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コンサル大量採用時代の受け皿


コンサルタントの採用数が増えている。

引用:ダイヤモンド・オンライン

日本企業の大規模なDXに伴い、プロジェクトマネジメントを自社だけで賄えない事からコンサルをチームに入れて組織を動かしている格好だ。

簡単に言えば「動かない日本企業のおしり叩き係」だが、この便利な外注先としてコンサルの案件数は飛躍的に増え、採用市場では圧倒的な存在感を放っている。

しかし、ここで新たな問題が一つ発生する。
現在のDXブームが終焉する時、余ったコンサルタント達の転職先はどこになるのだろうか。
もともと終身雇用を前提としないキャリア、かつ案件ごとのフィービジネスなので、一度需給が崩れれば結構な問題になると想像できる。


コンサル→中小企業社長

おそらく、今後は中小企業が元コンサル達の雇用の受け皿になるのではないか。
多くの中小企業は社長の高齢化に悩んでおり、事業承継のニーズは高まっている。

引用:帝国データバンク

現在も副業として会社を買うビジネスマンが増えている様に承継の引き合いは強く、スキルセット的にもPM/M&A/ITと広く経験しているコンサルタントは相性がいい。

また安全保障上の懸念からも国が国策として中小企業のスムーズな承継に取り組む可能性は高く、産業の若返りのために補助金など何らかの促進策が期待できる。

これまでコンサルは大企業の経営幹部を輩出する学校して重宝されていたが、これからは中小企業の社長を量産する学校に変化していくのではないか。


ファイナンス

しかし来る中小企業再興期に、稼げるキャリアパスとしてコンサルがいいかというと、そこまでではないと思う。
社長業といっても経営基盤が弱い会社であり、アップサイドは限定的だ。

ではどこが1番儲かるのか?と考えると、僕はファイナンス支援会社なのではないかと思っている。

ゴールドラッシュの時に採掘者より鉄道事業者が儲かった様に、トレンドそのものより支援するサービスを展開する領域の方が収益性は高い。

またこのコンサル大量採用時代に1番人気が低下している領域は金融業界であり、優秀な人材(=競争相手)が減ってきているのだ。
コンサルスキルよりファイナンススキルの価値が高くなると思う。

中小企業向けのあらゆるお金の解決、例えば外部経営者が事業承継に取り組む際の初期的な融資や生活保障を行う様な新しい金融サービスは完全にブルーオーシャンであり、これからどんどん増えるのではないか。

あるいは、中小企業バイアウトファンドが猛威をふるい、ファンドが融資と抱き合わせで元コンサルの経営者を派遣する、経営者派遣会社の様なビジネスを始めるかもしれない。

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