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【書評】英語を話せない全ての日本人へ〜『もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか』

これは授業でやったビブリオバトルで、生徒が紹介してくれた本です。プレゼンがとても上手だったのと、その内容に興味を持って読んでみました。こういう本との出会い方もいいものです。

※書評一覧の目次はこちら

1、内容・あらすじ

主人公は中学校の英語教師・桜木真穂。英語の「読み書き」には絶対の自信がありますが、「話す」ことについては全く自信がありません。

今まで、英会話スクール、オンライン英会話、ハウツー本など、英語が話せるようになるため、数々の方法を試してきましたが、全て効果がなく、挫折。

今後、英語教育でますます「話す」ことが重視されることになりそうで、ネイティブスピーカーの同僚に嫉妬し、自分に自信を失い、憂鬱な日々を送っていました。

そんなある日、偶然見つけた、個性的な英会話教室で「今までの英語教育の間違い」と「新時代の勉強法」に気づかされます。

自身の英語教育に対する考え方も変わり、さっそく生徒たちとともに、新しい英語教育法に取り組む真穂。しかし、同僚の英語教師の中には快く思わない人もいて、妨害工作を受けてしまいます。

果たして、真穂と生徒たちはどうなってしまうのか──。

2、私の感想

ラノベ風の表紙ですが、中身はものすごく真面目な小説です。(ラノベが不真面目だと言っているわけではありません)

真穂が出会った、一風変わった英会話教室の講師の先生(この人は一風どころではなく変わっている)が、日本人が抱いている英語教育の常識を次々にぶった斬っていきます。日本の英語教育に対する強烈なアンチテーゼ。

おそらく賛否両論はあるのでしょうが、言っていることはものすごく納得できます。このやり方で英語を勉強したくなります。

私は読みながら線を引きまくりました。おそらく、ここ一年くらいの間で読んだ本の中で、一番線を引いたと思います。

しかし、同僚の英語教師にこの本を薦める勇気はちょっとありません……(笑)。

何せ、日本の英語教育は「国家レベルで間違っている」そうなので。

3、こんな人にオススメ

・中高の英語教師の方
自分の同僚の英語教師に薦める勇気はちょっとないので……。ぜひ感想が聞きたいです。

・英語の筆記試験はできるが話せない人
つまりは、この主人公のような人です。もしかしたら話せるようになるかも……?

・とにかく英語が苦手な人
ビブリオバトルで紹介してくれた生徒は、これを読んで少し英語の成績が上がったそうです。

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