「ののの」読書会の開催にあたって ※こちらは終了しました
2020年の「本屋大賞」で、自著「ののの」(書肆汽水域)に票を入れてくださった書店員の方がいると知り、その人に会いたいと思いました。S市にあるT書店の三浦さんという方で、『本の雑誌』に掲載されていたコメントは、端的に作品について表現されていて感激しました。
S市には多少なじみがありました。カレーの美味しいジャズ喫茶があって時々通っていましたが、そこが数年前に閉店してしまってからは、自然と足が遠のいていました。
三浦さんが週休2日の勤務だと想定すると、アポイント無しにいきなり行ったとして、会える確率は7分の5です。それほど悪い数字ではありません。そんなことを考えながら日々を過ごし、自分なりのタイミングを狙っていました。
2021年6月某日でした。朝目覚めた直後に「今日行こう」とふいに思いつきました。それは作為も力みもない感覚で、こういった状態の時は大抵の場合、うまくいくことが多いと経験的に知っていました。
S市に向かう道中はわくわくしました。駅ビルの中にあるT書店に行き、店内を見渡します。それらしき人を探しながら、なにか商品を買おうと思い、棚から棚へ移動しました。
レジには長い列ができています。カウンター内には複数の人がいて、忙しく対応しています。その中のひとりが三浦さんなのではないかとあたりをつけつつ、混雑が収まるのを待ちました。
本を選んでレジに向かいました。会計が済んだあと、思い切ってその目的を伝えると、果たして三浦さんは在店されていました。無事にお会いでき、票を入れていただいたお礼を伝えました。
今回、2022年6月17日(金)に本屋・生活綴方(横浜・妙蓮寺)さんで「ののの」の読書会を開催するにあたり、進行役をその三浦さんにお願いしたところ、快諾していただけました。
こういった形でご縁がつながったことを大変うれしく思っています。
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