#3 派遣の権利について邪推する

「派遣社員に旧姓利用の権利なんて、ないよ」

物凄いパワーワード過ぎて、6年前に受けた強烈な洗礼として脳裏に焼き付いている。

邪推は、只今転職活動中のため、入社当初の事柄を良く思い出すんですが、初めての派遣社員という身分になって、不安と心配が渦巻く中、それらの気持ちを決定的にし、わざわざ増幅させにかかった衝撃的な機会でしたね。

(ほんとは小生、転職活動中の身分のため、って書きたかったんだけど男の人限定なのね。お偉い方と日程調整する時のお返事に「小生は」「小職は」って書いてあるからいつか使ってみたかったのに、性別も違うし役職なし身分にはつかえなかった。残念)

大分脱線したが、派遣社員出社初日、会社の社員照会システムに自身の情報を入力している際に放たれた言葉だったと思う。

就労先の社員からの発言だとしたら、めちゃめちゃやばい会社なのでは、と思った方、安心してください。
上記の発言をしたのは同じ身分の先輩派遣社員のお言葉でした。

それにしたって言い方あるやろ、とは思ったけど、新たに入って来た人が、わざわざ旧姓利用したがる意味わからんやろ、という意見もごもっともだと思います。

しかしながら、「派遣社員に旧姓利用の権限なんてない」という言葉は、後々の派遣社員生活の中でも、正規と非正規の差を何度も思い知らされる象徴的な言葉でありました。

何も、「派遣社員にも旧姓利用の権限を!」とデモかなんか起こす気持ちは毛頭ないんだけど、根底にこうゆう考えが根強くあるんだろうなと感じるには十分な出来事だった。

邪推自身、ずっと正社員で働いてきて、無遅刻無欠席無欠勤(寝坊はそれはなんどかあるけど)の完全体であんまり持病もなかったので、休むやつの気持ち、全然分からなかったけど、ある日突然原因不明の病で働けなくなってしまったので、正直そうなって初めて、違う立場の人の気持ちが解るようになったのである。

何だか壮大なテーマだったけど、そう言わしめてしまった会社にも、派遣社員の先輩にも、なんだか悲しい世界だなと思ってしまったので、少しだけ違う立場の人の気持ちについて想像する時間作って欲しいなとおもったのでした。


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