見出し画像

そのUXは社会にどんな影響を与えているのか、エシカルな話。

「何をしている人かよく分からない」「いろいろやってそうだけど何やってるのだろう」「どこにでもいますね」とよく言われますが、現在の主たる仕事としてはUXコンサルティングになります。
企業のサービスに関わる諸々、サービス設計やプロジェクトデザイン、グロースハックからチームビルディング等々に携わっています。(企業内でサービスに関わることでやっていないこと全部と考えてもらえれば)
複数のサービス開発に関わっているのですが、どの企業でもUX(ユーザー体験)については話されますし、その体験を通しての価値提供についても話されています。
そうした中で、新しいサービスについて考える時に話題として挙げるのが、
「そのUXは社会にどんな影響を与えますか?」
という問いです。

サービスを利用していなくともUXは持続している

UXの時間軸というと以下の4つに分けることができますが、
UX白書(日本語版)

・利用前(予期的UX)
・利用中(一時的UX)
・利用後(エピソード的UX)
・利用時間全体(累積的UX)

この「利用時間全体(累積的UX)」には、該当のサービスを利用していない時間も含まれます。
そのサービスを利用していない時間もUXが持続しているということは、サービス体験が利用者に何らかの「影響」を与えていることとなりますが、これはすべてのサービスにおいて言えることで、サービスが世に出ることは、利用するしないに関わらず、何らかの影響を人々に与えることと考えます。
UXデザインに関わる人たちは、自分たちがデザインすることが社会に影響を及ぼすことまで考えているでしょうか?

サービスデザインが描くものは何なのか

サービスデザインの定義についてはこの辺を参照いただくとして、説明は割愛しますが、

新しいサービスを考える時には、いまではなく少し先(の未来)を考えているかと思います。
それを考える時に企業やチームのビジョンやミッション、あるいは個人が大切にする価値感をもとに考えているかもしれませんが、どこまでを影響範囲として考えているでしょうか?
自社、または対象となるユーザーを起点に考えることがほとんどであるかと思われるのですが、その際にそのサービスが及ぼす影響が「社会のどこまでか」を考えてみてもいいかもしれません。
「なぜ」「何のために」デザインするのか?を考える際に「社会のどこまで」という要素を足してみるのです。
もちろん、この範囲は企業やチーム、人によって様々であると思いますし、「社会?」という疑問符が浮かんでくるかもしれません。ですが、世に在る多くのサービス同様にサービスは社会に何かしらの影響を及ぼしていることは間違いありません。

画像1

そしてエシカルな話

新しい技術が次々と現れ、それを活用したサービスやプロダクトが世に登場しています。
そういったサービスやプロダクトによって便利になったり楽しさが増えたりしているかもしれませんが、それらは社会をどう変えたでしょう?
変わったかもしれないし、変わらないかもしれない。よい面もあればその逆もあるかもしれません。
エシカル(ethical)という言葉があります。「倫理的な」「道徳的な」という意味ですが、その一般的な意味に加えて、地球環境や人、社会、地域に配慮した考え方のことを指します。
このエシカルについて、ファッション業界では、earth music&ecologyがBRAND MSESSAGEとして動画を公開しています。

また「デジタルウェルビーイング」という視点から書かれた記事も合わせて読んでいただくと理解が進むかと思います。

これからのサービスデザイン、UXデザインにおいて、そのデザインが社会にどのような影響を及ぼすのか、そのデザインはユーザーを幸せにしているのか、そういった面からも考える必要があるのではないかと思うのです。
自分たちがデザインする体験の影響力や影響する範囲に気がつくことができるのも、その体験を世に出す前に問うことができるのもデザインに携わる私たちかもしれません。

これらを考えるワークショップ

ここで書いたことを考えるきっかけとしてのワークショップを、10月15日(火)に開催します。
今回はSDGsという視点から未来、そしてこれからのサービスデザインを考える機会になればと思いデザインしていますので、ご興味ありましたらご参加ください。
私も現時点でまだ答えを持っているわけではありませんので、参加者の皆さんと一緒に考えることができればと思っています。

Ethical UXを考えるミートアップ

Ethical UXについてゆるく話す場としてのミートアップが10月24日(木)に開催され、そこでお話させていただきますので、こちらもよろしければご参加ください。


コーヒーを飲みながら書いていることが多いので、サポートいただけたらコーヒー代として使わせていただきます!