小学校理科を指導要領から考える【毎週水曜日更新】

はじめに

 東京都葛飾区を中心に理科教育イベントを行っている筆者が小学校での
理科教育法や楽しく学ぶ方法を考え、とりあえず文章に起こしている記事です。読みづらい部分ばかりとは思いますが、発想の一つとしてお読みいただければ幸いです。
当記事、当シリーズは全文無料でお読みいただけます。
前回に引き続き実験方法の改良が難しい単元を扱っています。
前回→「植物の発芽、成長、結実」https://note.com/katsushikakap/n/n6fc7b5e1a2c6


1.「動物の誕生」の概要

 動物の発生や成長について、魚を育てたり人の発生についての資料を活用したりする中で卵や胎児の様子に着目して、時間の経過と関連付けて調べる活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに、観察、実験などに関する技能を身に付けること。
(ア)魚には雌雄があり、生まれた卵は日がたつにつれて中の様子が変化してかえること。
(イ)人は、母体内で成長して生まれること。
イ 動物の発生や成長について追究する中で、動物の発生や成長の様子と経過についての予想や仮説を基に、解決の方法を発想し、表現すること。

小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編

(4)内容の「B生命・地球」の(2)のアの(イ)については、人の受精に至る過程は取り扱わないものとする。

小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編

 私にはわからないのですが、人の受精方法はそんなに伝えてはダメなものなんでしょうか。っていうのが指導要領の内容で疑問に思うところです。

2.観察が難しい時の映像教材

 本単元において、「魚を育て、卵の中の様子が変わっていく様子を観察する」といった内容が触れられているのですが、学校として毎年行っている場合を除き、時間もかかり、気にかけていないといけないので現実的に負担になる観察だと思います。
だからこそ、授業としては映像教材を用いての成長過程を知ることが負担を減らし、分り易くするためには最適だと思います。

生き物と触れ合う機会を減らすことは本望では無いため、学校のビオトープや池に魚やザリガニ等の生き物がいるのであれば、そのことを子ども達に伝え、人やペット以外の生き物にも興味を持ち、大切に共生していく気持ちを育むことも必要だと考えます。

3.生き物生まれ方クイズ

 生き物は、卵で生まれるのか、ある程度成長してから生まれるのかで分けることができます。
その生まれ方の違いについて、グループ分けをしてみると楽しく、生き物に対する興味を育むこともできるのではないでしょうか。
生まれ方の違いの中にも、海の中、陸上、体内で育てる期間等々の違いに気づける学習もできると非常に良いと思います。

4.「動物の誕生」のまとめ

 人の誕生については触れだしたら、思想が出そうなので止めておきます。
難しい観察は映像教材で行うことは悪い事ではなく、分り易さの面でも上手に活用すればよいと思います。
なので、ほかの方法で生き物に興味を持ち、尊べる気持ちを育むことが必要です。理科の中で工夫する方法、他の教科と併せての学習も色々あると思います。風土や子ども達の様子を見て、考えていきましょう。

5.おわりに

 まとめの部分で書いたことが今回の全てかなと思います。
とはいえ、子どもの性教育っていうのはいつ教えるのがよいのでしょうね。
いつか知る事とはいえ、その知る方法が歪んでいる場合があることは事実だと思うのです。過ちを知るために正しさを知っておく事は最も簡単な危機回避だと私は思うのです。

毎週水曜日更新予定、次回は7月3日更新!「指導要領第5学年 
流れる水の働きと土地の変化」を考えていきたいと思います。
イベント等々毎週の様に行っていますのでご興味あればHPやXをご覧ください。
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