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自宅学習の強化書は心強い味方

外出できないゴールデンウィークが始まりました。

せっかくなので、この機会に勉強したり、読書して自己研鑽に励む予定の方は多いのではないでしょうか。社会人だけでなく、お子さんのいる家庭では、受験を控えている場合はもちろん、1学期の成績アップを狙って、連休中に自宅でしっかり勉強しようと考えているご家族も多いと思います。

我が家も、子どもたちは自宅で勉強するぞ!と意気込んでいます。
そこでふと思ったのですが、私自身、自宅学習のやり方をきちんと習った記憶がありません。我流なので、何か良いテキストは無いかな、と思っていたところ、ちょうどいい本を見つけました。

教育Youtuberの葉一(はいち)さん著の「自宅学習の強化書」です。

この本について読後感を一言で表すと、
「中学生が塾へ行かなくても成績の上がる、独学の仕方を教えてくれる本」
です。

昨年の学校一斉休校期間に、勉強を教えてくれるYoutuberの方がクローズアップされましたが、その中でも抜群の人気を誇る「とある男が授業をしてみた」というチャンネルをご存知の方も多いと思います。そのチャンネルで授業をしているのがこの本の著者、葉一さんです。

この本では、主に中学生に向けて、自宅学習ができるようになるための勉強法を、葉一さんが全8章で丁寧に解説されています。

第1章 自分に合う「勉強法」を見つける
第2章 1人で乗り越えるための「計画の立て方」
第3章 学校では教えてくれない「テスト対策」
第4章 「勉強のルーティン化」で差をつける
第5章 負けない「集中力」を手に入れる
第6章 「やる気と自信」を力にする
第7章 「とある男が授業をしてみた」使い倒しワザ
第8章 今、中学生の保護者の方に知ってほしいこと

各章の内容を簡単にご紹介すると、1~2章で勉強法を見つけ、計画を立てる方法を学ぶことにより、「自分でアレンジする力を身につけられる」ようになります。
3章では、テスト対策を通じて、戦略を立てるトレーニングを積むことができ、第4章で勉強の習慣化と理解力を深化させることが期待できます。
第5章では、集中できる自分を見つける方法、第6章でモチベーションの上げ方・保ち方の手法を知ることができます。
第7章では葉一さんの勉強動画の活用法を学ぶことができます。そして、第8章では、この本のターゲットである中学生の保護者の方が、子どもに向き合う時のふるまいについて、現場のプロとしてのアドバイスを知ることができます。

こうやって見ると、学校の勉強をすることで、社会人として仕事をする上で必要とされる基礎力を磨くことができるんだなぁと思います。

この本では、第3章で各教科の成績を上げる方法が紹介されていますが、具体的な授業内容については解説がありません。授業動画については、下記の「塾チャンネル」(19ch.tv)というWEBサイトが紹介されています。

この塾チャンネルでは、小学3年~6年の算数、中学校5教科、高校受験、高校数学という広い範囲で、2000本以上の勉強動画と授業のテキストPDFが無料で公開されています。ユーザ登録も不要なので、インターネット環境があれば、今すぐ勉強を開始することができます。

この授業動画とテキストは、教育学部出身の私から見ても「すごい」の一言に尽きます。
まず、見やすい。PDFと板書の両方とも、手書きなのに非常に視認性の高い文字で書かれています。まるで専用フォントのようです。
そして、わかりやすい授業内容。
さらに、聴き取りやすい。1.5倍の速度で聞いても理解できる聴きやすさなので、約15分の動画を7分ちょっとで見ることができます。

学校に行く必要がない、ということは言いませんが、自分で地道に毎日こつこつと勉強できる習慣を身につけた人にとっては、必要な勉強内容を網羅的に勉強できる、大変心強い味方だと思います。

この動画をどのように学ぶか、という解説本である「自宅学習の強化書」を読み、計画を立ててから動画に取り組めば、上の学年の勉強まで先取りして理解してしまうことも夢ではありません。

良い先生に出会うことが勉強の好き嫌いを左右するとよく言われますが、葉一さんもこの本のあとがきで、自分の進路を決めるに至った数学の先生との出会いがあったというエピソードを紹介されています。学校の先生と相性が合わず成績が振るわない人も、Youtubeでの勉強が合う可能性もありますので、選択肢が広がるのは良いことだと感じています。

葉一さんもこの本で少し触れられていますが、家庭の所得の差によって、子どもたちが選べる教育の差が生じる現状を打破するには、学習指導要領に合致した模範的な授業をNHKのEテレで全教科、全単元が地上波で無償で放送されたら良いのにな、と思います。
このインフラがあれば、全国の各学校の先生方もオンライン授業の個別実施の負担が減少し、子どもたちのサポートに注力できるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

以上、「自宅学習の強化書」のご紹介でした。
この本に沿って塾チャンネルで勉強すれば、自宅学習での成績アップはもちろんのこと、勉強というプロジェクトを通じて、セルフマネジメントの力も身につくのではないかという期待感があります。
勉強って、改めて奥深いと思えた1冊でした。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。



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