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「大いに揺れなさい」


私達の身心というものは
この地球の上で産まれ育まれていきます。

日々の生活のなかで喜びも悲しみも存在し
それらが全て身心に吸収されて
私達は自らの人間を育てていきます。

社会で生きていますと気持ちが揺さぶられてしまうことや
心が揺れてしまうことに罪悪感を持つ方が
時にカウンセリングやセッションでお越しになられます。

そして皆さんこう言うのです
「ぶれない自分をつくりたい」
「揺さぶられないように強くなりたい」

その理由はそれぞれですが
それがますます原因につながることがあります

なぜって?
私達はもともと揺れの中で生きているからです

あなたの身体のなかで鳴り続けている鼓動
そこから絶え間なく流れ続けている体液

あなたの意思をかなえるための
脳からの指令で動く手足
二足歩行のリズムで動く全身

上下のくちびるから生まれる言葉
一定のリズムで歯に潰され
一枚の舌でころがされ体内に送られる栄養

そのたびに喜び時に泣き
そのたびに吸収していく感情のリズム

元々、揺れる中で生き続けている身体から
心が産まれていきます。

心で感じたことから
命が豊かになる身体が産まれていきます。

日々、わたしたちは揺れていて
それらが命を綱いでいるのです。

そして様々な感情を知っているから
次なる学びのステージに移動していく
命を営み続けているのが私達という生き物です。

全世界の生き物が
それぞれの揺れる命の中で生きている
それだけでもう世界は揺れ続けているからです

また、地球が回ることもおなじ
季節に応じて太陽の光の強弱も角度も
そのように揺れているからの結果です

そのなかで私たちは様々な知恵をもち
過去から繋がる知識を蓄えてきているのです

揺れている世界のなかで
揺れないように生きるということは
地球を逆回転させるようなことです。

揺れない、というものは誰かの刷り込みかもしれません。
その刷り込みはあなたを喜ばせるものですか?
のちのちあなたを苦しめるものですか?
まずはひと息はきましょう。

どれだけ嗚咽まみれて揺れに揺れすぎて
乱れて飛んで笑って泣いて愛しすぎて

そんな感情まみれの先に
あらゆる知性がうまれていきます

私が愛してやまない音楽の世界は
正にそういったものが渦巻いて出来上がり
何百年ももしかすれば何千年も前から続いています

音楽の素晴らしさは揺れすぎてなんぼと思っています
その反対のイメージである清らかさや平穏も
音楽の世界に望まれて存在しています。

なぜでしょう?
そう願って生まれたのも音楽だからです

張り裂ける胸のなか。
乱れて泣き叫ぶ生き物の感情。
愛してやまないいのちの伊吹。

揺れてビートが生まれてハートがそのいのちを綴っている。
そしてたくさんの音楽がうまれたのです。

浮かび上がった感情を急激にブレーキをかけてコントロールすることは
車や自転車と同じ、摩耗して消耗を早めることになります。

それよりも、身体を揺らしていくことで
穏やかにゆっくりと感情の波を低くすることができます

私たちは、それぞれ支え合う身体と心を持っていて
それぞれの揺れがお互いの世界を保っているのです

どうしたらいいのか迷うこころも
やりきれなくてどうしたらいいのか叫ぶこころも
どうぞ、まずはもがいてください。

大いに揺れましょう。

小さな揺れから集まってくる砂や水が
どんどん形になり足元にあるく土が表れていくように

そこからあなたの人生の音楽が産まれるのです
あなたという惑星が誕生するのです。

この1日のはじまりに
この朝のはじまりに
この1か月のはじまりに
この1年のはじまりに
大いに揺れましょう。

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