見出し画像

【初出版『最強の法則』100】 vol.99:翻訳版はお国柄が出て面白い

(ご感想、ご質問、ご相談はお気軽にどうぞ!)

前回から、書籍の「二次利用」について、お話してきました。
「二次利用」とは翻訳やダイジェスト、演劇・映画・ドラマ等、他のコンテンツの原作になること、テレビやラジオなどの放送・録音・録画に使われることです。
前回は、映画・テレビなどでの映像化についてお話しました。
今回はそれ以外の件についてお話します。

二次利用でもっとも可能性の高いのは、翻訳です。
小説やコミックが翻訳され海外で発売されるのはよく聞くと思いますが、
ビジネス書や実用書も最近では増えています。

特に中国、台湾、韓国、タイ、ベトナムなどアジア圏の出版社からは、
出版権に関する問い合わせがよく来ます。

基本的に日本語でメールが来るので、いつも感心してしまいます。
残念ながら、欧米圏からはほとんど問い合わせがありません。

翻訳に関して著者のあなたがやることは、許諾以外はほとんどありません。
まず問い合わせは、海外の出版社やエージェントから日本の出版社やエージェントに来ます。
日本の出版社があなたの代理人として海外出版社と条件交渉をして、契約が締結されます。
出版条件はほとんどの場合、契約金(前渡金)と印税が払われるケースが多いです。
その金額を著者のあなたと出版社とで、一定の割合で分けることになります。
為替レートの差がありますので、それほど大きな金額にはなりません。

ただ、翻訳の問い合わせがあると、編集者も気分が高揚します。
国境を越えて国際的に、その書籍の価値が認められたということになるからでしょう。
私も自分の担当作品で何度も経験していますが、そのたびに編集の仕事をしていて良かったと思いますね。

翻訳で面白いのは、各国でカバーデザインやタイトルが変わってくることです。
お国柄が出ていて、「この国ではタイトルがこういう言葉になるのか」と実に興味深いですよ。

翻訳よりも先に、あなたの書籍を音声コンテンツ=オーディブル(Audible)、オーディオブックにしてほしいという提案があるかもしれません。

最近、書籍の文章を朗読して聞かせるオーディブル(Audible)の人気が高まっています。
通勤途中や家事をしながらでも簡単に書籍の内容が聴けて、勉強になるからという理由です。

私の知人は「紙の本の読書はしないが、ドライブ中や家事をしながらビジネス書のオーディブルをよく聞く」と言っていました。
紙の本を読んでほしいのは山々ですが、
耳から聞いたほうが身に着くという方もいますので、どんどん聞いてほしいと思います。

次回、この連載もいよいよ100回を迎えます。
100回を超えてやることに決めましたので、ネタは明日までに考えます。
ではでは!

書籍を出版したい方を支援するグループを立ち上げました。 上から目線で出版に向けての指導やプロデュースをするという形ではなく、 著者が出版して目標を達成するまで、共に歩んでいく――そのような関係性を「出版パートナー」と呼び、私たちの理想形としています。 よろしくお願いいたします。