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ニューキャリアのキャリア分析ツール③|SWOT分析(ワークシート付)

こんな人におすすめ

■自分の強みがわからない
■自分の弱点を把握して、改善したい
■自分の能力を整理して、適切なキャリアプランを考えたい

「SWOT分析」とは

「内的要因」「外的要因」ごとに、「プラス要因」「マイナス要因」を整理、分析する手法。
これにより、武器となる強みだけでなく、課題や改善点を分析することができます。

各エリアは「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「驚異(Threat)」と定義されており、その頭文字を取って「SWOT分析」という名前が付けられています。
ビジネスシーン(経営戦略、営業戦略を立てる時など)でもよく使われる手法ですが、この分析手法は「キャリアの自己分析」にも応用することができます。

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SWOT分析の特徴としては、「内的要因」「外的要因」に分けて、「プラス要因」「マイナス要因」を挙げ、それらを単独で見たり、掛け合わせたりして分析をする点です。
ここでは内的要因を「自分に関すること」、外的要因を「自分ではない外部環境に関すること」とします。

①強み(Strength)
自分のキャリアにおいて、「強み」だと思うこと。
例えば、次のような「自分が有利になるもの」を挙げていきます。

■スキル(例:営業スキル、プログラミングスキルなど)
■経験(例:新人教育、テレアポ営業など)
■性格(例:主体性がある、何事にも前向きに取り組むなど)
■専門知識(例:IT、マーケティングなど)
■資格(例:TOEICスコア950、IT専門資格など)
■経歴(例:高学歴、大企業での就業経験など)

②Weakness(弱み)
自分のキャリアにおいて、弱みだと思うこと。
例えば、次のような「自分が不利になるもの」を挙げていきます。

■新しいことにチャレンジするのが苦手
■失敗を引きずってしまう
■人前で話すことが苦手
■1社目を短期離職して、経歴の印象が悪い
■調子の波が激しく、パフォーマンスが一定ではない
など

③Opportunity(機会)
自分のキャリアにおいて、プラス(機会)となる環境要素。
例えば、次のような「自分のキャリアにとってプラスになる環境要因」を書き出します。

■少子高齢化による人手不足
■IT需要が伸びており、将来性がある
■リモートワークが普及
■直属の先輩や上司との関係が良好
■資格推奨の制度が充実
など

④Threat(脅威)
自分のキャリアにおいて、マイナス(脅威)となる環境要素。
例えば、次のような「キャリアプランの実現にとってマイナスになる環境要因」を書き出します。

■コロナ禍による不景気
■急激なIT化により、ITリテラシーが低い人材の価値が低下する
■大企業であっても安泰ではなく、常に変化が求められる時代
■終身雇用が薄れ、成果を出し続けていくことが求められる環境
など

このように、「4つの要素(SWOT)」を書き出して、それを元に分析していきます。
例えば、「強みを活かすためには、どのようなポジションに移る必要があるか?」「脅威を回避するためには、事前にどのような対処をする必要があるか?」といったように、分析結果から具体的な「TODO(行動)」を考えていくことが重要です。

「SWOTクロス分析」とは

SWOT分析で洗い出した要素について、さらにそれらを掛け合わせることで、違った視点からキャリアを分析することができます。
掛け合わせ方は、次の4パターンです。

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①機会×強み
洗い出した機会(チャンス)に対して、自分の強みを活かすことができることはないか、模索します。

例えば、「資格取得を推奨している環境」という機会があったとして、自分の強みが「勉強が得意」「IT分野に強く興味を持っている」だったとしたら、「会社の資格推奨制度を利用してIT専門資格を取る」といった具体的なTODOが出てきます。

②脅威×強み
自分の強みを活用することで、脅威(リスク)となる状況を打破する、リスクヘッジしておくことを考えます。

例えば、「コロナ禍によって不景気となっている」という脅威があった際、自分の強みである「IT分野に強く興味を持っている」「コミュニケーション能力に自信がある」を活かして、「コロナ禍でもニーズが伸びているITエンジニアとして転職」という対処方法が出てくるかもしれません。

③機会×弱み
目の前にある機会(チャンス)を逃さないため、無駄にしないため、自分の強みを活かす方法を考えます。

例えば、「自社から新サービスが発売される」という機会があったとしましょう。
この場合、「やったことがないことに対して後ろ向き」という弱みを持っていたとして、機会を失わないためにも、自分の弱みを解消するためのTODOを考えます。

「誰もやっていないからこそチャンスだし、自分の弱みを改善するためのいい機会にできると考えて、とにかく行動してみる」などは良いTODOだと思います。

④脅威×弱み
脅威(リスク)がある際に、自分の弱みがそれと相まって大きなリスクとなってしまう可能性を模索し、それを回避するための分析です。
もちろん、脅威を回避するための施策が「弱みを改善する」でもいいのです。

例えば、「大企業であっても安泰ではない」という脅威があったとします。
それに対して、「成果(結果)に対するこだわりが弱い」という弱みを持っているのであれば、「いつ会社が潰れるかわからないと危機感を持って、仕事の成果にこだわる」というTODOを改善策としてもいい。

強みを活かすことも重要ですが、自分の弱点、さらにはその弱点が外部要因と結びついた時に特に最悪の結果に繋がりそうなケースは、事前に対策TODOを練っておくことが重要です。

このように、SWOTクロス分析により「強み/弱み」といった自分の特徴と、「機会/脅威」といった環境要因を掛け合わせることで、より具体的に状況を把握し、TODOまで落とし込むことができます。
現状のキャリアを把握し、より良いキャリアになるためのTODOを考える上では、効果的なツールだと言えます。

「SWOT分析」をやってみよう

実際にSWOT分析ができるよう、ダウンロードできるワークシートを作りました。
下記URLからワークシートをダウンロードして、興味がある人は「SWOT分析によるキャリア分析」をやってみてください。

▼ワークシートのダウンロードはこちら
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1P_yOVcfKUdEugT0uIuuwEH_cNvI1vX3hEo6jHYz5uVM/edit#gid=0
※ワークシートはコピーして使用してください。

キャリアのセルフチェックに限界を感じたら

SWOT分析などのキャリア分析ツールを用いて、自分のキャリアをセルフチェックすることはできます。
ただ、自分自身でのキャリアを分析していても、どうしても客観的な視点を盛り込むことができず、モヤモヤを解消しきれずにいる人も多いのではないでしょうか。

そんな時は客観的なプロの視点、コーチングを活用して、自信のキャリアを棚卸しして、「より納得感を持って目指すことができるキャリアプラン」を作っていきましょう。


20代を中心にキャリアサポートをかれこれ10年くらいやっています。「キャリア」だけでなく、その人の「人生」という視点で、いっしょに考えられたらと思っています。仕事/キャリア/就活/転職あたりのテーマでnote書きます。