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【初出版『最強の法則』100】 vol.55:タイトルは納得いくまで詰める
前回までお話した本文(原稿)チェックと並行して、
タイトル決定がされるケースが多いです。
販売担当が書店さんの注文をとる(注文書をつくる)ことを考えれば、
カバーデザインも含めて、遅くとも発売予定日の2か月前には
決まっていたほうが理想的とされています。
(なかなか理想通りにはいきませんが…)
企画書段階では「編集者向けの」タイトル=仮タイトルでした。
打ち合わせや取材段階でも仮タイトルのまま進んでいるかもしれません。
そのまま進めばいいのですが、そうは簡単ではありません。
「読者向けの」「売れる」タイトルにする必要があるのです。
タイトルの機能は大きく言って2つです。
①読者の興味を引き、売上につなげる
②書籍の内容をワン・メッセージで伝える
タイトルの作り方はそれこそ1冊の本になるぐらい、多種多様です。
編集者や出版社によっても違います。
100本作って絞り込んでいく
打ち合わせや取材段階で、出てきたキーワードがそのままタイトルになる。
様々なケースがありますが、
基本的には編集者が考えて、著者の方に提案されるものです。
編集者の独断で決まることはほとんどありません。
販売部や宣伝部などの他部署、編集長など上司に相談して了承を得たり、合意を得る必要があるケースがほとんどです。
決定にあたってわざわざタイトル会議をやる出版社もあります。
なかなか決まらず、社長の鶴の一声で決まったという話も聞いたりします。
それだけ、タイトルは重要視されているのです。
人間で言うと顔であり、第一印象を決定づけるものです。
以前も指摘しましたが、「書籍はタイトルが9割」と言う編集者もいるほどです。
1本に絞って「これで行きます」と知らせてくる編集者もいれば、
テイストの違う2,3本を提示して相談してくるケースもあります。
あなたの考えていたタイトルとは全く違うものが出てくるかもしれません。
むしろ、そのほうが多いでしょう(編集者もプライドをかけて作ってきます)。
その場合でも、簡単に拒否はせずに、
編集者がタイトルを決めた根拠をしっかりと聞きましょう。
それで納得できれば、そのタイトルでいったほうが売れます。
編集者というプロが考え尽くしたタイトルだからです。
もちろん、毎回そう簡単にはいきません。
編集者が提示したタイトルに著者が納得できず、話し合いを持った経験は何度もあります。
なかには「売れるタイトルは編集者が知っている。編集権は出版社にあるのだから、著者は編集者のタイトルに文句を付けてはいけない」と主張する出版関係者もいます。
私はそうは思いません。
どちらが主導権を握るとか、権利があるとかの話ではなく、
著者の方と編集者は、いいコンテンツをつくるうえでのパートナーです。
お互いに知恵を振り絞るのは当然のことです。
次回は、タイトルが決まったうえでのカバーデザインのことをお話します。
ではでは!
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