【剪定】カネノナルキをぶった斬った。
先日、冬場のシワシワからよみがえったカネノナルキ。
本当によかった。心から思う。
ただ、徒長がひどい。ひどすぎる。
思い立ち、カネノナルキをぶった斬った。
カネノナルキ①(姫花月)
カネノナルキ②
(きらめき・元?斑入り)
カネノナルキ③
……とっても見窄らしい姿になりました。
でも、これからは太陽がサンサンと降り注ぐ季節。また立派になってくれるはず!
切ったものは土に挿せばいくらでも増える。
(※付かないものもある)
カネノナルキなどは、葉っぱを土の上に転がしているだけでも、上記画像のように根っこが付き成長する。
“増やす”ことも、園芸の楽しみなのだ。
増やすには『種』『苗』『挿し木』などがある。
種だと手間と時間がかかる。
苗が1番簡単だが、たくさん買うとコストがかかってしまう。
挿し木は何カ所か切って土に挿して放っておけば根がつくのだ。剪定ついででもいい。最高か?
きちんと根っこが付くと、園芸レベルが一つアップした気分になる。夢中になって増やした時期もあったが、今は控え目。
あまり手間をかけられないので、増えすぎると困っちゃうから。
わがやの散歩コース途中には毎年、プランターに黄色いマリーゴールドばかり育てているお宅がある。ベランダのへりにも、家の前にも何列にも並べられているのだ。
家の前がプランターの黄色一色で広がっている。これは黄色いハンカチならぬ、黄色いマリーゴールドなのか?
あまりに黄色ばかりで執念…いや、強い情熱を感じる。
きっと、このお宅はマリーゴールド愛が強いのだ。
“挿し木でたくさん増やした結果では…?”
と、にらんでいる。好きだからいいのだ。愛こそ全てだと思うから。
夢中になっていた時期は、もらうと言ってくた人に渡し、配ったりもした。
里子に出した第1号は、母に渡したピンクのゼラニウムだったと記憶している。
初めてわがやにきたゼラニウムを『挿し木』で増やしたものだ。
その頃の母は園芸とは無縁の人だった。
一緒に暮らしていたばあちゃんが育てていた植物、特に「ゼラニウムは臭い」とケチをつけていた。子供の頃に聞いたその一言が深く記憶に刻まれていた。この人は一生育てたりはしないと思った。
…が、渡したそれをきっかけに、母はゼラニウムばかりを育てる“ゼラニウムマスター”へと成長を遂げる。
品種改良され、昔ほど匂わなくなったと思われる。
そればかりか好みの花がどんどん増え続け、鉢植えのみならず、庭や畑に、さらに道路縁まで花だらけとなったのだ。
時に母は、花についてレクチャーしてこようとする。
「先に始めたのはわたし!」
と、ちょっとだけ頑なになる。大人げないと思うのだけど。
…何度も本人に言うが、都合よく忘れているようだ。
父は父で、植物を愛している。
昔から種から育てるのが好きらしい。
増やすという意味合いでは『種』からが多い。
あとは庭先には盆栽が、手製のひな壇にずらりと並ぶ。
いつだかに植えたアボカドの種は、現在わたしの背丈以上ある。
実がなっている様子はないのだけど。
メロンやスイカだって育てる。
ある年は
「カラスに突かれたーーー!!!!!」
と、めちゃめちゃ嘆いていた。
どうやらわがやに渡そうと大切に育ててくれていたものらしい。
種ではないがパイナップルも育てている。
実の上の方を含めた葉っぱ部分をカットして、育てていくようだ。
長い歳月がかかる。
遠方にに暮らす次男にも食べさせたいと言っていたが、タイミングよくこっちに来ることもなく、願いかなわずだったが、いるメンバーで、美味しくいただいた。
(この葉も実家へ置いてきたのでまた栽培している模様)
……
カネノナルキに話を戻そう。
もう10年以上も前の話になるが、当時の勤務先に「カネノナルキが欲しい!」という娘が現れた。9歳も年下の若い子だ。
軽い気持ちで「いるー?」と聞いたが、
まさかこんなに若い子がもらってくれる???
「近く持ってくるねー!」
聞いておきながら戸惑った。
帰宅後、改めて悩み出す。
当時、多分わたしが34歳くらい、彼女が25歳くらいだ。
“若い子が本当にこれをよろこぶのか?”
わたしには、まあるくてカワイイ。
でも側からみればお年寄りが育てているイメージのその植物。(←超偏見)
本当に好きかもしれない。
いや、まてよ?よく知らないのかも??
言っているものと、彼女が思うものと一致していないのかも?
渡した後で
「お年寄りの植物じゃないですかー!」
に、ならないだろうか…
初めて迎え入れる植物にふさわしいのかな?
水やりを忘れてても育てやすいけどさ。
…などなど、考え出したらキリがない。
よし、もう一度、意思確認することにした。
後日。
彼女に聞いた。
「どっちかというと年配の人が多く育てているイメージの植物よ?」
「大丈夫ですよ!」
ハッキリと言った。
……そうか、大丈夫か、よかった。
ちょっと心配だけど、大丈夫というなら大丈夫なのだ。
超心配性なわたし。
じゃ挿し木をして、いい感じになったら渡そうか。
数日後。
いよいよ挿したカネノナルキを彼女に渡す日。
どんな反応をするのだろう。
ガッカリされたらわたしの心はポッキリ折れるかもしれない。意外とガラスのハートなのだ。
「はいっ、これ!」
「うわー!かわいい!!!!!」
……
“うわー、うれしい!”
“うわー、かわいい!!”を連呼してくれた。
わたしもうれしい。
そんなに言ってもらえると、こちらもうれしくて顔がほころぶ。
いらぬ心配だった。
こんなに喜んでくれるとは。
植物オバサン冥利につきる!
シンプルにそう思う。
そしてまた、
“メチャメチャよろこんで気を遣ってくれたのかも?”
と、要らぬことを考えるが、つき合いが長くなるにつれ彼女はそういう人ではないと知る。
好きなものは好き、嫌いなものは嫌い。
かなりはっきりしているから笑
……
今回はもらってくれる人もいないので、思い切って処分する。
また仕事始めたら手もかけられないので、今は少しでも植物たちと触れ合おうと思う。
最後までお読みいただきありがとうございます。
剪定している時、植物と触れ合えている感じがして好き。
例えて言うなら、髪を結ったり散髪をしている感じだろうか?
いっても、わが子にさえあまりそんなことしたことないのだけれどね、はは。
カワコ