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源氏物語を読みたい80代母のために 45(2024GW福井旅レポ①)

 暫くガテン仕事に明け暮れていたら日に日に記憶が怪しくなっているううう。ということで少々焦りつつ、
「2024GW福井旅レポ」
 いってみたいと思います。行き当たりばったり・肝心なところの画像がない等レポとしてはイマイチですが、「光る君へ」もそろそろ「越前国編」が始まるようですしご参考までに。 
 GW前半と後半の合間の平日朝、有休をとった長女と共に出発進行。新幹線かがやきはさすが速い、あっという間に福井駅(大宮から二時間半足らず)。まずは駅の観光インフォメーションでルートマップや時刻表等を揃えたのち、ホテルに荷物を預けるぜ(チェックイン前でもOK!)。 

 駅から徒歩約十分、西口からほぼ真っすぐでわかりやすい。
 ネット予約の新幹線往復指定席&ホテル一泊というプランにて、何故ここをあえて選んだかといいますとコレよコレ。

エントランス入るとすぐの兄の和紙作品 
カウンター右手のこれも

 昭和26年創業の「福井らしさを感じるホテル」、そのコンセプトの一環として取り上げられた越前和紙。数ある中から兄の紙を選んでいただいたのは光栄至極にございます。越前和紙ファン、特に兄のファン(いるのか?)ならばマストの宿泊場所ですね♪お泊りの際は是非「さくらフロア」に足をお運びください。天井に桜をイメージした和紙がございます(WEBサイトにも掲載あり)。私は観そびれましたので画像もアップよろしく(←おい)。
 というわけで有難く身軽になり、お昼どこにするー?とウキウキ駅に戻る道を歩いていたら西武付近で
「この辺に、昔みんなで行った店なかった?ほらアレ!」
 と長女。なんと懐かしの「フルーツのウメダ」が未だ健在だった!

 一階は店舗、二階が飲食店になっておりまして。

本日のランチ!美味しい!
もちろんデザート付き。美味しい。カップも素敵

(本当いうとパフェ食べときゃよかった!後でまた行くつもりだったけど、大体そういうのって行けずじまいになるよね痛恨。次回は絶対に……!)
 腹ごしらえも済み、生憎の雨模様ながら向かうは一乗谷。インフォメーションにてゲットした時刻表を手に、おっ電車の時間ちょうどいいね!よし行こう!と乗ったのがこれ。

JR九頭竜線。ハピラインのホーム奥にとまってる

 ここで注意!
 九頭竜線はJRですが改札はハピラインなので、そのままSUICAなどで入ってはいけません。必ず切符を買って切符で入りましょう!

なんかひっさびさに買いましたわ切符

 いや改札前にちゃーんとデカデカ注意書きしてあるじゃん。婆の私はともかく娘も気づかないのどうなん(←)。まあSUICAでどこでも行けちゃうことにこれほどまで現代民は毒されておると(大袈裟)。

レトロで良い感じの車内。平日ながら最終的に席は埋まってました。

 福井駅から「一乗谷」駅までは三十分弱。ほーこのままあと三十分乗ると越前大野まで行けちゃうのね。次回は是非。といいつつ、駅を降りると結構な雨。早足ですぐ近くの「一乗谷朝倉氏遺跡博物館」へ。此方で博物館と遺跡への入場券等買えます。

 バイク旅の息子と合流し、まずはここで予習と決め込んだのですが、いやもうこの博物館すごすぎる。予想はしていたけど遥かに大きく超えて来た。歴史好きは全員行くべき。というか福井県民こそ全員行くべき。メッチャすごい超すごい(語彙力なし)。

木の匂いも爽やかな朝倉館

 詳しくは上記サイトをみていただくとわかるんですが、二階部分には基本展示室のほか朝倉館原寸再現(一部)というものがあり、これがもう、見せてやるぜ本当の本気ってやつをよオ……!で、室内装飾やら障壁画やらまでガッツリ再現。もちろん「基本展示室」に置いてあるものの量も内容も半端ない。
 何しろこの一乗谷特別史跡というところは1967年からゆうに60年近くかけて発掘、今も絶賛継続中。およそ正気の沙汰ではない執念・尋常ではない狂気(大褒め言葉)が全館にわたりビンビンに感じられる。ええ、大変に素晴らしかったですハイ。

おもてなしの間
天井もヤバい。この精緻を観よ
空いてたので全体撮れてうれしい
こういうちょっとしたお庭(ちょっとじゃない手入れ激大変)いいよね☆
違い棚すき
驚異の超細密ジオラマ。

 ↑このような、当時の城下町風景をそのまま再現したジオラマがとにかく巨大!かつ細っっっかい!家の内部まで一切手を抜かず、鍬ひとつに至るまで半端なく丁寧に作られてます。家にはちゃんと人が住んでいて、道には人や馬や牛が歩いてんですよ……夜中に動いてんじゃないのコレ?と思うほどリアル。本当に頭がおかしいです(褒めちぎり)。
 そしてそして、何より凄いのは地下にある「遺構展示室」。この博物館建設の事前発掘調査で見つかった石敷遺構をまんま保存しています。この一乗谷が栄えたのは水運がカギだった、と「ブラタモリ」でも説明があったかと記憶してますが、博物館の辺りはまさにその「川湊」があった場所、らしい。
 このような形の展示は世界的にも珍しい、とのこと。展示室内はカビ防止のため温度湿度を管理しており暗くしてあります(現地に説明動画あり)。
↓此方のサイトにも画像と簡単な説明あり。

 さて雨もあがったことだし、いよいよ一乗谷朝倉氏遺跡へGO!
 ただ、この博物館から遺跡までは結構離れてる。レンタサイクルもあるし無料の遺跡周遊バスもあるけどどうする?まあ徒歩ニ十分程度ならいっか!歩こう!とここでいつもの都会風(?)を吹かす娘と私。だってもうとにかく風景がイイ。空気もイイ。時間ある&歩くの苦にならない方ならオススメ。
※ただし「入らないで」「通らないで」と看板あるところ・明らかな私道や農道等に入るのはNG。住民のご迷惑にならないよう注意です。
※遺跡エリア内はほぼなんもないので、水分塩分の用意は必須(オールシーズン)。暑い時期は日差し対策も。トイレは歴博・遺跡エリア中央にある公園センター・復原町並の南側にあり。

線路と鉄橋
よいねー
安波賀春日神社。緑がキレイ
入口かな?

 急ぐ旅でもなし、あちこち写真撮りつつのんびりフラフラ歩いてたらもう遺跡エリアに到達。

川沿いの道が気持ちよさげだったので通ってみたりなど
よき水場
さあ行くよー

 ちなみに特別史跡として認定されているエリアは278ha(2.78㎢)というとんでもない広さ。東京ドーム何個分だ?50個くらい?
 なのに見渡す限り建物は何もない。すべて焼かれてしまった。

何もかも焼けてもなお残る井戸の跡と柱石

 何もないのに、明らかに人の手で作られた石垣、井戸や柱石、並べられた岩がある。

平面復元地区
朝倉館跡庭園

 あちこちで笏谷しゃくだに石(福井産の石)を多用してるせいか、これなんか実家の庭のレイアウトにそっくり。京都文化の影響が色濃いそうな。とすると石工だったというウチのひい爺様も同じようなものを模したか?
 その時代(江戸末期~明治大正)にはまだ一乗谷は手つかず、この石組も誰の目にも触れないまま埋もれていたはず。なのに令和に生きる私にまでイメージが繋がるって不思議だなあ。

地形までは大きく変わらないんだろうし。
掘るたびに何か出て、さぞかし楽しかっただろう(いやしんどいわ)

 少し高い位置から眺めるたびに
「ようもまあここまで焼き払ったよね……」「ようもまあここまで掘ったよね……」
 と繰り返し溜息をつく。ヨーロッパを旅行した時、教会のとんでもなく高い位置にある精緻な彫刻や装飾をみて感じたあの気持ちと同じ。お金じゃない名声でもない、自分の内から湧き上がり、突き動かされる常軌を逸したレベルの熱がないと、絶対にここまでできない。  
 画像には載せてないが平日でしかも天候イマイチだったにも関わらず、観光客はそこそこ多かった。家族連れもチラホラ。このなーんもない緑いっぱいの道を、小さい子がキャーって走っていく光景はとてもよい。どんな記憶として残ってくのかな。

苔がよいね
誰がどういう気持ちで眺めたものか
この木はいつからここにいるのかな
山はかわらない

 遺跡エリア中央辺りから復原町並に入り、昔のトイレ跡、台所、生活の痕跡を堪能。ここではガイドさんの他、当時の庶民の扮装をした地元の皆さまがいらして、地場野菜まで売ってる。時間が遅かったので殆ど売り切れていたが唯一残っていたフキがまあ立派なフキで。美味しそう!と思ったものの、そうだ今日はホテル泊……さすがに諦めた。残念。
 一休みして上城戸あたりも少し観て、朝倉・永平寺ダイレクトバス(リンク先はPDF時刻表)に乗り込む。福井駅まで三十分弱にて到着。
 心残りは山上の城跡。午前中から丸一日時間があれば行けたかも?いや雨で足元がぬかるんでたから無理だったかなどちらにしても。
 次はいつ行けるかわかんないけど、ちょっとした登山が出来るくらいの体力脚力はつけとかないとだわね。がんばろ。
 遺跡の説明等はこちら↓見やすいマップあり。 

アクセス方法、ランチマップや最新情報はこっちが詳しいかな↓いずれにしろ事前調査と確認必要です。


 福井駅からいったんホテルに戻りチェックインを済ませてから、再び駅へ。息子(ホテルは別)と再合流、さーて夕飯どこにしよ。

「くるふ福井駅」の中、8番らーめんのはす向かいにあるここ、実際8番らーめん系列だということを後で知った。なるほど美味しいわけだ。お腹もすいてたし入るまで結構待ったし(予約客多し。人気なのね)料理来るなりいきなりがっついてしまったため画像なーい(←)。福井の食べ物がふんだんにあって最高でした。「福井おでん」美味しかった!そして「へしこ」、日本酒に合うのなんのって。

お酒なら画像ある(笑)これは「手取川」
こちら「花垣」器がオッシャレー

 たらふく食べていい感じに酔っ払い、息子はバスで、娘と私は徒歩でホテルへ帰還。いやーお風呂別にあるホテルって良いね!私らは今回小浴場の方だったけど(朝夜で大小入れ替え制)、十分広かったし気持ちよかった。
 さて明日は永平寺、その後は実家へ。おやすみなさーい。
<つづく>
※「光る君へ」(20)の感想の後になるかと思います、亀ですみませんすみません。

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「文字として何かを残していくこと」の意味を考えつつ日々書いています。