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タンクトップだって…。

タンクトップ。それは限られた人しか着こなすことができない代物だ。筋肉隆々の男…。スタイル抜群の美女…。誰でも着ることはできるが、それを着こなすのは容易ではない。タンクトップを着こなす人々のことを巷では「タンクトッパー」と呼ぶ。
筋肉タンクトッパー、美女タンクトッパーと並んで有名なのが「小学生タンクトッパー」である。しかし今、小学生タンクトッパーが絶滅の危機に襲われているのだ。なぜこのような事態が起こってしまったのか。街を歩くタンクトップにインタビューを行い、その原因を探ってみることにした。

―今、小学生タンクトッパーが絶滅の聞きに瀕してると世間を騒がせていますが。
「絶滅…。正直、タンクトップを着ている小学生は一昔前より減っているように感じる。小学生っていうのは怖いもの知らずで、かつては一年中タンクトップを着てくれていたもんだ。夏は一枚で水遊び、冬はインナーとして大活躍だったんだ。でも今は…」

―やはりタンクトップ自身もそれを感じていたのですね。その原因はどこにあるのでしょうか。
「あいつがいけないんだ…。あいつさえいなければ…。」

―あいつとは?
「ユニ○ロに決まってんだろ!!!あいつに仕えているエア○ズムとヒート○ックがオレ達タンクトップを絶滅に追いやろうとしているんだ!!!あいつらが出てきてからオレ達の活躍の場はどんどん減ってきているんだ…。低学年までは仮面ライダーや○○戦隊がおれらのことを助けてくれていたんだけど、なんだか10歳をすぎたあたりから、キャラクター物を避けるようになっちまったんだ。」

―思春期ですね。
「シシュンキ?兎にも角にも“ユニ○ロ”と“シシュンキ”ってやつのせいでオレ達は…。」

―それは手強いですね…。これからタンクトップはどうなるのでしょうか。
「確かに小学生タンクトッパーは絶滅するかもしれない。でもな、おれらを馬鹿にしていたやつらも15年もすれば、タンクトップ着て鏡の前でポーズを決めるんだ。そしてそれを○stagramってやつに載せるんだ!おれらはまだまだ負けない!」


タンクトップ。それは誰もが通る道。しかしその裏でタンクトップ自身は生き残りをかけて、あーでもない“そーでもない“と日々苦悩し、葛藤していることを忘れないでほしいものだ。

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