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自社の商品(自社本作成サービス)のキャッチコピーを考えてみた(前編)

皆さんこんにちは。河合です。2020年の6月から合同会社河合企画を立ち上げ、人材マネジメントコンサルと作家で仕事をする予定にしています。そして今回は、起業に向けて、自社の商品をどのように表現すれば魅力が伝わるのかを考えてみました。結構詳しく書いていきますので、皆さんがキャッチコピーを考える際のヒントになれば幸いです。

尚、ひじょーーーに長くなる文章ですので、前後編に分けてみました。後編はまた来週アップします!

※こちらはキャッチコピーを考える正解のやり方を解説しているわけではありません!あくまでも私の独自の考え方ですので、良い子は真に受けないで下さい。

【キャッチコピーの考え方】
まず、キャッチコピーを考えるのに、私は得手不得手は無いと考えています。理論的に考えていけば、最適解が自ずと出るのがキャッチコピー。しかし、結果でしか効果が測れないのもキャッチコピーの奥深さです。WEB媒体では、ABテストを繰り返すことでベターなキャッチコピーを探していくことは可能ですが、私の商材は基本的にパンフレットが主な販促物になりますので、キャッチコピーも一発勝負!
よく、プロのコピーライターは100個くらい案を出して取捨選択をしていくやり方をする方も多いようですが、私は、背景をしっかりと考えて推測した最適解+感情的な要素を含めたコピーを採用する方法を用います。(私独自の発想なので、特にフレームワークはありません)

そして、優秀なキャッチコピーの中には、感情的に訴えるものや強烈な疑問を残すことで印象に残るコピーを採用するなど、特異なものも散見されます。それらは、ターゲットの層によっても表現が変わってくるものですので、自分が何をどう伝えたいかという事を無にして、ユーザーがどんな心理状態になって、どんな行動を取れば正解なのかということから考えなければならないところにキャッチコピーの難しさがあります。

こういったマーケティングにつながる仕事の極意は、「人の心に棲む」ことだと、かの本田宗一郎氏が述べていましたが、これはめちゃくちゃ核心を突いた言葉だと私は思います。また、「キャッチコピーの役割」として特に意識しないといけないのが、「Moment of Truthの0~1の段階」「AIDMAのA・I・Dの段階」を担う、非常に重要なものであるということです。聞いたことないという方は興味があれば調べて見てください!

そして、そのことをとても簡単に説明するために少し例を挙げます。

【キャッチコピーの重要性と役割】
私は今InDesignを勉強中です。illustratorやPhotoshopもほんのちょこっとだけ触ったことがある程度。出版物のレイアウト作成の理論やソフトの操作方法に関しては全くの初心者でした。私は動画やいろんな方のブログを見て、わからなくなった時に調べられるということから、本を購入し勉強を進めていくことに決めました。

さて、私はどんな本を、なぜ買ったのでしょうか??

検討した本のタイトルとキャッチコピーはこちら↓
①世界一わかりやすい InDesign┃操作とデザインの教科書(技術評論社)
~クリエイティブに大切なアプリの基本の「き」が身に付きます!
②神速InDesign
~キャッチコピーの無い本~
③InDesignプロフェッショナルの教科書 正しい組版と効率的なページ作成の最新技術(エムディエヌコーポレーション)
~InDesignを使うすべての人に読んで欲しい新・定番書~
④InDesignスーパーリファレンス(ソーテック社)
~DTP・組版の基本から本格的なデザインまですべての操作がわかる~
~豊富な図解とサンプルで知りたかった機能や操作がきちんとマスターできるユーザー必携の入門書です。完全解説~

結果的に私は、①の本を購入しました。今の私には基本の「き」が必要だと思ったからで、ほかの3冊は2冊目として考えても良いと思ったからです。特に④との比較検討は悩みました。私の心の声⇒「完全解説だと!?ゆくゆくは欲しいかも!でも今は0~10を知りたいのではなく、0~2か3くらいまでが一番わかりやすい本が欲しい」
そう考え、結果①を購入しました。Amazonの口コミを読んだりして最終的な購入に至ったのですが、キャッチコピーだけで7割がた購入を決定していました。

このようにして、人がそのコピーを読んだときに、自分の問題が解決されたり、欲が満たされることが確信できた時に購入を決定するのです。つまり、バシッと人の心に刺さるキャッチコピーというのは購入決定のMoment(瞬間)を想定することが大切で、そのためには人の心に棲みつくくらい人の心の奥底を考えることがマーケティングの極意だというお話でした。

【自社のキャッチコピーを考えてみる】

さて、ここから先に進むためには、多様な分析が必要です。まずはターゲット層を定めることが何よりも優先されます。

私の場合は、ターゲットを固定するのは簡単で、「自社本作成サービス」の場合、企業経営者(特に15人以上の社員がいる創業社長)or二代目、三代目に経営者を継ぐ予定の方に絞られます。

この自社本作成サービスというネーミングセンスは置いといて・・・(パッと見て商品を想定しやすそうだからこうしました)これは、経営者の半生や経営を本にして、人材マネジメントに生かしていただくという内容のサービスです。

このサービスを提供するにあたり、ターゲットの心の中をどんどん推測していきます。そのために、まずこの商品の特徴やメリットを見ていきましょう。

サービス内容:経営者やその企業の歴史、考え、経営における様々なことをヒアリングし、8~12万文字の本を書くサービス+その本を利用した社員研修(チームを組んで、読書感想文発表大会を開催します)

こちらのサービスでは、作成した本を通して社員研修を行うこともセットにしていますので、製本だけがこの商品の価値ではありません。つまり、読書の時間を提供したいのではなく、最大の目的は、全員の経営指針理解の均質化と、従業員の方々が経営者を一人の人間と捉えられるようなツール作り。となります。

まず一つ目の全員の経営指針理解の均質化ですが、これは、全従業員に経営理念、経営の背景、経営戦略、経営哲学などの共通理解を求めるものです。平たく言えば、なぜ今の仕組みになったり、今の戦略になっているのか。会社がどこを目指していて、誰の何のために仕事をしているか。どんな強みを持っているかというすべての業務内容につながるような「背景」「意図」「指針」を理解するものです。その理解によって、全員の方向性が合致することが目標になります。

二つ目の経営者を一人の人間と捉えることですが、私の起業⇒失敗⇒会社員時代の実体験や会社員の友人、知人、経営者の話から実感していることとして、多くの従業員は会社の経営者をひとつの機能としか捉えていないのではないかという思いがありました。従業員が経営者を評価する際の方法が減点法式になり、あれができていないからこの会社はだめだ、うちの会社はここが遅れているからだめだと、完璧を求める社員が多く、経営者と共に成長していこうという会社員が少ないと感じたために、経営において必要なことだと考えています。
経営者も一人の人と考えることで、発展途上の「人間」がやっている経営だと理解し、社長のキャラクターが生かされた経営を行っている事実を知ることで、減点法式から加点方式へと(経営者、会社への)評価が変化します。また、人を雇用することができるレベルの経営を行うのは、どれだけすごい事かという事を従業員の方たちが知ることで、社長への感謝や尊敬につながりますし、何よりも、自分も同じ人間として、もっと可能性があるんじゃないかという気づきにつながったりもします。

少し長くなりましたが・・・ほかに挙げられるメリット・効果としては、
■経営理念の深堀や正しい理解につながる
■一人では頭の中を明確にできないが、本の制作過程で質問を受けたり、アウトプットすることで、経営に対してなどの考えがまとまる、明確にな る。簡潔に伝えられるようになる
■社員同士や社員と経営者が本音で対話できる機会を創出できる
■ベテランから若手まで共通した会社理解、理念理解を持つことで、若手の経営参画の機運が高まり、チャレンジ精神が生まれる
■背景を理解することでコンピテンシーやPDCAがより強化される
■研修を通して一つの課題にチームで取り組むことで共通理解や一体感、コミュニケーションの深まりが期待できる
■会社への愛着が強まる
■読書を通して従業員が自分の人生や仕事と照らし合わせることができ、経営者が従業員のメンター、指標となる
■従業員の行動が変化し、結果が変わる
■経営者から改めて社員にコミットする場を設けられる
■次の経営者や社員が、5年後、10年後(もっと先でもいいですが)までの経営指針を持てるようになる
■自分たちが誰の何にお役になっているのかを知って、承認欲求を満たすことができる
■SWOT分析(強み・弱み・機会・脅威の分析)をより詳しく行い、戦略立案に生かすことができる
■会社風土や慣習、哲学を明文化し、クレドなどに落とし込むことができる

などが挙げられます。

次に、この中で、私がターゲットとする創業社長の解決したい悩みや問題の最大公約数を割り出していきます。つまり、おそらく創業社長のもっとも多くの方が持っているであろう問題意識です。先ほどの本でいえば、「操作方法」や「デザインの基礎」などがそれにあたります。

私は上記の最大の目的2つに加えて、
①社員同士や社員と経営者が本音で対話できる機会を創出できる
②ベテランから若手まで共通した会社理解、理念理解を持つことで、若手の経営参画の機運が高まり、チャレンジ精神が生まれる
③従業員の行動が変化し、結果が変わる

この3点が最大公約数だと思っています。

また、さらにこの3つを深堀していきますと・・・

①社内コミュニケーションは人間でいう血液くらい大切なものだから(普遍の事実)
②世代間の溝や役職間の溝、温度差が社員を疲弊させる原因になっている(どこの会社でも当てはまる「あるある」)
③結局のKGI(ゴール)はここ!というところ
特に③については、どんな研修をしてもどんな制度を作っても結局は点の施策になっていたところを、結果を変えるという前向きな課題に対して、根本的に解決し得る機会になります。

このようにして、絞ったターゲットの中で最も多くの方が持っている課題①と、どんな経営者でも共感をしていただける②、ターゲットの最大数の方が持っている究極のウォントである③をピックし、そこからキャッチコピーを検討していきます。

ただ、ここまでではまだまだ全体像もつかめなければ、この先どうやってキャッチコピーまで落とし込んでいくのかが見えないと思います。そこで、次にすべきことは、最大の2つの目的と、上記の3つの訴求ポイントからストーリーを考えることです。
人の心に棲むということは、その課題(点)だけの話ではなく、ストーリー(線)があって初めて深堀できたと言えますし、施策に落とし込むことができます。

続きは後編へ!

さて、ここまでお読みいただいた方はかなりのキャッチコピーオタクかもしれません!笑。
最後まで読んでくださって本当にありがとうございます。まだまだ長くなりますので、続きは後編でお話します(来週にアップ)

尚、後編では、現時点でパンフレットに採用すべきキャッチコピーや文言も掲載していきます。

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