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親子のこと

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親のこと、子供のこと、その関係についての考察や自分の思い出話、などなど家族に関することなら何でも ※映画の感想については含めません
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#家族

親と子、それぞれの自立と互いを思う気持ち

 親子関係や特に母娘関係については、自分が親になると、むしろ子供の立場から考えるようになった。  いくつかの面で、母親の接してきたように私は接しない思いは幼少期から持っていて、それは異国の文化で過ごしたことにも起因するのだろう。30代での母への反抗心はずいぶんこじらせてしまったと思う。  でもどうすれば良いのかについては意識的でないと、「そうしないぞ」と強く思うだけでは極端になり、正しいか正しくないかや優劣の問題を生んでしまう。そうできなかった時の自分も責めるだろうし、それは

個性は、自分の中に感じているもので充分と言う息子19歳~子育てを省みる~

 言葉の概念が人それぞれだとはわかっているし、親が子供に感じ方を押し付けるのは違うともわかっている。むしろそれを言い聞かせて息子と接してきたはず。  言葉だって、会話だって、求められた時には気持ちも時間も、可能な限り向けてきた。できるだけ自分が納得できるように。  でも「自分が納得できるように」だから、子供に伝わっていないのであれば、それはただの自己満足になっちゃう。 ※※※  「個性」は、私の今までの人生にとって大切な重たい言葉。  帰国子女となった7歳の私は、周りを伺

こんな風な夏休みに、また乾杯しようね

 男が、離婚した妻のもとへ定期的に行き、10歳の息子と時間を過ごす。  時々しか会わないからギクシャクするけれど、あることをきっかけに濃密な時間を一緒に過ごし、父と息子の絆ができていく。  離婚した理由は、どうやら仕事ばかりで家族との関係をおろそかにしたためらしく、男は息子との時間を過ごすことで、家族と関わる大切さに気付いていく。  これは映画『シェフ』の内容。(「アイアンマン」(1)、(2)で監督もしたジョン・ファブロー監督、主演の映画です。ちなみに今だと「ライオンキング

もらったバトンを渡す立場になった時

 もう50代に入った夫だけど、40代に入った頃から、度々「僕はバトンを誰かから渡されたんだなあ」と言うようになった。先輩の方たちに教わったこと、直接的な言葉でなくても仕事の仕方や人付き合いなどに関してのこと、時には仕事に関わる大きなことだった。いつの間にかそのバトンを持っていて、それを渡す時が来ていると。そのバトンも一つや二つでなく、色々な人からたくさんもらっていて、それを自分の後に来る者たちに渡していっている気がすると。  私は当時30代後半で、子育てのことや勉強していた内