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いろいろ越境して、新しい場をデザインする

建築のデザインをやっています。オフィスや学校やスポーツ施設や駅や商業施設などを日建設計という設計事務所でデザインしています。

今年から、社内のNAD (Nikken Activity Design Lab)というデザインチームに加わることになりました。

このデザインチームはアクティビティを主戦場にいろいろな場をデザインしていて、例えばTOYOTAの自動運転技術を開発するTRI-ADのオフィスなどを手掛けています。


でも、Nikken Activity Design Labは単なる空間デザインチームというわけではありません。というのは現代の状況に応えるためには、単に求められた物理的空間をデザインするだけでは十分ではないからなんです。

超えて、デザインする

建築の世界には、用、強、美というギリシャ時代からの理念があります。そこでは、建築が壊れないタフさと、美しさとともに、機能・用途を持っことこそが建築の基本与件になっています。我々はそんな数千年の伝統?に則り、オフィスや学校や住宅をデザインしてきたのですが、そんな我々のスタンスがそろそろ行き詰りつつあるのです。

というのは、日本では、資本主義経済が発展して建築などの社会ストックの整備が進む一方で、人口はじんわりと減少しています。だから、いま本当に必要なのは、ありきたりな新しい建築ではなく、オリジナルな価値や体験を生み出す場です。でも、それが何なのかがユーザーやクライアント側に見えていない場合が多い。だから、我々は立場を越えてユーザーとともにそれを分析調査し、新しい価値を提案していく必要があります。

さらに進行するIT化やDXは、あらゆる点で我々の生活を変えつつあります。我々の生活を語るにあたり、もはや建築や都市などのハードを語るだけでは十分ではありません。

場をデザインするにあたって、こうした社会変化を抑えておかないといけないのは当たり前ですが、もはやハードとソフト、オンラインとオフラインの領域を越えて、あらゆるものをデザインしていかないと新しい価値は実現できませんし、運用開始後にそれを評価して発展させる柔軟さともあります。

だから、今、我々は新しいチームを必要としています。それは、自分たちの立場を越えてユーザーともに考え、プロジェクトの枠組みを超えて新たな価値を提案し、様々な領域を超えてあらゆるものをデザインし、運用開始後も時間軸を超えてプロジェクトを発展でさせられるチームです。

越境デザイン集団 NAD (Nikken Activity Design Lab)は、そのためのチームです。上述のTRI-ADのオフィスでも、ユーザーと考え、新しい価値を提案し、空間だけでなくユーザー要望を抽出するシステムまでデザインし、竣工後もプロジェクトにかかわり続けています。

我々は、いま、この新しいアプローチを発展させながら、様々な領域に仕事を拡大し始めています。


このnoteでは、NADでメンバーとともにやっている活動と、建築や場のデザインから見た世界の現在を描いていきたいと思います。公式サイトなど以外でも、他のメンバーもいろいろと発信していく予定なので、よかったら、時々覗いてやってください。

ではまた。

#ライフスタイル #建築 #インテリア #ワークプレイス #パブリックスペース #写真


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