宇宙の内外および理想と実情への想い
私は宇宙的空間とやらに理想的な思いを巡らせたことなどただの一度もないが、人々が空に憧れ、上を目指し、あのどこまでも続く星々の空間の中へ飛び込んでいきたいという欲求は、充分に理解しているつもりだった。それは人々の「内側」に、それら自身の宇宙空間があり、そしてそこに住まう宇宙人がいて、生態系があって、出来事があるのだ。その限りにおいて、宇宙はまだ人々と幸せな関係を築いている。
しかし、人間の「宇宙飛行士」という職業は、昔ほどは手の届かない存在ではなくなり、それどころか金さえあ