読書記録「さめない街の喫茶店」
川口市出身の自称読書家 川口竜也です!
今回読んだのは、はしゃさんの「さめない街の喫茶店」イースト・プレス(全2巻)です!
・あらすじ
目が覚めると、ルテティアという「さめない街」に迷い込んだ主人公のスズメ。今はハクロというおじいさんが営む喫茶店「キャトル」で働いている。
ルルティアは不思議な街。まるで子供の頃に思い描いた街をそのまま映し出しているかのよう。常連の大きな猫、ちっちゃな双子の魔女、パンを焼く本屋さん…。
だがこの街では誰も「夢」を見ない。いや、夢という概念を知らない。それは夢の中で夢を見ないように、
スズメは喫茶店で様々な料理をつくる。ドーナツにタルト、シュークリームにパウンドケーキ…。読んでいてこっちも食べたくなってくる。
一体どうしてスズメは「さめない街」に迷い込んだのか。美味しい料理と魅力的な夢の住人たちを描くグルメファンタジー。
古本屋で漫画を爆買した時に、表紙に惹かれて1巻目を購入。続きが気になり仕事終わりに2巻目を買いに行った次第。
顔に似合わずほんわかした作画とか、ファンタジーが好きな性分。この顔でディズニー大好き人間ゆえに、大抵の人に驚かれる。
それはさておき、美味しい料理は人を幸せにする。何だかんだ言って、料理を用意して美味しい!と言ってくれるだけでも、頑張った甲斐があると思えるもの(もっとも、それを仕事にするとなると話は別になるが)。
高校時代からの友だちの話だが、ボランティアかアルバイトか何かで、認知症の高齢者に料理を振る舞ったという。
結構症状が重いらしく、会話もまともにできないどころか、常に上の空と言うか、目線を合わせることも困難だったという。
それでも、彼がつくった料理を食べた時に、思わずニカッと、笑顔になったのが忘れられないと、楽しそうに語っていた。
それだけ料理には不思議な力がある。たとえ言葉が通じなくても、美味しいものは人を幸せにする。食べる側も、つくる側も。
それに、料理は記憶と強く結びつく。彼がその話をいつまでも覚えているように。「さめない街の喫茶店」のスズメもまた、料理と幼き頃の記憶が強く結びついている。
彼女の「さめない街」での物語を、ぜひご賞味あれ。それではまた次回!
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