小学校理科を指導要領から考える【毎週水曜日更新】

はじめに

 東京都葛飾区を中心に理科教育イベントを行っている筆者が小学校での
理科教育法や楽しく学ぶ方法を考え、とりあえず文章に起こしている記事です。読みづらい部分ばかりとは思いますが、発想の一つとしてお読みいただければ幸いです。
当記事、当シリーズは全文無料でお読みいただけます。
また、この記事は書いたデータが飛び、悲しみの二回目です。
落ち着いたら書き直したいと思っています。
前回→「天気の様子」https://note.com/katsushikakap/n/n8aad24f249ce


1.「月と星」の概要

月や星の特徴について、位置の変化や時間の経過に着目して、それらを関連付けて調べる活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに、観察、実験などに関する技能を身に付けること。
(ア) 月は日によって形が変わって見え、1日のうちでも時刻によって位置が変わること。
(イ) 空には、明るさや色の違う星があること。
(ウ) 星の集まりは、1日のうちでも時刻によって、並び方は変わらないが、位置が変わること。
イ 月や星の特徴について追究する中で、既習の内容や生活経験を基に、月や星の位置の変化と時間の経過との関係について、根拠のある予想や仮説を発想し、表現すること。

小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編

4年生の最後の単元になります。
学校にいる時間は観察できない内容をどう伝えるかです。
なんなら、都会だと夜でも星の観察厳しいですしね。

2.月の満ち欠け

 これはもう宿題という形で、お家から写真やスケッチでの記録をとるのが良いかと思います。天気が良い日だと少し早い時間から月がうっすら見えることもあるので、意識づけを行うことが大事です。
また、この単元でも「同じ」を条件に取り入れて観察を行いたいです。

「毎日、決めた時間に家のベランダから写真を撮る」をクラス全員分の観察結果を発表しあうだけで十分に有意義な学習になると考えます。

3.星々の色

 そもそも、見える星の色が違う理由ってご存じですか。
私自身、調べるまでは確証持った回答ができませんでした。
1番の理由は「星の表面温度」だそうです。
赤い星はだいたい3000℃、青白い星は1万℃以上だそうです。

温度はこの単元において必要な知識ではありませんが、色の違う星がある
理由として覚えておきたいです。また、地球を宇宙の遠くから見たら何色に見えるか等を考えると面白いです。

赤い星より青白い星の方が温度が高いということが分かりづらい場合は、
コンロやガスバーナーで実際の炎を見れば納得できる学習になると
思います。

4.星の並びと位置

 この部分ですが自分の目で確認することが結構難易度が高いと思います。
映像教材の出番ですが、もし頑張るのであれば「夏の大三角形」か
「北斗七星」と風景を写真で記録することです。
普通に夏休みの自由研究にするべきレベルです。
なので、あんまり書くことないです。

こういった観察に当たって、撮影点が固定化されていることや時間が分かる様に1枚の写真、映像におさめると説得力が爆上がりです。

5.「月と星」のまとめ

 映像教材と観察機会をどう活かすかだと思います。
単元で求められていることを実際の観察で完結させることはまあ
無理難題でしょう。
ただし、興味を持たせる導入や、この単元から空への学びにつなげることができるような「はい、おわり」にならない学習にしていきたいです。

6.おわりに

 夜間の観察が生じる単元はやはり難しいです。
教材を変えれば楽になるとかもないですし、
なので、学校側で楽になる手の抜き方、映像教材の活用を
上手に行っていければと思います。

 最近、小学校にお邪魔する機会を頂きまして自分の実験教室と学校現場の違いをしみじみ感じています。
正直、生きていくための理科の知識なんて「危ないモノを危ないと感じ」
「身の回りの物理現象を当然のモノと理解する」だと私は思っています。
実験教室で私が伝えていることはあくまでも「経験」や「知識」という
人生を楽しむための+α、なんだなと改めて感じました。

毎週水曜日更新予定、次回は5月22日更新!「指導要領第5学年 
物の溶け方」を考えていきたいと思います。
ついに5年生に突入です。
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