G7サミット厳戒態勢の広島①【海の警備編】
5月19日より開催されたG7広島サミット
地元で開かれるサミットで広島市がどんな厳戒態勢にあるのか、5月20日(土曜日)と5月21日(日曜日)にかけて見に行きました。
呉から広島へ
G7が開かれている広島市へ行くにあたり、まずは海側から見る事にしました。会場となるホテルは広島市の南にあり、広島湾に面しています。
その立地から海の警備が行われている。
この警備の様子を見る方法として、フェリーに乗る事にしました。
愛媛県松山市と広島市の航路を行くフェリー、途上で呉に寄るので呉から乗って広島へ向かいます。
サミット会場のグランドプリンスホテル広島に近づくと、まず見えたのは海上自衛隊の掃海艇「つのしま」
止まった状態で金輪島の沖にあった。
5月20日土曜日の曇り空で、グレーの海だと海自艦艇の灰色は遠目だと迷彩効果を発揮して船が居ると分からなかった。
逆に快晴となった5月21日の青色の海でも、遠目では掃海艇の灰色は海との同化していた。海自の迷彩効果を知りましたね。
5月20日にフェリーがサミット会場の近くに来ると、巡視艇「きびかぜ」が近づき、並走する動きを見せた。
更に巡視艇が会場前の海域に出て動き回る。
そしてフェリーが停船した。
フェリーの前を横切るように巡視艇や海保の隊員が乗ったボートが幾つも横切る。
何やら慌ただしさを感じます。
巡視艇に続いて高速船のような船が横切り、グランドプリンスホテルの方へ向かいます。
瀬戸内海汽船が持つ高速クルーザーの観光船「SEA SPICA(シースピカ)」です。前日にG7首脳が宮島へ行く時に乗った船でもあります。
5月20日のこの日、G7広島サミット パートナーズ・プログラムの催しでジル・バイデン大統領夫人など首脳の配偶者の皆さんが宮島を訪問していました。
この時も「SEA SPICA」に乗っての宮島訪問でした。
フェリーで見たのは宮島からの帰りに遭遇したのです。
思いがけず、要人を乗せた船を移動しながら警護している様子が見られました。
海保の巡視船やボートに警察の警備艇に囲まれながら移動する要人を乗せた船、これは陸で車両移動での警備と変わらないように見えました。
巡視船「しきしま」を見たくて
しかし、目当ての船が見当たりません。
巡視船「しきしま」である。
海上保安庁の持つ巡視船でも大型の巡視船で、「あきつしま」が就役するまでは日本最大の巡視船であった「しきしま」
そんな「しきしま」がサミット警備に来ている筈だが、見えない。
フェリーは「SEA SPICA」と護衛の巡視船と警備艇などが通り過ぎると、航行を再開して広島港に入港します。
フェリーを降りてすぐにある船が見えました。
巡視船「しきしま」です。「SEA SPICA」を護衛する最後尾に居たのだろうか?広島港の前を横切り宇品沖に向かっていました。
遠くから見えた生で見る「しきしま」
しかし、それでは満足できない。
瀬戸内海を担当する第6管区海上保安本部所属の巡視船で最も大きい船で、3000トン型巡視船の「こじま」だ。
総トンが7000トンを越える大型巡視船が広島湾に居る事が凄くレアななのです。
そこで翌日、5月21日(日曜日)も呉からフェリーに乗り、広島へ向かいます。
そして5月21日、呉から乗ったフェリー
果たして「しきしま」は居るか?
居ました。錨を降ろして宇品沖に停泊しています。
核燃料サイクル事業によって、フランスから送られてくるMOX燃料(使用済み核燃料)を運ぶ輸送船の警備を目的に作られた「しきしま」
日本からフランスまで長距離を航行でき、35ミリ連装機銃が2基・20ミリ機銃(バルカン砲)2基の巡視船では強力な武装、2機のヘリコプター搭載能力を盛り込まれた巡視船が「しきしま」だ。
フェリーから眺める「しきしま」
これまで見て来た巡視船よりも格段の大きさを感じさせます。
先に書いた多機能を盛り込んだ事で、全長150m・全幅16.5mで総トン数が7175トンの大型船となった「しきしま」
本当に大きい、この実在する大型巡視船を間近で見れて良かった。
宇品沖で海上保安庁を中心に、警察と自衛隊も共同で当たっている様子が見られました。
まさしく船がパトカーや警官と同じように警戒に立ち、動き回る海の警備を見させて頂きました。サミット警備に来られた海上保安庁と警察・自衛隊の皆さんお疲れ様でした。
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