銃と宇宙 GUNS&UNIVERSE

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各作品の第1話へのリンクです。 (作者50音順) 神楽坂らせん 宇宙の渚でおてんば娘が大冒険『ちょっと上まで…』 かわせひろし 少年とポンコツロボと宇宙船『キャプテン・ラクトの宇宙船』 道具として生まれ命を搾取されるクローンたち『クローン04』 にぽっくめいきんぐ 汎銀河規模まんじゅうこわい『いないいないもばあのうち』 宇宙人形スイッチくん夫婦の危機を救う『アリストテレスイッチ』 幾つもの世界と揺らぐリアリティ『町本寺門は知っている』 波野發作 銀河商業協同組合勃興記

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GはグレートのG
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火星Gゴーホーム
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火星Gゴーホーム

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クローン04 第6話

クローン04 第6話

  六 彼女が私で、私は彼女 「リンスゥ、表の札、ひっくり返しといて」 「はい」  ヤーフェイの指示を受けて、リンスゥは大きく開いた店の正面、その両脇にたたまれた扉に向かう。そこには「営業中」の看板がかかっていた。  その板に手を伸ばし裏返す。すると表示は「準備中」になる。営業時間外だというお知らせだ。  この食堂は正面の壁を全部開けられるようになっていて、晴れた日には店の前にも席を用意している。今日は風もなく一日いい天気で、まさにそういう日和だった。とても貴重な一日だ。

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クローン04 第5話

クローン04 第5話

  五 幸せというのか  カーテンごしの朝の光が、やんわりと目覚めをうながした。  リンスゥはうっすらまぶたを開ける。  見慣れぬ天井、見慣れぬ壁、見慣れぬ品々、見慣れぬ部屋。  そうだ、新しい住まいだ。  その認識が、じんわりと意識の表層に浮かび上がってきた。  ゆっくり寝返りを打ち、自分のわきのまっさらなシーツを、そっとさする。その下の布団のやわらかな感触。リンスゥの身体を優しく受け止めている。おかげで深い快適な眠りを得ることができた。  ぐっすりと寝た。  ここ何日か

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それいけ!ガン子ちゃん

それいけ!ガン子ちゃん

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クローン04 第4話

クローン04 第4話

  四 何で私を  警戒していたはずだった。  シロウから立ち上る、ただ者ではない気配。それはリンスゥが臨戦態勢を取るのに十分なものだった。それだけ警戒していたのだから油断などない。リンスゥの意識がそれたのは、本当に刹那の間だ。コンマ一秒かそれ以下。本来であれば、隙と呼べるほどではない。  それでも背後に回り込まれた。シロウの力量が、リンスゥの想定を上回っていた。  隙ではないはずの一瞬が、致命的な隙となった。身をかわす動作も間に合わず、人体の急所も急所、頸椎に一撃を食った

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クローン04 第3話

クローン04 第3話

  三 彼女を放せ 「はい、どーぞ。あり合わせの簡単なものだけど」  目の前に、ふんわりとやわらかく湯気を立てる料理がならべられた。スープに、卵と野菜のいため物。それに白いご飯。  リンスゥが座り込んでいたのは、とある店の裏の、勝手口の前だった。  そこは小さな食堂だった。店構えもそこに並ぶテーブルも古ぼけた、いかにもな安食堂。  だが、床もテーブルもしっかり掃除され、よくみがき込まれていた。壁に張り出された、手書きのメニューの品ぞろえは豊富だ。古くてみすぼらしいのではなく

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クローン04 第2話

クローン04 第2話

  二 笑ってる  激しい銃撃戦が続いていた。  深夜に始まった衝突は、拡大の一途をたどった。  手負いのクァンが、脱出かなわずつかまった。尋問により謀略を知った相手組織が、ここでジンロン会をつぶすべきという判断になった。戦場はホテル前から場所を移し、ジンロン会が本拠を構える繁華街に至っていた。  ジンロン会、劣勢である。  本拠地建物の窓ガラスは割れ、壁には多くの弾痕が刻まれている。街路のホロディスプレイは投影装置がこわれたか、おかしな明滅をくり返している。  本拠地一階

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アンフォールドザワールド・アンリミテッド 20

アンフォールドザワールド・アンリミテッド 20

20 公衆トイレの鏡に映った私は、イチゴの水鉄砲の塗料で髪までが水色に染まっていた。なにかを思い出しかけるけれど、思考が言葉にできない。 「脳の混乱で真理を悟ったように思えることがあるらしいです。ドラッグの服用などで」 「きずなちゃん、麻薬とかした?」 「してねーよ」  私は洗面所で雑に頭を洗う。体はへとへとだけど、なぜだか気分はよかった。  *  安西くくるのライブ映像はどこにも出回らなかった。いくつかの、写りの悪いスマホ動画がインターネット上にアップロードされたが、そ

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アンフォールドザワールド・アンリミテッド 19

アンフォールドザワールド・アンリミテッド 19

19 どこまでも、暗闇だった。  ここはハニカムユニバースの壁内とかいうところなのだろうか。五感の全てが失われてしまい、私はもがく。体が動いているのかどうかわからない。どちらが上でどちらか下なのかも。  イチゴのことを考える。振り向いて私を見たときの、切なげな視線。胸の奥にささやかな疼きを感じる。大丈夫、私はまだ消えていない。心はここに存在している。 「キズナニ……?」  なにかが私の中に入ってくる。やわらかくてあたたかい命。それは私の中でくつろぎ、本来の姿に戻る。 「あっ

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