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営業得意なスタートアップが「営業禁止」された時の末路。-chapter3〜「あなたから買いたい」に騙されてはいけない〜

前回のおさらい

営業経験者であれば
「あなたから買いたい」と言われれば
嬉しいし、
営業冥利に尽きる、
なんて思うと思う。

価値観の大転換が起きてから、全く異なる受け取り方になった。

元々、前職でビジネスモデル塾なるものの運営をしていて
既存の塾生が1000社ほどあった。
新しい事業を始める際も、この人脈を使い、
1000社を顧客にしていこうとも考えていた。

売り方も、代理店を中心に販売し、
且つ、交流会で人脈を構築して
そこから営業につなげようという考え。

もしも、2020年がなければ、
今もこのような売り方で突き進んでいたかもしれないし、
本質に辿り着かなかったかもしれない。

2020年6月、僕らはメンタリングで言われた。

「御社は営業力が強すぎる。営業を一度ストップすべき。」


営業が強いことは時として、
強みであり、
武器であり、
メリットである。

一方で、例えばラーメン屋をやっているとして、
まずいラーメンを作っていても
「これはめちゃくちゃうまいですよ!」と売ることができてしまう。
時に、営業力がデメリットになってしまう。

上記図を見て欲しい。

①は良い商品を良いと伝えること
②は悪い商品を良いと伝えること
③は良い商品を悪いと伝えること
④は悪い商品を悪いと伝えること

①と④は正直。
③の良い商品・サービスを「悪いですよ」と伝えて売ることは
基本的には考えづらい。
競合を批判することで自社を立たせようとする人もいるが、
自分はやりたくない。

残った②が問題。
これは、世の中には多々あり得る。
そして、そうしようと思ってなくても営業力が強すぎることで
これが起きうる。
いや、もしかすると、一概の営業マンには
売るものは決まっていて、その中でやりくりしないといけないのかもしれない。

でも、それでは本質ではないし、
世の中は良くなっていかない。
ところが、テクノロジーの発展のおかげでここが変わりつつある。
(話が長くなるので、次回以降に記載します)

売り方も同様。
「あなたから買いたい」には
時に

「あなただから買うよ(これまでの付き合いもあるし、
商品・サービスは大したことないけど、しょうがないから。)」

も含まれてきてしまう。

事実、本当に知り合いがラーメン屋をオープンすることになり、
付き合いで言ったが、あまり美味しいとは言えず、
その時だけの訪問となってしまったことがある。

人脈で販売しようとする弊害はこのようにしておきる。

一度、自分のことも
会社のことも全く知らない、
接点がないお客様が
商品・サービスを良いと思って選んでくれるような
仕組みを作らないといない。

これまでは
「あなたから買いたい」と言われれば、
営業冥利に尽きるとか思ってたし、嬉しかった。
でも、これからのビジネスをやるためにはそれだけではいけない。

「これが欲しい」とまず言ってもらうことができ、
それはどこにでも売っているという状況になった時に
初めて「あなたから買いたい」と言っていただけるように。

だからこそ、僕らは完全なる①の状態を作るべく
一旦、営業を中止し、
まずは本当にうまいラーメンを作るべく
プロダクトとサービスの見直しに入ることになった。

ここでは、営業力が強いことが悪いと言っているわけではない。
商品・サービスが悪いのに、営業力で売ることが
よろしくないと言っているだけ。

お客様の立場になってみればカンタンな問いが
売る側になると急にぼやけてしまう。

情報化社会になって、情報は増えたけど、
その真偽がわからないまま情報を掴んでしまうお客様は
ハッピーではない。

このことがあってから、販売やリードの取り方も180度変えた。
リード獲得は空中戦で、ネットからの問い合わせが80%。
代理店や人脈は20%以下で、且つ、代理店さんも
顧客に代理店登録していただいているのがほとんど。

こうして自社の商品・サービスを追求することで
業界の新たな闇と、新しい道が見えてくることになった。
(次回へ続く・・・)

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