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【毎週ひでトーク】『対談』ゲノム医療推進法って?with塩崎彰久衆議院議員


音声配信はコチラから


おはようございます。衆議院議員の川崎 ひでとです。


今週も「毎週ひでトーク」を聞いていただき、ありがとうございます。


この配信では、私川崎ひでとの政治活動の中で気づいたことや、思ったこと、時事ネタ、ぶっちゃけ話などをお話ししてます。


そして、この音声配信は


女性・ママのチャレンジ・社会での活躍を推進。


はたらくひとの喜びが、高い生産性につながる。はたらくママも嬉しい(まかせる企業も嬉しい)事業支援サービス#AnyMaMa(エニママ)さんのご協力のもと、ブログとnoteに文字起こしをしております。




川崎ひでと((以下、川崎):
今日は珍しくお勉強会ということで、
日ごろは一人でやっているんですけど、
実は僕も勉強したいテーマだったので、

今日は同期の 

塩崎彰久さん

をお呼びいたしました。
塩崎さん、よろしくお願いします!


塩崎彰久衆議院議員(以下、塩崎さん):
皆さん、こんにちはお願いします。
あれかな、2回目ですかね。


川崎:
ですかね。2回目ですね。
ベトナム以来。

塩崎さん:
ですね。
前回は海外のバスの中で収録して。

川崎:
塩崎彰久さんと僕、っていうと、
例えば、WEB3プロジェクトチームとか、AIプロジェクトチームとか、
ちょっとデジタルイメージが強いじゃないですか。

塩崎さん:
我々は、デジタル……なね、
何か、そういう感じで今きちゃってますね。
でも本当は違うんだよね。


川崎:
本当は違うんです。
実は二人とも、

厚生労働委員会で、
厚生労働分野に大きく関わるふたり


なんですよね。


塩崎さん:
バリバリ厚労族!


川崎:
こっちのイメージあんまりないということで、
今日は、厚労委員会で取り上げた法律について、
ぜひ塩崎さんに教えてもらいたいなということで、
お呼びさせていただきました。

今日は、
「良質かつ適切なゲノム医療を国民が安心して受けられるようにするための施策の総合的かつ計画的な推進に関する法律案」……

略して、


ゲノム医療推進法

(拍手~!!)


正式法案名めちゃくちゃ長いんですけど(笑)。


この、ゲノム医療推進法というものについて、
まさに塩崎さんが関わってこられたものですから、
ちょっとこれ、解説してほしいなと思います。


塩崎さん:
ありがとうございます。

これ、


議員立法


なんですよね。

で、議員立法というのは、
閣法といわれる政府が出す法案とは違って、


「議員が議員の立場で、衆議院参議院で通してください」


とお願いをする、そういう法案になります。

先週、5月31日に厚生労働委員会で可決をしていただいて、
今参議院に送られて、
今週か来週ぐらいに参議院で可決を待っている、
こういう状況なんですね。

このゲノム医療法って、
実は前々からずっと「何とか通してください」とお願いをしてきたんですけれども、
なかなか通らなかったものが、

ついに今国会で通るかもしれない!


という悲願の法律で、
ちょっと、その中身を今日はぜひ解説させていただきたいなと。

川崎:
よろしくお願いします!

ゲノム医療という単語は、
世の中でわりと出てきた単語ではあるものの、
実際どういうものか、よくわからない、
という方もいると思うんですよね。


塩崎さん:
そこら辺からいきましょうかね。

ゲノム医療って、平たく言うと……

例えば、「がんになった」「難病になった」(そういうお子さんがいたとか)そういったときに、

がんだったら、
抗がん剤を5種類打ちましょう。
だけれど、どれが効くかわかりません。
その間に体力も奪われ、副作用もしんどいし、
効くか効かないかわからない……

そういうこともあるわけですよね。 

また、難病であれば、
そもそもその遺伝子に由来する薬が無い、
ということもある。 

なので、


遺伝子の情報を検査でまずちゃんと確認


すると、
どういう抗がん剤が効くとか効かないとか、
そもそも違う治療に進んだ方がいいのかとか、
その遺伝情報をもとにした創薬ができるかとか、

そういう、


いろんな治療の選択肢が増えて、
助かる命が増える。


これがまさに、ゲノム医療なんですね。


川崎:
なるほど。

求められる科学的なやり方で、
よりその人に合った治療方法ができると。


塩崎さん:
これは、実は海外ではすごく進んでいて、

イギリスでは、
Genomics England(ゲノミックスイングラン)

というプロジェクトをもうスタートしていて、
(これはたしかトニー・ブレアの頃からだったかな)
ものすごい数で、
イギリス人の方のゲノム情報を集めたりしている。


アメリカでは、
スタートアップなんかを中心に、創薬がものすごく進んでいて。

例えば、この間発表されたニュースによると、
今、がんワクチンってね、
大腸がんの患者さん(これは抗がん剤が効きにくいんですけれども)に対して、

この遺伝子情報をもとに、
「その特有の治療できるワクチン」みたいなのを開発して、


生存期間が3倍に伸びた


みたいな。
こういう臨床試験の結果とかも、出てきてたりするんですよね。

だから、もう本当に今闘病されている方、
また、その病気をしている家族を抱えている方にとっては、
“救いの一筋の光”みたいなものが、
まさにこの、ゲノム治療で。

「Precision Medicine(プレシジョン・メディシン)」
という言葉を聞いたことがありますかね。

プレシジョンって、
まさに「精密医療」なんですけれども。

みんなが同じ薬を飲むんじゃなくて、
川崎ひでとさんなら、川崎ひでとさん。
塩崎彰久さんなら、塩崎彰久さんのために。

カスタムでお薬を創って処方する


って、
こういう医療ができるようになってきているんですよね。


川崎:
もうまさに、望まれて。もう、みんなからね。
本当に
“希望の光の法律案”
こういうことになるわけですね。


塩崎さん:
今回の法律は、ゲノム医療法ということで、


このゲノム医療を進めていくということを
国としてちゃんと決めましょう


と。こういうものなんですね。

大きく3つ中身が含まれてまして、

1つ目は、
幅広い医療分野で、
世界最高水準のゲノム医療を実現して、
日本でも進めてみましょう、と。

2つ目は、
やはり遺伝情報を扱うので、
これを切ったり張ったりとか、いろいろやり始めると、
非常に生命倫理上に問題があるので、

生命倫理に対する適切な配慮を
研究開発のときにも、ちゃんとしましょうね、と。

3つ目が、
(ここがすごく大事なんですけれども)
ゲノム情報を扱うことが増える社会になってくると、
ゲノム情報に基づく“差別”とかが
起きる可能性があるわけですよね。

こういう“差別”が起きないように

ということも、
ちゃんと法律できちんと配慮していこうと。

例えばそうですね、
ひでとさんのお子さんが、
将来、入社試験を受けて採用になったというときに、
内定までいきそうなんだけど、

最終面接で、
「ああ……、君のゲノム検査の結果を出してもらったのを見たら、
ちょっと健康上の問題があるよね。
だから、申しわけないけれども、今回は採用できません」

ってなったら、
これ結構きついでしょう。


川崎:
それダメでしょう! 


塩崎さん:
または、お嫁さんをくださいってお願いをしに行ったら、
「いいけど……、
ゲノム検査の結果をまず持ってきてくれないか」

と言われたら、
その社会、ちょっと、しんどくないですか。


川崎:
そうですね。


塩崎さん:
ゲノム情報って、自分ではどうにもできないことなので、
極めてプライバシーが高い情報であるがゆえに、
ちゃんとそういうルールを定めないと
差別をされてしまったりすることがある。


こういったところを外国でもいろいろ葛藤しながら、
いろんな国で
“ゲノム差別禁止法”
みたいなのが入っているんですね。

それを今回、
ようやく日本でも、導入しようということでございます。


川崎:
なるほど。
ちなみに、これさっき冒頭でご説明してくれたみたいに、
普通は閣報といって、
「内閣から法律が提出されて、それを我々衆議院参議院でもんで、
よりいいものにして法律化する」
というのが通常の流れですけど、

そうじゃなくて、
今回これ、議員立法でやっているじゃない。
これは何で、議員立法にしたかっていうのは?


塩崎さん:
これ、閣報でやるものと議員立法でやるものって、
いろいろケースバイケースなんですけれども、

特に、例えば


価値観に関わるようなもの(生命倫理とか)


こういったものは、
議員立法でやることが結構多いんですよね。

その価値観に関わるものを、
「政府がこの価値観が正しいです」
とかって決め打ちするのは、
なかなか難しいところもあるわけですよね。

であれば、
議員立法の場合は、

例えば、
「自民党と公明党は決めました。多数決で決めます」
ということではなくて、

基本的に提出する段階では、全党合意をした上で国会に出すんですね。

だからその過程で、

「みんなが合意できる普遍的な価値観って、こういうことだよね」
「やっぱり差別はよくないよね」

とか、
そういったことを話し合っていくプロセスとしても、
意味があるのが議員立法じゃないかな、と思いますね。


川崎:
今回、この衆議院が無事に通りましたけど、
通って、みんなで拍手するじゃないですか。
その時ね、僕、
塩崎さんが深々と頭を下げているのを見てね。


塩崎さん:
よく見てるね~!


川崎:
関わっていたから、
やっぱり感慨深いものはあるんだろうなぁと思って。


塩崎さん:
今回のゲノム医療法は、
中心で引っ張ってくれていました、丸川先生とか古川先生とか、
参議院の先生が多くてですね。

気がついてみたら、
これは、もともと参議院から先に出すかな、
という話もあったんですけれども、

衆議院に出すことになって、
「塩崎くんもちゃんと汗をかきなさい」ということで、
いろいろ根回しをさせてもらったり、
法案を出す手続にか関わらせてただいたりしたので、


「ああ。 やっぱり議員立法を1本通すのって、
すごく大勢の人が関わるし、大変なんだな」

そんな思いが、自然とこみ上げてきましたね。


川崎:
一期生で関わるって、すごいことですもんね!


塩崎さん:
ありがたいですよね。


川崎:
これって何か、
この次の一手みたいなのは、あるんですか?
これが今回、もし法律が通った場合。


塩崎さん:
今回、ゲノム医療法が通ったらですね、
やっぱり、この

ゲノム医療をもっと前に進めていく、具体的な施策


に落とし込んでいくのが大事なんですね。

例えば、今、ゲノム検査といっても幾つかやり方があるんですけれども、

一番フルにやる「全ゲノム検査」。

その人の遺伝情報をフルで検査するようなものとかは、
今の保険診療の枠組みの中ではできない形になっていて、
保険診療じゃないと、
自費で全部やらなくちゃいけなくて。

「自費で払うだけだったらいいよ」という人もいるんですけれども、
それで一回自費でやっちゃうと、
また治療は、
「がんの普通の標準治療で、保険診療でやってください」と。

戻ってきにくくなっちゃうんですね。
今の保険の仕組みですと。

ですから、もっと検査を



自由に大勢の人が受けられるような保険の仕組み

であったり、

先進医療という仕組み

があったりするんですけれども、


そうやって、
自由診療と保険診療を組み合わせていくような形で、
とにかくゲノム検査の数を増やしていく。

これは人の命も救えるし、
創薬の研究開発にもつながっていく。

そういった意味で、
大勢の人が待ち望んでいるんじゃないかな。
そんなふうに思ってます。


川崎:
めちゃくちゃも楽しみですね!
これは、もう、
「これから先の日本の医療のさらなる一歩前進」
という意味では、
我々もしっかりと、この次の一手にも関わっていきたいと思います。


塩崎さん:

「日本の創薬力が落ちている」

って、
今はよく言われるんですよね。
で、やはり創薬力を、
日本で新しいお薬をつくっていく力を高めていくには、

日本人固有のそういうデータ、
ゲノムデーターとか臨床データとか、

そういったものが、非常に大切なその国としての資産になってくるので、
そこを増やしていくということが、
より多くの国民の皆さんの健康に繋がっていくといいな。
そんなふうに思っています。


川崎:
めちゃくちゃ勉強になりました。
今日、この会を開いてよかった~!


塩崎さん:
ありがとうございます。
そう言っていただけるとね。


川崎:
これは、けっこう重要じゃない?

僕らはお互い政治家だけど、
それぞれやっている法案が違ったりもするから、

お互い同期でフィードバックし合いながら、
リスナーさんだったり、
これはブログとかノートにも掲載しているので、
そういう方にもぜひ読んでいただいて、
我々がやっていることを理解いただく

っていうのが、いいかなと思います。


塩崎さん:
やっぱり昔と違って、政策とか政治もね、
何かこう密室でコソコソとやって、
「俺やったんだ」っていうか。
自己満足で浸っている時代とはちょっと違うんですね。


できるだけ多くの人に見てもらって、
聴いてもらって、関わってもらって、使ってもらって。


それがこれからの政治にとって、
とても大事かもしれませんね。


川崎:
ありがとうございました!

というわけで、
今日は同期の塩崎彰久さんに、
ゲノム医療推進法について解説いただきました。


塩崎さん:
ありがとうございました。
次回もまた呼んでください!



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それでは今週も張り切っていきましょう!


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