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成長企業に降りかかる難題~『会社の文化』と肌が合わない社員(前編)

会社が成長すれば、必ず問題が発生します。

今回は、

『会社の文化と肌があわない人材の入社により、会社の雰囲気がネガティブムードに流されてしまう』

という問題について取り上げてみたいと思います。

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価値観は十人十色。従業員一人ひとり異なります。

あなたの経営戦略やマネジメント上の判断に対して、賛成する人も反対する人もいることでしょう。

各人に意見があってしかるべきですから、『会社の意思決定すべてに対して全従業員が賛成すべき』という考え方は間違っています。

反対意見を持った従業員がいること自体は、悪いことではありません。

しかしながら、『内容の如何によらず、何事にも対して批判的な姿勢を取りたがる』価値観を持った人材となると話は変わってきます。

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『そういった人材は採用時点で見抜き、自社の仲間に加えない』というのが理想ですが、採用面接の時点で見抜くのは極めて難しいと言えるでしょう。

実際、私も面接官として採用面接を行っていると、『この人ちょっとネガティブだなぁ……会社の文化にマッチしないかもしれないなぁ……』と思うことが数多くあります。

しかし、その1点を理由に『採用しない』という選択をするのは、あまりにも安直すぎます。

そもそも求職者には『前職で嫌な思いをしたから辞めることにした』という方も多く、比較的ネガティブな心持ちで転職活動をされている場合が少なくありません。

もちろん『少しでも気になる点があったら採用しない』という選択をすれば、会社にマッチした人材を確実に採用できる可能性は高まります。

反面、採用者数を一気に増加させることは困難となり、会社を成長させることは難しくなることでしょう。

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面接を数多く——何百回、何千回と経験していくと、『たった1回の面接でその人のすべてを見抜くのは不可能だな』と悟ります。

面接時は『ネガティブな人だな』と思っていたけど入社後に『ポジティブな人なんだな』と感じたこともありますし、その逆も事例もあります。

人材教育で有名な某社さんでは、7次選考までやって人材を見抜くようにしているそうです。しかし、『入社後に思想があわず、試用期間で退職される方もいる』とおっしゃっていました。

会社の文化にマッチするかを見極めるには面接だけでは不十分であり、マッチしない人材が入社してしまうケースは意外に多く発生しうるのです。

採用面接で確実に見抜くことは諦めましょう。

そこに労力を掛けるのではなく、入社後に会社にマッチしない人材であることが発覚した時——入社後にしっかり対応するようにするべきです。

それでは、具体的にどのような対応をとるべきなのでしょうか?

それについては、『成長企業に降りかかる難題~『会社の文化』と肌が合わない社員(後編)でご紹介したいと思います。