【就職】【転職】【第二の人生】日本語教師という選択肢
これが6本目のノートです。
前回とは打って変わって、今回は日本語教師という仕事について書いてみます。
これも一回で完結する内容ではないので、いくつかシリーズ化する予定です。
どうもみなさんこんにちは。全力少年(30歳)です。
みなさんは日本語教師という職業をご存知でしょうか。
英語教師なら世界中で数えきれないくらいいるんですが、実は日本語教師という職業もあるんです。
今回のNoteでは、大きく分けて2つのトピックで記事を書いていきます。
一つめ:日本語教師とは
二つめ:どうやったら日本語教師になれるの?
今回の記事は、以下の方を対象にしています。
・日本語教師になってみたい方
・なんとなく興味を持っていた方
・外国語としての日本語学習の需要を知らなかった方
私たち日本語のnative speakerである日本人も、日本のこと、世界で認識されている日本のことをあまり知りませんから、一つのきっかけになると思います。
では、早速見てみましょう。
日本語教師という仕事は?
まず、日本語教師という職業についてですが、仕事内容は、文字通り日本語を外国人に教えることです。外国人対象の日本語教育なので、私たちが学校で勉強した国語とは違います。
違うところはたくさんあるんですが、例を挙げると日本語教育は、最初は文字も読めない、書けないというゼロベースからスタートするところです。そして、それを伝えるコミュニケーションの手段が国語教育とは違います。
国語教育では、当たり前ですが会話や説明などの日本語は、私たちの母語ですから理解できますよね。
日本語教育では、そうもいかず、全く言葉が通じない外国人に教えることになります。
とは言ったものの、その外国人(以下、学習者)と同じ国籍で、同様に日本語を学んだ外国人が日本語教師になっていたり、それぞれの国の言語に翻訳された教科書、参考書もたくさんあります。
(例:ベトナムの日本語教師の場合、日本語学習の経験があるベトナム人日本語教師もたくさんいます。)
ベトナム人日本語教師のアインさんです。
また、日本語教育のテキストは、おそらくみなさんが思っている以上にたくさんあります。中には、ビジネス用のものや、マナーの教科書などもあります。
ちなみに定番な初級の教科書は「みんなの日本語」という本で、英語はもちろん、ベトナム語やビルマ語(ミャンマーの公用語)、ロシア語など全部で13ヶ国語に翻訳されているものです。
これらの言語に翻訳されているということは、その言語が話されている国では、日本語学習が何かしらの需要があるということですね。
そして、多くの日本語学校がこのテキストを採用しています。
教え方はそれぞれの学校ごとに異なりますが、大きく分けて、以下の二つの種類があります。
学習者が学習する言語のみを使用して教える直接法
学習者の母語、あるいは他の言語を媒介として教える間接法
直接法
文字通り日本語で日本語を全て教えることになるので、文字はもちろん、初期の段階は教師もかなりきついです。もうジェスチャーや、自分が例を見せて、意味や使い方、ルールなどを学習者に感じ取ってもらうという感じですね。
これは正直言って、根性勝負です。
間接法
学習者が知っている言葉(媒介語)を使って教えるので、ある程度は意思疎通ができます。ただし、その媒介語を使うことで生じる問題もありますし、それ自体に反対の立場の人もいます。これは言語習得に関係した話になるので、また今度にしようと思います。
日本人が教える場合は、話せる言語の関係上、必然的に直接法が多いですが、やはり初級の学習者にとっても、教師自身にとっても大変なことも多いので、ベトナムの日本語学校では、
新しい言葉、文法→ベトナム人日本語教師が間接法で教える
会話などのアウトプット中心→日本人日本語教師が直接法で教える
と言った具合に分かれていることが多いです。
もちろん直接法のみの学校もありますが。
さて、次に日本語教師になるための方法です。
日本語教師になるためには
日本人だったら誰でも・・・
というわけにはいきません。実は、日本語教師になるためには資格が必要です。
大きく分けて以下の3つの方法があり、そのどれか一つを満たせば、有資格者として日本語教師として勤務することができます。
1.大学、大学院で日本語教育を専攻
2.日本語教育能力検定試験に合格する
3. 日本語教師養成講座(420時間)を修了する
それでは、順番に解説していきます。
1.大学、大学院で日本語教育を専攻する
これはもう文字通りですね。ただ、この場合は、最初から日本語教師を目指して大学に進学していることになりますので、基本的にこのルートで日本語教師になっている方は少ないと思います。大学で、日本語教育の専攻自体がある大学もそこまで多くないという印象です。
ただ、ご自身のキャリアのステップアップとして、何年か日本語教師として勤務した後、大学院でさらに日本語教育を学ぶという方は結構いるようにと思います。
2.日本語教育能力検定試験に合格する
年に1回主要都市7都市で開かれている試験です。
札幌、 仙台、東京、 愛知、 大阪、 広島、 福岡で受験することになるため、地方の方にとっては、なかなか敷居が高いかもしれません。
また、試験自体も年に1回しかありませんし、合格率も25%程度なので、根気がいる試験かもしれません。
内容的には、日本語に関する試験だけではなく、
・教育史
・音声学
・言語学
・心理学
などの幅広い分野が範囲となっています。独学で合格することも可能で、見事合格すれば晴れて日本語教師として勤務することができます。ただし、多くの日本語教師は、3つ目に紹介する養成講座を修了してから日本語教師になる場合が多く、この検定試験の合格証しか資格がないという人はほとんどいません。
というのも、模擬授業や教案提出といった実技試験がないため、合格していきなり教壇に立つのは現実的にかなり厳しいからです。
ぶっちゃけ現場では(特に外国)、
「日本人なら日本語教師として何でも教えられるでしょ!」
と言わんばかりに即戦力として採用されることが多いため、多少の実戦経験がなければ授業はできないと思います。
例えていうなら、こんな感じです。
独学で自動車の運転の仕方をビデオやゲームで身につけ、何とか一発試験で受かる。帰りは、いきなり高速を利用して帰る。
これはなかなか現実的ではないですね。
ということで、教育実習までできる日本語教師養成講座という3つ目の条件があります。
3. 日本語教師養成講座(420時間)を修了する
これは文科庁による認められたカリキュラムで、専門学校に近いイメージです。
2で紹介した日本語教育能力検定試験の範囲である音声学なども勉強します。また、教案の提出や模擬授業、最後には実際の外国人留学生相手に教育実習もすることが必須になっているので、多少の実戦経験は積める内容です。
受講期間、費用は多少スクールによって前後しますが、平均して
受講料:60万円
受講期間:最短で半年程度
となっています。
高っ!!!
ちなみに私はヒューマンアカデミーという学校の養成講座を修了しています。
この養成講座の詳細に関しては、長くなるのでまた別記事にしようと思います。
まとめ
日本語教師とは、外国人の日本語学習者に日本語を教える仕事で資格が必要。
・大学、大学院で日本語教育学を専攻
・日本語教育能力検定試験に合格
・文科庁指定の日本語教師養成講座 420時間修了
上記のどれかが必須
いかがだったでしょうか。
今後の記事では、
養成講座の内容、実際に現場で役立つ内容かどうか、就職先、日本語教師の生活事情(ベトナム中心)などなど、また記事にしていこうと思います。
お楽しみに。
それでは。
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