見出し画像

情報と向き合う。【#92】

画像1

きのう物語は、昨日撮った写真一枚と、その日記です。

ど真ん中の甘いボールをバッターが見逃したとき「打たないんかい〜!」と言いたくなる。ペナルティエリア内でボールを持ったFWに「シュートだろ〜!」と言いたくなる。

わたしたちは、当事者ではないとき、情報を享受するとき、自由な意見を持つことが出来る。表現の自由だし、別に悪いことでもない。

福島県にて、震災の話を聞いた。だから「震災から10年」という言葉は、ほんとうに難しいと、今になっても感じた。なぜなら、何度も登場した言葉について、当事者の人たちは、考えに、考えを尽くしているからだ。世に情報が出る前に、何度も向き合って、考えている。光と陰、どちらも向き合っている。そしてようやく、情報が伝えられる。メディアの人たちも、たくさん考えている。どうやって伝えるべきなのか、何度も向き合っている。当事者ではないわたしが、何かを言える立場にあるだろうか、そう思ってしまう。

もちろん、ケースによるけれど、自分が当事者ではないことについて、あまり意見を持つことが好きではない。まだ人間が、薄っぺらいからだ。外に吐き出すことより、自分の血肉に変えることの方が好きだ。情報の享受は簡単だけど、向き合うには、覚悟がいる。ストライクボールを「なんだよ打てよ〜」と簡単に言える立場にはないし、さまざまな場所で生きている人々の暮らしを、評価するような立場にもない。

当事者の人は、強いし、やさしい。
当事者ではない、覚悟のある人は、知っているし、やさしい。

双葉町の「東日本大震災・原子力災害伝承館」の展示をみながら、たくさん考えた。いろんな立場の、当事者の方たちの様子を知った。ほんとうは、きちんと文章にして表現したいのだけど、1日では書けない。向き合いきれていないから。でも、すべての人に行ってもらいたい展示だと、心から思った。

東京に戻りました。福島県にて、とても貴重な時間でした。

画像2


ポカリスエットを買います。銭湯に入ります。元気になって、写真を撮ります。たくさん汗をかいて、ほっと笑顔になれる経験をみなさんと共有したいと思います。