見出し画像

古民家シェアハウスで自然派生活

移住の下見旅行から3ヶ月後、私と息子は徳島に移住した。
多少の紆余曲折はあったけれど、ご縁が繋がって移住することができた。
大きな古民家に3組の母子で生活することになった。

田んぼが続く田舎道を息子が駆け回っている様子を、幸せな気持ちで眺めたあの日を忘れない。

夏は近くの川で水遊びして、家の中では蚊帳を張り、冬は湯たんぽを抱えて寝て、その残り湯で凍った車のフロントガラスを溶かすような生活。
夏には近所の人が山ほどゴーヤをくれて、みんなで佃煮にしてみたり、冬には大家さんが裏の畑で取れた大根を大量にくれたから、大根の葉でふりかけを作ってみたりした。

徳島県の名産、すだちを酵素ジュースにしてみたら、発酵しすぎてビンの蓋が壊れ、すだち酒になってからお酢になった、という体験もした。
みかんの皮から酵素を作って、洗濯に使ったりもした。

移住母子たちが泊まりに来て、夜に子どもたちを寝かしつけてから、ママ達で女子会をしたりもした。

私の離婚が成立した日には、みんなでお祝いの乾杯をしてくれた。

大変なこともあったけど、今思うと楽しい移住生活だった。

結局、シェアハウス生活は7ヶ月ほどで終わりを迎えてしまったけれど、移住支援に奔走してくださった方々には今でも感謝している。

移住生活のネック

それはやはり仕事。
仕事を紹介してもらえるという話もあったので徳島移住を決めたのだけれど、なかなか就職が決まらず1ヶ月、2ヶ月と過ぎていった。

息子もいるのでバリバリ就職活動もできず、夫とも離婚していない状態だったので母子手当ももらえなかった。
生活費が夫から振り込まれることも、もちろんなかった。

離婚調停のために埼玉まで帰省しなければならないこともあり、
仕事のない3ヶ月間は、不安と隣り合わせだった。

結局、ご紹介で契約社員的なお仕事をもらえたけれど、生活していくにはギリギリ、むしろ少し足りないくらいのお給料しかもらえなかった。

そんなこともあり、また、シェアハウス内で問題が勃発したこともあったので、私はまた新たな地に移動することを考え始めた。

(つづく)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?