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国語辞典に愛の告白に必要な言葉なぞのっとるわけがない。  

クソ暑い、日曜のこと。
「なんだって、告白の文言を考えろだ。所長ここは、探偵事務所でっせ。」「しゃーないよ細田。今週は、超能力案件も、呪術廻戦もなかったんだ。このままじゃー今日のサンデー買えないよ。コンビニでこんまえジャンプ買ったから。」
いや、あんたは、サンデーかったことないだろ。いっとっけどサンデーは水曜日発売だからな。というか、なんでジャンプ買ってんだよ。てか休載なのは、先週わかつてただろうが。あんた呪術しか読まないんだからかわなくてよかっただろ。
「てか、超能力案件じゃなくてギット案件でしょ。また小島に怒られますよ。」「小島じゃくて大島っすよ。」
おお、いたのか。公安さんは、大変だね。こんな日にまで出勤とは。
「事件持ってきてくれたの?。しょうちゃん。」
天然気味の所長を前にキレ気味のしょうちゃんは、苦虫を噛み潰したような顔をしながら、今日の要件を話出した。どうやら、前回の後始末の話のようで。
「ところでしょうちゃん。告白されたことはあるかい。」「へ、なんすか。」
この前、高倉さんが子供、子供と茶化したときに、しょうちゃんがこう見えても恋愛経験は、豊富なんですからって言ったのを思い出したんだろう。相変わらず唐突だ。
「細田も、私もね。そういうのないんだ。だからプロに聞こうと思って。」
さぁーてこの純粋な、所長の言葉になんてかえすんだ。おー、しょうちゃん困ってんな。お目々ぐるぐるだ。なんてかえす、なんてかえす。
「こー国語辞典にかいてるんじゃないっすか。」「なるほどね。」
………なるほどね?所長ガチで言っとるんですかい。なるほどじゃないよ。ほら、しょうちゃんボケてやり過ごすきだったらか、あ然としちゃってるよ。「で、どうやって引けばいいの。告白。」
馬鹿だね、国語辞典に愛の告白に必要な言葉なぞのっとるわけがない。
「まずは、告白する相手がどういう人か分析して、言葉の候補をしぼるんす。」
お、それっぽいこといってごまかすきだ。
「絞り込み機能とかあるんだ、今の辞書。」「そうじゃないっすよ。」「じゃあどうなの?」
あ、もう断念めの顔してやがる。しょうちゃんもう少し粘れよ。
「やっぱり、漫画に聞きくっす。」「私お金ないよ、今週趣味に使う金額使っちゃたんだ。」「奢るっす。」「じゃあ日曜だからサンデー買おうね。」
そんなルールいつ決めたんだよ。てか、サンデーにのってるのか、愛の告白。というか、サンデーは水曜日発売だからな。日曜じゃないからな。


数時間後、戻ってきた彼らの手には、ジャンプが握られていた。来週号の。いいのかね月曜日まで12時間はまだあるんだけど。
「言葉は、必要ない戦えと、そういうことなのか。わかんないな。漫画にも乗ってないなんて。もう無理だ。ごめんなさいしにいこう。」
投げたな所長。買うなら少年誌じゃなくて、別のだろとは思うが。というか考えることを辞めてしまっていいのかよ。あんた探偵でしょうが一応。まったく最初からできないなら受けないでほしい。ごめんなさいなんて依頼主に言って納得するわけがない。今日も儲けなしだな。あーあ、国語辞典で所長への皮肉の言葉を探してみますかね。と言っても純粋で天然の彼女が皮肉だとわかる言葉なんて乗ってんのかね。まったく、国語辞典って役にたたんな。

言霊編、その1

どうしょうもなく悲しいので小説を書きます

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