小学校理科を指導要領から考える【毎週水曜日更新】
はじめに
東京都葛飾区を中心に理科教育イベントを行っている筆者が小学校での
理科教育法や楽しく学ぶ方法を考え、とりあえず文章に起こしている記事です。読みづらい部分ばかりとは思いますが、発想の一つとしてお読みいただければ幸いです。
当記事、当シリーズは全文無料でお読みいただけます。
前回に引き続き実験方法の改良が難しい単元を扱っています。
前回→「天気の変化」https://note.com/katsushikakap/n/n876833710fe7
1.「燃焼の仕組み」の概要
2.気体検知管を使うときのあるある
小学校の燃焼実験で必ず出てくる気体検知管ですが、どれだけ注意しても起こる失敗が3つあります。
1つ目は、検知管をさかさまにセットしてしまうです。
これを読んでいる物好きな方は知っておいてください
「G→」は「ガスin」の意味です。こっちから気体入れるんだよ~という表記なので、説明するときも表記の意味を付け加えてあげると間違えない子が増えると思います。
2つ目は、酸素と二酸化炭素の検知管でハンドルをどれだけ引くかの違いです。これは、酸素の検知管に気体をいれると熱くなることを分かっていれば、理解しやすいと思います。いうなれば、酸素は反応しやすいので、量がいらないからという認識です。ちゃんと調べたことないので、自論の領域をでないです。時間があるときにきちんと調べてみようと思います。
最後の3つ目は、調べたい気体の中から外に出さないことです。
これが一番、見逃されやすい失敗だと思います。理科の学習範囲程度では
無視できる誤差かもしれませんが、正しく測定する技術の学びとして大切にしてほしいと思います。この失敗を防ぐ方法もシンプルで、ストップウォッチを準備させることです。準備しておくのではなく、自分たちで準備させることで理由を考えさせることで意味と行動が一致すると思います。
正直、安全管理の様な教育現場で最も必要な知識ではないかもしれませんが便利なものを正しく使う、現象を正しく観測する方法の学習として
正しさを教えてあげて欲しいと思います。
3.石灰水はあるなししか判断できない
これは、タイトルの意味そのままです。
石灰水の濁り具合で、二酸化炭素の量を見ようとする人がいたりしますが、
まじで濃度を測るのは無理なので気を付けてください。
そりゃ、濃度が濃ければ石灰水の反応する速度や表面積は広くなるので白く濁る姿は変化します。が、薄くたってそのうち同じ色になるので期待しないでください。
濃度が知りたいときは、素直に気体検知管やロウソクを用いりましょう。
4.袋の中を気体検知管で測定する
現行の教科書でもあるように、気体を測定する時にビニール袋に気体をいれて気体検知管を使って測定しますが、すごく良い方法だと思います。
しかし、穴をあけて検知管を入れるというのを見た時は余りにセンス無くてビビりました。ビニール袋には、空気を入れた口があるわけですからそこを使えば良いではないですか。
気体を入れたビニール袋は、圧し潰さない限り中の気体がなくなったり、一瞬で入れ替わったりすることはありません。
なので、太めのストロー(タピオカ用)を使って空気を袋にいれて、そのストローを使って検知管を袋の中に入れればスムーズではないですか。
この時に検知管にゴム栓を付けるとストローに入らないことがあるので、様子をみて判断していただければと思います。
先に正しく使うことを言っておいてあれですが、測定に影響が出るものは「正しく」、影響でないものは「マナー」だと思います。
5.「燃焼の仕組み」のまとめ
実験方法として「ビニール袋」「ストロー」を使用した方法は、
準備、片付けともに簡単でシンプルな教材だと思います。
燃焼は身近な現象であり、命にかかわるものなので、
実際に火をつけたり、観察したりする経験として火と触れ合う機会として
なるべく実験にかける時間を増やしてあげて頂きたいと思う次第です。
6.おわりに
私自身、小学校の理科において必要なのは
「生き残るために知っておくべき現象を知ること」だと思っているので
大切に実験の経験をしてほしい単元だと思います。
そもそも、理科の授業の8割は知っておくべき現象なのですが…
毎週水曜日更新予定、次回は7月24日更新!「指導要領第6学年
水溶液の性質」を考えていきたいと思います。
夏休み突入かと思いますので、よい休暇を過ごしていただければと思います。
イベント等々毎週の様に行っていますのでご興味あればHPやXをご覧ください。
当記事、当シリーズは全文無料でお読みいただけます。
コメントや応援いただけますと幸いです。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?