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大学院進学という選択肢


またまたお久しぶりなKatsuyaです。

前回の投稿から約1ヶ月が経ちましたが、今回は大学院進学という選択肢についての内容です。

この内容は、ベトナム在住で、カナダの有名大学院でTESL(英語教授法の一種)進学を夢見ながらも、奨学金や結婚、将来のことなどを考えその夢を諦めざるを得なくなり、働きながらDistance Learning(いわゆる通信教育)で進学するという選択肢をとった当時28歳の男の備忘録です。

ぜひ以下の方に読んでいただきたいです。

・現在社会人でキャリアアップを考えている方

・学びたい分野がある20代後半以上の方

・海外の大学院進学のために金銭的に学費+滞在費を捻出できない方

・海外大学院に進学できる最低条件をクリアしている方(英語力の最低基準はIELTS Overall 6.5がミニマム)

・TESOL(英語教授法)に興味がある英語教師経験者




大学院進学という選択肢



それが、果たしてキャリアアップにどう活かせるのか

わたしにとっては、TESOLの修士号は将来の目標のためのスタートラインでした。

ご存知でしょうか。世の中には英語教育関連の資格は山ほどあるのです。

そして、TESOLという英語教授法も大きく分けて下記の3パターンがあります。

1 語学学校などで1ヶ月程度で取得できる修了証(Certificate)

2 コミュニティカレッジなどで3ヶ月から1年の期間で取得できる学位(Diploma)

3 大学院を修了すると取得できる修士号(Master)


英語教師としてのキャリアアップ、自分の肩書きとして、CertificateやDiplomaは英語の非ネイティブである自分にとってはアドバンテージにはなりません。将来途上国の英語教育発展に貢献したいという目標のためには、どうしてもMasterにこだわっていました。


わたしが大学院進学を志したのが23歳でカナダのワーホリ滞在を終えようというとき

かならず30歳になるときにTESOLの大学院生としてUBC(University of British Columbia)で勉強しようと決意していました。


わたしにとって大学院進学は人生で必ず通過しなければならない道


それを信じて疑っていなかったので、日本の仕事を辞めたときも、ベトナム滞在を決めたときも中期の目標として大学院進学は常に頭の中にありました。そしてそのための準備もしていました。


ベトナムに来る前には、大学時代の教授に推薦状の執筆をお願いするかもしれないということであいさつし、2018年の頭にはIELTSの一発受験でOverall 7.0を取得できていたので、UBCの出願の足切りラインにはなんとか届いていました。


そのスコアを取得したのが2018年の2月


スコアの結果を受け取ったのが28歳の誕生日でした。当時のベトナム人の彼女にはその目標を話していました。彼女も応援してくれていましたが、結婚というワードが常に頭によぎっていました。


進学するなら、結婚は無理

ましてやベトナムの家族間のつながりが大切な文化の国

彼女といっしょにいるのは自分ではない

責任は持てないし、自分についてきてほしいとも言えない


これが本音でした。そして、3月


彼女に別れを切り出します。彼女はその数日後両親が決めた故郷の男性と結婚することを決め、こちらもいろいろありましたが今回は割愛します。


いよいよ大学院進学のための心の準備が整い、2019年に進学を目指し動き出さねば、そう思っていました。

そこで学費などをもう一度見積もってみます。


2年間の学費 約200万円

2年間の滞在費 約250万円

教材費などいろいろ含めると、500万


ここまでは当初の予定通りでした。

そして当時の貯金額






約150万円





いや全然足らんがな!!!

知っていました。でも自分の頭の中ではNo problem

なぜかというと給付型奨学金という最強の切り札を考えていたから。


そして、大学院留学コンサルティングという会社で発表されている民間団体などほぼ全ての給付型奨学金を提供している機関の条件を手当たり次第みていきます。もちろん手元には英文成績証明証もあります。こうなることを予想して、日本から持ってきていましたから。



あれ





おれ申請だせる条件満たしてないじゃん



申請の条件:日本在住





もうこの時点でベトナム在住の自分はアウトでした。

そして何より一番大きな奨学金の団体JASSOですが、大学時代のGPAを何度も計算します。



0.1くらいタリナイ



ここで、奨学金取得というこということが不可能であると気づき、現実に打ちのめされました。


*ちなみにJASSOのGPAは分母が履修登録の単位数で計算します。そのため、落とした単位もGPAに影響しますが、大学院の出願で使うGPAは分母が取得単位数になります。なので、落とした単位は関係ないので、必然的にGPAは高くなるのです。



本来であればもっと早く気づくべきだったのですが、海外在住はダメというのは全く考えていませんでした。


ここで、2つの選択肢が浮かびました。


・TESOLのMasterにこだわって、イギリスなども視野に入れる(イギリスは1年で卒業できます。物価は高いですが・・・)

・カナダにこだわって、TESOLのDiplomaにレベルを落とす


これも人生で確実に上位にランクインするほど悩んだ瞬間です。

結局答えはすぐには出せなかったんですが、イギリスやオーストラリアの大学院は留学エージェントが存在し、提携している大学院への斡旋サービスがあることを知りました。エージェントを通して出願もできます。

エージェント利用料は無料ということで、beoというエージェントに登録し、イギリスについての情報を集めましたが、やはりカナダへのこだわりもあり決断できませんでした。まあ結局1年の滞在期間だとしても、物価の高さから総費用はカナダとそこまで大差なかったですし。


そんなこんなで彼女と別れてから約1ヶ月半がたち、4月半ば


当初から予定していた一時帰国の日になりました。

いろいろ悩み、本当に苦しかった時期です。


このタイミングで日本に一時帰国するのも何かの縁だろうと思い、帰国中は

・大学時代の親友

・推薦状依頼をしていた教授

・ベトナムの職場でお世話になった先輩

など、いろいろな人に会っていました。


自分の思いの丈を正直に大学時代の親友(10歳上で社会人枠で入学したMRハシモトという男)に話しました。

そして、彼がこう言いました。

「おれも社会人時代に教師を目指してさ。一回通信で働きながら学校いったけど、全然勉強する時間がなくて。結局会社辞めて大学に入学したんだけどね。」


この会話は自分にとって本当に閃きを感じた瞬間でした。


通信で働きながら勉強する


その選択肢を全く考えていなかった自分


約1週間の短い一時帰国を終え、ベトナムに戻ってから、さっそく留学エージェントに通信で、TESOLが勉強できる大学院はないか調べてもらいます。

そこで、のちに進学を決めたLancaster Universityを知ります。

言語学の分野ではまあまあな権威ある大学

出願は英語教師経験者限定で、推薦状やIELTSなどの条件も満たしている

その時点で、2018年5月

ビザの手配などが必要ないので、もしかしたら同年の9月入学に間に合うかもしれない

さっそく直接大学院の担当者にコンタクトをとり、まだ9月入学の出願は可能と回答をもらいます。


すでに履歴書や自己PRは作成してあったので、推薦状(2通)を手配します。事前に話をしていた大学時代の教授は急な依頼にも関わらず快く承諾してくださり、約1週間程度で書いてくれました。もう1通はベトナムの職場の上司に書いてもらい、こちらもすぐに完成。

すべての書類が5月末にはそろい、出願

今振り返ってもありえないくらいのスピード感で動いていました笑


そして無事7月くらいに無条件合格のオファーをもらいました。



振り返ってみると、本当にいろいろな人に助けられています。

その中で、自分が譲らなかったのは、留学先でも留学形式でもなく、TESOLのMaster

これは自分の肩書きとして必ず譲れませんでした。


大学院生として仕事と両立したこの2年間

好きな分野を勉強していましたが、本当に辛かったのが本音です。

当たり前ですが、遊びに行く時間はないです。

Part timeの受講とはいえ、毎週死ぬほど課題が出て、大量の文献を読み、エッセイを書かなければなりませんでした。

そして、学生間のつながりなどもオフラインの大学院に比べれば薄く、どうしても自分との戦いになります。

仕事との両立も大変で、入学時には15人くらいいた学生も結局最終のModuleに参加できていたのはその半分程度

自分は毎日朝4:45に起きて、出勤前に1時間30分は必ず勉強していました。土日ももちろん勉強優先で、旅行などは一切できませんでした。

旧正月で日本に帰国したときやタイでムエタイ修行に参加していたときも、常に大学院の課題をやっていましたから笑


振り返りが長くなりましたが、ここまでこの記事を読んでいただいているみなさんは、少なからず大学院進学という選択肢に興味を持っていると思います。


20代前半なら、大学院生になるのも全然抵抗なかったですが、自分はそれができませんでした。

金銭的なことも理由でしたが、すでに教師経験も豊富にある30目前の自分が、全ての今の生活を捨てて、大学院生になることに価値があるのか


目的と手段をよく考えてください。


私にとって、大学院進学は手段であり、目的ではないという結論にいたりました。

もちろん30過ぎて、仕事を辞めて大学院に行くことは否定しませんし、自分もお金がったらそうしたかったのが本音です。今でもカナダに行けていたら、もっと英語も上手になったかな、なんてふと思ってしまいます。恥ずかしい限りです。


そして、自分がとった通信で働きながらMasterをとるという選択肢が、カナダへの留学を考えていた当初の自分からは想像できず、環境なども多くの不満がありました。ていうかベトナムは英語圏の国じゃないし。

でも、仮にその環境が30点だとしてもその環境を選んだ自分は120点満点の生活をしようと決めていました。

そのおかげで、朝活をずっと続け、何度も苦しみながらも学びを楽しむことができました。修士論文のプロジェクトは一生忘れられない体験です。成果ははっきり言って非常にお粗末なものではあるんですが。


ここで、ぜひ言いたいことがあります。


大学院進学をしたからといって、何かが変わるのか

それはわかりません

でも、やりたいことがあれば、それはやるべきだと思います。

そして、幸運ななことに

現代はそれを達成する方法も一つではないです


それぞれのライフステージ、ライフスタイルにあわせた達成の仕方があります。そんな豊かな時代です。

もちろんその代償は大きいです。時間も自由もお金も吹っ飛びます。

諦めないといけないことも多いでしょう。

周りの同年代の人と比べて、劣等感を感じることもあるかもしれません。

それでも、これを読んでいるみなさんはその学びをしたいですか。

本当に挑戦したいですか。


全てを受け止める覚悟さえあれば、あとはやるだけ。


みなさんの顔も状況もわかりませんが、自分にとって最良な選択肢を選んでください。

でも、その選択肢が最良かどうかは選んだときにはわかりません。

選んだ選択肢が最良の選択だったと思えるように努力をするしかないです。

自分もこれを通過点に、次のステージへ進んでいこうと思います。

ぜひコメントやいいねをくださいね。

ではまた!


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