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活躍するソフトワーカー

ハードワーカーの対義語としてソフトワーカーというものを考えてみる。
プライベートを軸に置きつつ、効率良く仕事で成果をあげる人達だ。

成果主義が広まるにつれ、職場におけるソフトワーカーの存在感はこれから大きくなってくると思う。

一方で、ただ単に働く時間を短くしたとて生産性があがるわけではない。
ここがよく誤解されていると思うが、ソフトワーカーとして成果を出すためにはハードワーカー以上の工夫が必要で、意外と難易度が高いのだ。

ソフトワーカーとして成功するための要件を3つほど考えてみた。


付加価値の高いマーケットを選ぶ

まずソフトワーカーになるためには、投入時間に対する成果の期待値が大きい環境を選ばなければならない。
世の中には7時間働けば一人当たり年間1億円の売り上げを立てられる仕事もあれば、15時間働いても1000万円しか売り上げが立たない仕事もある。
効率良くお金を稼ぎたいなら戦うマーケットの選定が最も大事だ。
労働集約的な仕事を避けるだけで難易度が一気に低くなる。

これは社内の仕事分担でも一緒で、物理的な作業が多い仕事(例・経理)よりは、創造的な仕事(例・企画)の方が効率的だ。

またこれに加えて、リスクの高い仕事ほどリターンも大きくなる傾向にあるので短時間勤務を正当化する事ができる。
例えばマネジメント職やクリエイター職など、自己の成果物が責任に直結する仕事であれば、毎日1時間しか働かなくても誰も文句を言わないだろう。


大きな仕事をするために人を使う/コミュニケーション

また同じ仕事のミッションの中でも、外注したりコミュニケーションをとり役割分担する事で、自分がより大きな仕事に専念できる。
大きな仕事をすればするほど、労力に対しててこの原理が働き大きなアウトカムが期待できる。

よく「他人に任せられないから、自分がやった方がいい」と手を動かしてしまう人がいるが、これを船に見立てて考えてみよう。

船を漕ぐ力が弱いからと自分も漕いでしまっていたら、少ししか船は加速しない。
しかし船員全員に対して指示を改善するなり、より効率のいい船員の配置を行うなど、組織的に仕組みを作り、自分は進行方向を決める船長の役割に徹すれば、大きく船を加速させる事ができる。

大きな仕事をするとはまさにそのような事であり、自分で手を動かさないからこそソフトワーカーがハードワーカーに勝つことができる。
具体的には、ミッションを考える→上を説得する→予算を取る→外注する、あるいは要件を定義する→判断を要する戦略的作業だけを切り出す→残りはマニュアル化する→部下・インターン生・バイトに任せる、といった方法で、仕事を効率化する事が挙げられる。


プログラム/仕組み化

そこからさらに大きな成果物を出すために、人を使うまでもなくあらゆるものをプログラム化・仕組み化できると良い。

RPA・マクロで繰り返し作業は仕組み化できるし、プログラムを書けば判断を自動化する事もできる。
経営判断や相場観など定性判断は自動化できないため自分の判断力を磨かないといけないと思いがちだが、自分のMAXの判断力を90%の精度で機械的に代替できるなら、そこにこだわる必要が本当にあるのだろうか。
むしろ自分の判断を正しくするために何時間も自己研鑽したところで、判断制度が+10%にしかならないなら、それは自己満足ではないだろうか。

判断ですら自動化できる事を考えると「人間にしかできないこと」は意外と少なく、またそれをつきつめて考えられる人間も同様に少ない。
だからこそ、組織の中で必ず発生する非効率な部分を効率化できればソフトワーカーになる事は十分に可能なのだ。

上記の三つに通じて言えるのは、ただガムシャラに働くのではなく、自分の仕事の中でどこの部分が一番お金になっているのかを客観的に見抜けているかどうかがポイントだ。
それができる人こそが、皆が目指すべきソフトワーカーだと思う。

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