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だてまきのお正月、偏食の子との暮らし、夫と家計簿

こどもが偏食なので合わせているうちに晩ごはんは・・・
カレー、砂糖しょうゆ味の煮物、麻婆豆腐っぽいもの、の三交代になった。
大人用こども用と二種類作るのはしんどい。みんな同じものにしたい。
変わったものを出すと見慣れないのでこどもが固まってしまう。

誕生日の昼に、いつものごはんには2cm角に切った海苔を数枚のせるところ、
良かれと思って海苔を切り抜いてマイクラのTNTを書いたら、
困った顔で「いつもと同じがよかった」と言ったくらい、変化は喜ばない。

食品はほぼ全て生協で宅配してもらっている。
生協カタログに何が載るかによって、なんでもない日にケーキだったり、
クリスマスや誕生日に普通のおやつだったりする。
クリスマスにはクリスマス商品がいっぱい載るけど、そういうのは食べれない。
プレーンのロールケーキは好きで、デコレーションされたらダメとかあるので。

お正月でいうと、おせちでこどもが食べるのはだてまきと黒豆だけ。
なので最多でも、だてまき黒豆かまぼこの3点しか買ったことがない。
私の実家はおせちは買ってきて詰める派だった。
夫の家は作って大皿に盛る習慣らしい。(見たことはないけど大量らしい)
うちは日々バタバタなので作ったことがない。

今年のお正月はもう何も買わなくてもいいかと思っていた。
そしたら生協配達員さんにお正月商品を是非とおすすめされてしまった。
今ここで注文お受けして・・・と言われ、あとで考えます〜、ととりあえず保留。

配達員さんが帰ったあと、おせち高いしなあ、と思いながら、こどもに聞く。
「ねえ、この巻き巻きしてる卵焼きみたいな甘いの、覚えてる?食べたい?」
いや、別に、とか言うんじゃないかなあと思ったのに、意外にもきっぱりと、
「うん。食べる。だって美味いもんは美味いだろ」

「そうか。うーん。一応、お父さんにも聞いてみよう」
というのも、家計簿は夫がつけている。夫はそういうところ銀行並みに細かい。
私はどんぶり勘定なので、夫が10円合わないと言ってずっと考えてると、
10円よりその30分1時間がもったいないと思ってしまう。
このまえ生協の注文履歴を見ていた夫が、
「う、うわー!なんだこれ!」
と衝撃を受けていたので、どうしたかと思ったら、平飼い卵のせいだった。
「なんだこの高いたまごは?」
「高いって何倍も高いわけじゃないし、おかずにするなら肉より安いよ」
「今までのたまごで十分やろ。味なんかわからんし」
「お父さんはわからんかもしれんけど味違うよ。3パックのうち1つだけだよ」
「味一緒や。分からへんわ。全部安いたまごでいいわ」
「鶏さんがしあわせな飼い方なんだよ。アニマルウェルフェアっていって」
「はあ?ああもう、知らん間に」
「普通のたまごとの価格差を一年分足しても数千円だから」
「何言って・・・」
「お母さんの誕生日に年度分のたまごの平飼いへの変更をプレゼントと思えば」
「ああ〜立ち直れへん」
「私だけじゃなくてみんな食べるんだから」
「だから味分からへんし。あああ〜」
・・・ということがあったので。
ちなみに納豆をめぐって前にも似たようなことがあった。
「う、んん〜?なんだこの高い納豆は?いっぱい入ってんのか?違うな。ん?」
(以下略)

だてまきについて夫は、価格を聞いた上で、あっさりと、
「こどもが食べるならいいんじゃない」
と言ったので、だてまき一本だけ注文した。
このだてまき、例の平飼い卵でできてるんだけど、正月ならいいという。
基本は節約家だけど、特別な時はドーンといく人らしい。
私とはお金をかけたいポイントが違う。

元日、だてまきをお昼に出した。
こどもは、他のごはんと飲み物がおわってからだてまきを食べていた。
いつも、こどもが飲み物より後に食べるのはお菓子類なんだけど。
だてまきって、おやつなのかな?
食べ終わったこどもがおなかをさすりながら、
「あれって、いっぱい食べると疲れるね」
「疲れる??硬くないよね?切ってあったし。疲れるってどういうこと?」
「うー。疲れた」
12枚に切ったうち、私と夫が2枚ずつ食べていた。こどもが8枚。
食べすぎたって感じ??おもしろい表現。

おもちは、こどもは食べたことはあって、食べれなくはないけど、
「もちは窒息の可能性のある危険な食べ物だ。好きじゃない。食べたくない」
と言っているので、切り餅を少しだけ仕入れて夫と私だけ食べている。

鏡餅や、食べ物以外だと初詣(5日ごろ)や正月飾りは、数年前まではしていた。
父が亡くなった年に喪中だからそんな気分になれず何もしなかった。
翌年もまだそんな気分じゃなくてしなかった。
その後、私の祖父、夫の祖父、と喪中が続き、何もしないのに慣れてしまった。
年末の大掃除も時間も体力もないからふつうの掃除で終了。

帰省もずっとしていない。
まだ赤ちゃんだから、偏食で外食が難しいから、と言ってるうちに、
外出自粛のご時世になり、今はこどもが出かけたがらなくなった。
テレビ電話やLINEやなんかがあるので一応つながっている。
以前、こどもと夫の両親がテレビ電話してたとき、
おばあちゃん「晩ごはんは何?」
こども「いつもと同じカレーか肉じゃがか何かだよ」
夫「い、いやそれは、それしか食べれへんからやろ?」
おばあちゃん「そうなん。好きなの作ってもらってるん。そしたらおいしいね」
まるでお母さんがそれしか作れないみたいだったね、と後で夫と2人で笑った。
こどもは「ん?だってそうじゃないか」って真顔で言っていた。

大みそかの昼、年越しそばの代わりにサバ缶のスパゲッティを食べた。
スパゲッティはこどもは月2回くらいなら大丈夫。
スパゲッティとスパゲッティーニ(細めの)はいいけど、
その他マカロニやペンネやファルファッレなどは見ただけでダメ。
一部のミートソースとサバ缶は食べれたけど、他の味はダメ。
その日の調子によって変動あり。

そういう微妙な食べれる食べれないを分かってるのが私しかいない。
夫は把握しきれてない。おばあちゃんたちはほとんど知らない。
外部の人に頼める細かさじゃない気がする。
今日はこれが食べれる(食べれない)んじゃないかという勘が働くのも私だけ。
それもはずれることもある。はずしたら本気で食べない。
私が作れなかったらこの子は食事がとれるのか?と時々考える。
詳細なマニュアルを作っておくべき?日々の変動の説明はどうすれば?
万が一、入院とか避難所生活することになったら飢えても食べなさそう。
そんなことが起きませんように・・・。
食材を備蓄しながら使い、何事も起きないのを祈るしかできない。
非常時には有るものを食べてくれればいいけど、奇跡に近いくらい確率低そう。
いつか自分で用意できるようになるのか?(いまのところ全くやる気がない)
ていうか、ごはんを食べるということ自体を忘れてそう・・・心配。

大みそかの晩ごはんは、大みそかだよドラえもんを見ながらカレーを食べた。
元日の晩ごはんは、笑点お正月だよを見ながらカレーを食べた。
2日は煮物で3日4日はまたカレーだった。(食材の都合)
普段とほぼ同じものを食べ、普段どおりこどもはマイクラをしていた。
こどもに合わせているうちに思った。
私もイベントや変化のない普通の日々が続くほうが好きかもしれない。
食べ物もそうだけど、それ以外も。
「なんで年末年始はいつものドラマを放送してくれないんだろう」
と言ったら夫に言われた。
「それ去年も言ってたね。毎年言ってるよね」