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元ファンドレイザーが「寄付をする人・した人」に知って欲しいこと。

#寄付してよかったこと  は後ほど。

結論:「寄付を募る」という仕事がある

「ファンドレイザー」と呼ばれる職業です。「ファンドレイジング」を行う職業のことを指し、ファンドレイジング=非営利団体が寄付を募ることになります。

よく皆さんが耳にする「NPO」「非営利団体」などの法人は、困っている人・助けを求めている人への援助を行うための資金を色々な場所から調達しています。例えば大手中小企業だったり民間の方々だったり。時には国の支援を頂くこともあります。

その支援を獲得するために営業活動を行ったり広報活動を行ったりする職業をファンドレイザーと言います。日本では「私ファンドレイザーなんだ。」みたいな人に会うことはあまり無いかもしれませんが、海外では実は人気でかつ、両親にも誇れる仕事だったりします。(どんな仕事でも誇れるけどね

知り合いにオーストラリアやシンガポールなどでファンドレイズを職業にした経験のある方がいるのですが、結構賞賛を受けるみたいです。オーストラリアではファンドレイジングを行う企業が日本に比べて多く、国によってファンドレイザーという職業の知名度や価値が異なるみたいですね。

寄付を募る仕事って、意外かもしれませんが..「仕事」というくらいなのでもちろん給与が貰えます。(中には完全ボランティアでやってる人もいます)

よくよく考えていただきたいのですが、寄付を募っている方が全員無給だとしたら、寄付は集まりません。集まったとしても一時的なもので継続しません。理由は一つで、大事な広報担当である「ファンドレイザー」が生活出来なくなってしまうからです。ファンドレイザーが居ないと困っている人の話を広める人もいませんし、助けを求めている人が救われません。一日100円の寄付で救える命があったとしても、寄付を募って届ける人がいないとダメなんです。

「寄付は全額現場に届けろよ」の声もあります。

そのような感想を抱く方も勿論いると思います。私がファンドレイジング現場の前線に立っていた時も、「皆んなの善意はお前の給料になるんだろ?詐欺師野郎が!」とか、「ボランティアじゃねーなら活動するな!泥棒!」など..厳しい暴言を吐かれることも多々ありました。3日に1回は言われるので慣れますよ。

それは置いといて..大前提、団体さまはなるべく多くの支援が現地・現場の支援を求めている人に届ける努力をしています。これは確かです。ただ、全額を支援に使うことはどうしてもできません。

その理由は、支援の継続が社会課題の根本的解決だからです。例えばこの記事の読者である貴方が風邪を引いたら、風邪薬を何日か飲み続けますよね。熱が引いても何日か飲み続けるんじゃ無いでしょうか。皆さんは当たり前に、根本的に病気を解決するために「継続して」お薬を飲むと思うんです。それは現地の困っている方に対しても同じです。

栄養失調の子を思い浮かべて欲しいのですが、1日分のご飯を渡したところで回復に向かうと思いますか?解決しません。だから継続する必要があります。

ファンドレイザーに給料が支払われるのは、ファンドレイザーが継続的に支援を集め、困っている人・地域・動物が抱えている問題の根本的解決を行っているからです。何度もすみません。

補足:現地で直接的に支援を行う人材だけでは解決されない。支援活動はファンドレイザーありき。

例えばお医者様が病気の子を救うモデルの非営利団体があったとします。団体のメンバーが全員医者で、更にファンドレイザーが居なかった場合、現地で支援活動をしながら寄付金を集めることになります。現実的に不可能ですよね。ファンドレイザーの価値に少しでも気づいてくれると幸いです。

寄付をしてよかったこと

私は、非営利団体3団体の毎月支援プロジェクトに参加しています。「偽善」とか「寄付してる自分が好き。」みたいなのは一切なく、年に一回領収書が来るのでその時に思い出すくらいです。

僕がなぜ寄付をしているのかというと…統計学チックになりますが。

2022年現在の難民の数は1億人を超えています。日本の人口の90%以上が難民(家がなかったり国を追われている状態)ですよ。そんな現状がある中で、今日本にいて暖かい部屋でPCを打ってる。ほぼ奇跡ですよね。

もしかしたら私や貴方も難民として生まれていたかもしれないんです。押し付けはしないですが、寄付ってほぼ当たり前なんじゃ無いでしょうか。

語弊を生みたく無いですが、「日本人として生まれたアドバンテージ」みたいなものを寄付という形で払うのもアリなんじゃ無いかな。それで救える命があるかもしれないので。

僕は会社を2社経営しており、将来は難民の方を雇えるような事業も視野に入れてます。何らかの架け橋になりたいっすね。頑張ります。


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