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北海道との縁

 いつの間にか、noteで北海道に住む方々の記事を読む機会が増えている。時には「知ってる知ってる!」だったり、懐かしかったり、「知らないけど、オット知ってる?」って会話のきっかけになったり。

 結婚して1年しないうちに、札幌に移り住んだ。夫は札幌で育ち、学生時代を過ごした。ニュージャージーで3年を過ごし、二人で1年弱を過ごしその後、札幌へ。一緒に6年住んだうち、子供がいない間の4年半は、道内あちこち旅行したものだった。ちなみに義母は、函館の人。
 なかなかの北海道のベテランたちなのだけど、私にとっては初めての場所。

 ただそれまで、まったく縁がなかったわけではない。


 私の母方の祖父が子供の頃、札幌に住んでいた。
 札幌だけでなく、北海道内の東、北見紋別に住んでいた。

 祖父は元々新潟の人らしいのだが、祖父の父親が、当時の「国鉄」―今で言うJRですね―で働いており、そちらの方の鉄道を通すために貢献したそうだ。
 だから、祖父の認知症が進んだ頃、部屋にかかっている幾つかの洋服を見て「今日は鮭がいっぱいあるんだね」と聞いたり、家の周りに海などないのに「海を見にちょっと外に出たい」と盛んに言ったらしい。
 
 夫を紹介した時は、それよりもう少し前だったので、札幌の人とわかって、祖父は喜んでいたようだった。そして北海道には、なんとなく抱いていた憧れだけでなく縁があるのかなと思っていた。
 
 実際に住んでみると、暑さの苦手な私には心地良い季節が多い。冬の雪には苦労したけれど、それを考慮しても1年を通じて札幌の気候が好き。カラッと低い湿度で澄んだ空気、さわやかな空の日が多い。

 札幌市内の都会の具合も丁度良いスケールで、何でも揃うし、街中をちょっと離れると自然も多い。
 新鮮な海産物がスーパーに並んでいることも、カレー文化が何故か盛んなことも、合理的でドライな人間関係を築きたがるところも、それでいて温かい人たちが多いところも、みんな好き。

 たった一つ難点を言うなら、本州にいる友人たちとなかなか会えない。
 だから夫の勤務地が本州になった時は、それはそれで嬉しかった。

 それでも今住んでいる所は、やっぱり皆と会うには遠いけれど。

 祖父の頃から縁あった札幌。北海道。今も夫の実家があるため、1~2年に1回の札幌訪問をしている。途中で函館に寄ったり、道内各地の温泉を楽しんだり。

 そして今は、noteで北海道の方々との出会いがある。
 noteで全国各地の方々と縁ができるのは嬉しい。その中でも北海道の情報は懐かしくて。縁があるのかな。と勝手に親近感を強くしている。


#エッセイ #北海道 #札幌 #気候  

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かわせみ かせみ
読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。