#24 2013年03月26日妻の麻美と出会った日(チリの旅)

【前回までのあらすじ:2013年。35歳ヒモ男がバツ2となりホームレスに。行くあてもなく向かった先は成功している先輩経営者a.k.aアニキ。人生相談すると世界一周の旅に放り出されることに。ペルーで強烈な民間療法アヤワスカを終えた僕は次の国チリに移動した。】

 ペルーとチリの国境の街アリカで変な足止めを喰らいながらも、ようやく目的地であるチリのサンティアゴに到着した。

サンチアゴは地下鉄もある!!

 サンチアゴは今まで旅したボリビアやペルーと比べて飛躍的に発展しており驚くほど都会だった。空港バスで街中を走り抜け、事前に調べていたTalesという日本人宿に直行した。
 *ちなみにここのオーナーまじで女癖悪いのでお気をつけてください。

宿への道のり

「あーーこんにちわ!」

 チェックインするとマチュピチュを一緒に旅したD君がテラスでジュースを飲んでいた。その他にも旅慣れた猛者たちが皆で楽しそうに談笑している。

 僕的にパックパッカー旅は日本人宿8割、外国人宿2割が快適だなぁなんて思っていました。日本人宿に関しては、海外に行ってまでわざわざ日本人と固まる必要ある?などと色々と意見があるのですが、やはり細かい情報も得ることができるし日本人同士で気心も許せるし、安いし、楽しいし、とにかく良いものです。あえて避ける必要もない。
 
 そんなわけで昨日はアリカで苦い草をふかしたが、この日は皆の笑い声と共に夜をふかした。

 翌日、旅人仲間でバルパライソという港町に出掛けるというのだが、アヤワスカ以降、腹の調子が幾何学的に悪い僕。1日に何度もトイレに駆け込み、お尻からオシッコが出している状態だった。腹痛の波はいつ来るか分からないし、一度来るとかなりのビッグウェーブ。泣く泣く断り、その日は宿のテラスでビールをチビチビ飲みながらネットサーフィンをしていた。

 すると、

昨日チェックインしていたお洒落で可愛い日本人の女の子が親しげに

「こんにちはー。ワインでも飲みましょう〜」

と声をかけてくるではないか!!えええぇ!嬉しい!!

瞳の色がヘーゼルナッツのような綺麗な色だったので、彼女が僕の前に座るやいなや開口一番

「め、目の、い、色がキレイですね」とオッサンの僕がキモく聞くと

「ありがとう〜。私の目の色、薄いですよねー」とフレンドリーな彼女。

「は、はい。太陽眩しいでしょ?」とアホな質問をする僕。

「えええ!よく分かりましたね!!そう!!めっちゃ眩しいの!!」と、当てられたことに驚く彼女。

太陽が眩しくない人いるのだろうか?とんでもなく幼稚な会話に周りの旅人も苦笑い。

けど、これが紛れもなく僕の妻、麻美と最初に交わした会話だ。

そんな感じで、リラックスしながら皆んなで和気あいあいとバルパライソに行かずに残った数人で昼間から宴となった。

麻美=のちの妻(化粧が濃くて丸いね笑)、K君(バイト代貯めて旅する大学生)、僕(著者)、S君(旅マニア)

 日本とは12時間の時差があるチリ。日本では、桜の花が満開らしい。きっとどこで誰かが公園で夜桜を楽しみながら缶チューハイでも空けている頃、僕らは南米の強い紫外線をバンバン浴びながら、テラスでチリワインを開けていた。

 実は、昨日宿に入ってきた時から麻美のことに気がついていた。彼女はチェックインしながら困った様子で宿のオーナーに何かを訴え、それを聞いたオーナーと慌てて警察署に行っていた。
 その経緯を聞くと、駅から宿まで来る際に白タクに乗ってしまいタクシー強盗(目的地近くで降ろす時にドアに閉じ込められて有金を全部ボッタクられる)に遭ってしまったようだった。

 こんな若くて弱い女の子を異国の地でオッサンがボッタくる。残念ながら旅先では頻繁に起こってしまう事件だ。

宿での麻美。スペイン語とワインを勉強したくて旅していた

 数杯飲んだ所で、僕が旅をしながらブログで発信していることを話した。すると妻は、ipadを取り出し流し読みしはじめた、そして、ひとこと

「早漏なんですか?」

え、そこ??という明後日の方向から質問が飛んできた。僕がどっかの記事で「早漏」ということを書いていて、目に止まったらしい。素直な彼女。気になったことは聞かずにはいられない。とにかく初対面の女性に弱点がバレた僕。

やばし!でも知られたからには仕方がない。

僕は心の準備をしていると、彼女はフライング気味、いや、直線的にドンっと聞いてきた。

「どれくらい速いと早漏という定義なんですか?」

それは、分で答えろと?それとも秒で?はたまた往復の回数で応えるのかな?

いや、相手は南米のワイナリーを一人で回っているワイン通。

僕もソムリエ風に回答することにした。

「そうだな、ここは、南フランスの片田舎。両脇には緑々と茂った草原が広がった道をずっと進んでいくと、そこにはポンヌフの架かるセリーヌ川へと続く小川が流れている。太陽を燦々と浴びた川は思ったより冷たくなく、ちょうど赤ワインを保存するには最適な18度。その川に飛び込む北島康介が400mを調子よく泳いだ記録ぐらいの速さかな」

と述べると、麻美は言った。


「ええーーーよくわからないけど、素敵な表現!感動!!」



この子、女神級に良い子では!?!?笑

 僕が日本でコンプレックスに思っていた早漏が地球の裏側のチリでは、女性がワインを傾けながら、素直にプラスな方向で感動してくれている。

早漏冥利に尽きるとはこのことである!笑


 しかし、こんな楽しい時間も束の間。これからの旅の話をしていると、僕が次に行く予定のアルゼンチンのパタゴニア地方の宿が3月末には閉まってしまうらしく、なんと僕は数十分後に慌ててこの宿から出る必要があることが判明!調べるともうすぐ長距離バスが出発する時間だったのです!!

 えええ!!!せっかくこんな素敵な女性に出会えたのに!!もう旅やめて、彼女と旅したい!と勝手に思っていたが、出会ってすぐの早漏オッサンにそんなことされたら迷惑この上ないことは敏感な僕は理解し、なくなく荷物をまとめてチェックアウト。
 その1時間後にはバスに揺られサンティアゴから14時間南下したところに位置するプエルトモンという街を目指していた。

バス停へ向かう僕

 実質、麻美と会話したのは2時間も無かったかもしれない。それでも、僕の心のパスポートには大きなスタンプが押されていた(表現さぶっ!)。
もちろん、FBでも繋がれたし落ち着いたら彼女のSNSをくまなく見ることを楽しみにしながら、バスの中で眠りについた。
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note頑張って更新します!目標は週2,3回、、、、【旅の準備→世界一周→起業→会社売却】までを気長にまとめようと思います。面白いと思った方はnoteまたはTwitterをフォローいただければ幸いです。

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ホームレスになったヒモ男、世界一周したら小金持ちになった話。

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