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大人になっても近視が進む?/失明につながる近視のリスク【前編】

こんにちは。“近視“ってすごく身近すぎて、とても軽く考えていたんです。でも、日本近視学会 理事長の大野教授によると「近視は失明に至る原因としての大きな基礎疾患」とのこと。また、同教授によると、近年、大人になっても近視が進む事例が増えており問題になっているそうです。なんとっ!私の近視に対する認識は甘いようです。

今回は、とても身近な近視に潜むリスクに対して、私たち近視の大人はどう付き合っていけばよいのか、考えてみました。

もちろん、私は専門家ではないので、なるべくメディアの記事だけでなく、専門家のサイトも参考に検討しています。興味のある方は参考サイトも載せてますので、是非そちらも読んでみてください。

長い記事になってしまったので、【前編/後編】で分けております。申し訳ありません。明日、【後編】も投稿する予定ですので、そちらも是非よろしくお願いします。
▼目次【前編】
・近視の目はどうなっているのか
・大人になっても近視が進む?
・近視によるリスク
・前編まとめ
 ▼目次【後編(予定)】
・強い近視と病的近視
・自分の近視状態を知る方法
・後編まとめ

近視の目はどうなっているのか

まず、近視の目の中はいったいどんな状態なのでしょうか。なんと、目が大きく前後に伸びているんです。

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こちらの図はNHKのWEB特集記事からの引用です(※1)。1枚目の図は“正常な目“の状態です。そして、2枚目の図が“近視の目“の状態です。

目の奥がビヨーンと伸びています。伸びてしまったことで、目の奥に焦点を合わせることが出来ず、視界がボヤけてしまうんです。

そして、一度伸びてしまった目は、身長と同じで短くすることはできません。

まだ成長段階の子供であれば、いろいろな対策が研究されているようですが、残念ながら大人の近視に対して有効なものは未だないようです。結局、目に負担をかけない生活を心がけるしかないようです(※7)。

大人になっても近視が進む?

近年、大人になってから初めて近視が起こる『成人発症近視』や、大人になってからも近視の進行が続いてしまう『成人進行近視』などが、問題になっているそうです(※2・※7)。

はっきりした統計的なデータはないようですが、スマホやデスクワーク作業の増加など、近くを見る時間が多くなったことが原因ではないか、とのこと。

大人になっても近視が進むなんてことは、考えたこともなかったので、少し驚きました。

でも、まぁ、とは言え、ただの近視ですよね??

近視によるリスク

近視の目は前後に長く伸びています。そして、強い近視になるほど、目の奥の組織はより強く引き伸ばされた状態になってるんです。

引き伸ばされた組織は、薄く弱くなっている可能性があります。目の奥には視力に関連するとても重要な組織が多く集まっている為、この引き伸ばされた重要な組織が、弱って傷ついてしまうことにより、様々な視力障害が起きてしまう、というリスクがあるんです。

強い近視の人ほど、このリスクが高まるわけです。

更に、うまく引き伸ばされず、目の奥がいびつに変形してしまうと病的近視と呼ばれる状態になってしまいます(下図)。

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この図は日本近視学会のサイトから引用したものです(※3)

左が正常な状態。右が病的近視の状態です。目の奥が後方に突出して、大きく変形しています。

少し古いんですが、2005年の厚労省の報告によると、この病的近視は失明原因の第4位なんです!(※3)

視力障害のリスクだけでなく、なんと失明のリスクまであるとは…“たかが近視“ではすまされないようです。

前編のまとめ

ここまで、近視の目の状態と、大人でも近視の進行に注意が必要な現状。そして近視に潜むリスクについて考えてきました。

目が前後に大きく伸びている“強い近視“と、目の奥がいびつに変形してしまう“病的近視“は、特に注意が必要なようです。

さて、後編では、この"強い近視"と"病的近視"それぞれの注意点などについて、もう少し詳しく書いてみます。また、自分の近視状態をチェックする簡単な方法や、大人の私たちが近視とどのように付き合っていけばよいのかについても、考えてみたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。後編もよろしくお願いします。

※1:私たちの目が危ない “近視クライシス”(NHK)
※2:近視の常識が変わる!(NHK)
※3:病的近視とは?(日本近視学会)
※4:子どもの強い近視に要注意 「病的近視」失明も(日経)
※5:近視について(日本弱視斜視学会)
※6:近視の進行予防と治療(医新会グループ)
※7:7.近視の度は何歳くらいまで進むの?(日本眼科医会)


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