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【初出版『最強の法則』100】 vol.81:出版後に本を“育てていく”

「本を抱きしめて寝ています」
初出版直後の著者の方からよく聞く言葉です。
本当にやっているかどうかは別として、
そのぐらい自分の作品は愛おしいということでしょう。

編集者の私も、担当したかどうかは関係なく、枕元に置いている本はたくさんあります。
著者の方の気持ちは理解できる気がします。

出版はよく、出産に例えられます。
「産みの苦しみ」とよく言われますよね。
自分の作品は子ども、著者のあなたは親というわけです。

本は自分の分身です。
発売直後から全国各地に散らばって、ときには海を越えて
海外にまで行っているかもしれません。
たとえあなたが亡くなっても、本はあなたの分身として
永続的に残っていく可能性があります。

ですから、著者のあなたは、親として本という子どもを育てていかなければなりません。
本を倉庫に眠らせるのではなく、全国の読者に送り届ける必要があります。

本は発売されたら完成ではありません。
本は読者の元に届いて読まれなければ、ただの紙の塊です。
本は子どもと同じように、「育てていくもの」なのです。
ですから、宣伝プロモーションをしっかりとやる必要があります。

宣伝プロモーションの具体的な手順や方法に関しては、
vol.59から約10回にわたって詳細に述べています。
「自分はどの時期に、何をすべきなのか」
改めて、担当編集者に確認してください。

たとえば、以前も書きましたが、発売前からできることはいくらでもあります。

・SNSで発売のお知らせ
・SNSライブの開催
・応援団への協力の依頼

これらのことは、手間を惜しまなければ誰でもできることです。
編集者や出版社の担当者と協力し合いながら、即実施しましょう。

順調に育つ子ども(本)ばかりではありません。
特に初出産(初出版)のあなたは、何もかもが初めてなので、
戸惑うことも多いでしょう。
素直に編集者だけでなく、著者として先輩の方々や別の分野で宣伝プロモーションに長けている人に知恵を借りましょう。

その一方で、出版に関してお世話になった方々や
読者に対しては最優先で対応しましょう。

お世話になった方に、礼状を添えて献本するのは当然です。
読者特典やクラファンのリターンも迅速にやりましょう。

先日、ある著者のクラファンに協力した方が「とっくに発売されているのに著者から本が送られてこない」と嘆いていました。
出版界は意外と狭い世界ですので、この種の話はあっという間に伝わります。
何かの手違いかもしれませんが、
これではもうあなたを応援する人は誰もいなくなってしまうでしょう。
出版直後で本業も忙しいかもしれません。

しかし、応援してくれる方には最大限に感謝の気持ちを伝えることです。

次回は、「発売直後の1か月が大事」というお話をします。
ではでは!

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