧どころか私達は何かを動かそうとすら、行動しようとすら思えなくなってしまうから。その原動力となるべき「先」は、遠く見えない方がいい。できるだけ遠く、私達が走り出せるように。
 だから、完璧にはできない。する必要がない。でも、それは求められてこそである。私達が求めてこそなのである。何かを成し遂げるエネルギーのために、自信のために、そしてなにより、中々行動を起こせない私達自身のために

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