画家川田祐子ニュースレター@No.11ー2017-11【有料版】
よく晴れた朝、空から雨のように落葉がありました。
軽井沢でよく見かける落葉針葉樹のカラマツでした。
傘なしでは歩けないほどの勢いでしたが、
しばらくして止んだので、外を歩いてみると、
これまで豊かな雑木林が、すっかり空き地になっていて、
遠くの景色まで見渡せるようになっていました。
これまで隠されていた細かい枝ぶりが、
青空の下で銀色に光っているのでした。
余計なものが剝ぎ落とされて、風通しがよくなり、
静かな冷え込みが訪れるようになって来ました。
私は、しばらく寒さに慣れずに軽い風邪をひきましたが、
鼻づまりの次に右耳が詰まりましたので、
しばらくドローイング制作に力を注ぐことにしました。
銀色に光る枝々に触発されて、
引き出しの奥に忘れかけていた銀筆を取り出しました。
11月から毎日1枚くらいのペースで書き溜めました。
チャコールやパステルなども併用しながら、
鉛筆とは違う不自由さや柔らかな線描の色味を楽しみました。
おかげさまで制作しているうちに、
やがて風邪は左耳に抜けて消えてしまいました。
今年の冬は厳しいようです。どうぞ皆様もご自愛くださいませ。
落葉の森
2017
silverpoint/pastel
prepared paper
画:35.2x25.5cm
紙:37.6x27.4cm
作品詳細:https://kawadayuko.jp/atelier-gallery/product/rakuyounomori/
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