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コミュニティをじっくり煮込む『合宿のチカラ』【連載第4回】

みなさんこんにちは、【オンラインサロン『コルクラボ』に所属して1年経ったので色々振り返ってみた】連載第4回です。

今日は合宿についてです。

え?ただの旅行でしょ?いや、合宿です笑

個人的な見解ですが、合宿はコミュニティのメンバー間の絆を深めて、コミュニティ内をぐつぐつじっくり煮込むのに絶好の機会だと思っています。

というわけで、振り返っていきます。楽しかったことを思い出すと脱線してしまいそうなので、エモさはいったん置いて、設計観点を意識して進めていきます。

コルクラボでは半年に一回のペースで合宿が開催されています。

・第1回 2017年夏 @鎌倉のほう
・第2回 2018年春 @千葉のほう
・第3回 2018年夏 @奄美大島&東京2拠点同時開催

直近の第3回については、情報インフラが超進化していて2拠点同時開催というすごいことになっていたんだけど、これから振り返りが行われるので、今回は先に行われた2回の合宿を通しての気づきをお伝えします。

■合宿は単なる旅行じゃなく緻密な設計のもと行われた

いい歳したオトナが出かけるわけなので単なる旅行になるかと思いきや、いや全然違いますよというのが、コルクラボ。半年前には合宿開催の宣言が懇親会で高らかに行われて、PJが組まれると、人が集まり、何カ月もコンテンツが練られていきます。

僕が面白いと感じたのはコンセプトを練るためにかなり時間がかけられているということでした。何のために、何を実現するためにという部分が全体でもPJでも議論されていて、みんなの認識を合わせていく時間がまさにコミュニティを煮込んでいくような感覚があります。

第1回のときは、僕も入りたてで割と感覚的に参加していたので、純粋に楽しかったのですが、第2回は運営メンバーとして合宿PJの取り組みを意識してみていたので設計の意図を細かく知ることができて気づきが多かったなと思います。特に思考のプロセスはかなり面白かったので、そこが今日の記事のハイライトになると思います

■みんなでありたい姿を定義

まず、コンセプトを練るにあたっては、全体のクラス会でもどんな合宿になるといいか話をしながらキャッチコピーをつくりにいくワークがありました。ここ数年、企業でもトップダウン型の「ビジョンシェア」からボトムアップ型の「シェアドビジョン」でありたい姿を練るという動きが増えていますがまさにそれです。

コルクラボの学び★一体感をつくりたいと思ったら、ひとりでも多くの仲間を「つくる側」に巻き込むといい

■PJメンバーの中で、熱狂の定義を行う

みんなで合宿に行ってコミュニティを盛り上げたいよね~、はあるあるだしそれはそれで素晴らしいけれど、コルクラボの合宿PJメンバーはその一歩先を深堀りにいきます。

ここでは盛り上げたいね~をコミュニティ内の共通言語である『熱狂』というコトバにおいていますが、熱狂の定義を行い、下記の図に整理してくれました。こうして見てみると、「今回は同じ熱狂でも関係性による熱を高めに行きたいよね!」となり、同じ熱狂というコトバに対してのメンバー間の認識を合わせにいくことができるようになります。

そして、どうやってこの関係性による熱を高めるのかという話になったんだけど、僕が面白いと感じたのはアダム・カヘン氏のフレームを持ちこんだところだと思っています。

つまり、儀礼的会話からはじまり、論争、内省ときて、最後に生成的ダイアログになるように合宿の期間のコンテンツを並べて設計するとなめらかに関係性の熱を育てることができるのではないかという仮説。これ、おもしろいですね。もちろん参加者にはその意図はシークレットで進むわけなんだけど、参加者は滑らかに関係性の熱が高まり気持ちよく会話できるようになるし、設計側は俯瞰しながら自分たちの意図通りにコミュニティが熱狂しているかどうかを見ていく。同じ場にいて色々な楽しみ方があってほんと贅沢だなと後で思いました。

コルクラボの学び★人というのは、目の前にイベントがあるからといってテンションがあがるわけではない。動かしたいと思ったら、行動に必然性が伴うように設計する

こうして、コンテンツが組まれていき、あとはコミュニティの最大テーマのひとつである『心理的安全と安心の確保』をどう行うかという点を考慮していく。

ちなみに今回は対個人の安全安心と、対組織としての安全安心を同時にクリアするためにはということで、議論が行われていきました。

■対個人、対組織としての安全安心とは

個人間の安全安心の確保についてはフレームで考えるとやっぱこれだよね、ということで成功循環モデルのフレームが採用。

互いに尊重して、一緒に互いのことについて考えることのできる関係ってなかなか難しいんだけど、合宿でいうところの「行きのバスでとなりの席に座って話をする」くらいの感じが心地よくていいと思う。

ひとは行動するにあたって行動する言い訳を作ってあげると動きやすいので「まぁ、となりに座ったのも何かの縁だよね」って感じで自己紹介が進んでいくんです。

一方、対組織としての個人の安全安心の確保には、なんといっても明確な役割分担が大事で、何かを提供するのも役割だし、参加するのも役割になります。そのひとのキャパに合っていて、そのひとに合った役割を意識するようにしています。

コルクラボの学び★運営だけが役割を持っているわけではなく、参加者として企画に乗っかり全力で楽しむことも役割のひとつである

あとは組織なのでチームで動くときの人数も大事ですよね。ヒューマンロジック研究所の研究によると、5~8名が作業生産性をはじめとしたチーム力を設計するのに最適な人数といわれているので、そこも意識してチームを組んでいきます。

詳しくはまた別の記事でまとめますが、ブレストするにも最適なチーム編成というのがあって、コルクラボのメンバーは全員がFFS(個人の気質を見るサーベイ)を受けていて編成論によるロジックでチームを組んでワークをすることもあります。(フットサルのポジションもFFSで決めたり…笑)

…と合宿の記事にしてはなんだかマジメな記事になってしまったので少しだけ雰囲気の伝わりそうな写真も紹介しますね。

↑ちょくちょくでてくるこの種の写真。実は合宿のコンテンツでした。水鉄砲で頭に装着したポイ(金魚すくいの紙のおたま)を打ち合うというゲームです。死ぬほど走り回って盛り上がりました。

初日のランチはみんなでデパ地下に行ってお弁当を買うというコンテンツがあって、写真を撮って掲示板に投稿してみたら全員がバラバラのお弁当でこんなところにも個性が出るものかと驚いたりもしました。キャプテン佐渡島さんは皆の期待に応えるために1万円の弁当を買ってたな…

今回は仕立ての観点からnoteにしてみたのですが、単純に各コンテンツにスポットをあてても最高に面白い合宿だったので、それらについてはまた改めて紹介したいと思います。

合宿はコミュニティをじっくり煮込むのにいい機会です。合宿PJの仲間たちに感謝!

少しでもその感覚が伝われば幸いです。

それでは今回はこの辺で…(まだまだ続く)

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いつもnoteを読んで下さりありがとうございます。

今回の記事は約10回の連載になる予定です。

また続きを見ていただけたら嬉しいです。

なお、僕のツイッターは @kawahao です。

日々のコミュニティプロデュースの学びを発信しています^^

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