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そういう日もある。【#56】


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きのう物語は、昨日撮った写真一枚と、その日記です。

2日前はたった100文字ほど、そして昨日は能について3000文字書いてしまうという、情緒不安定な「きのう物語」を読んでくださっているみなさま。「今日も何か怪しいぞ…」とお気づきでしょうか。

そう、ご名答。お察しの通り、今日は書くことがございません。目が覚めたとき、「この朝日は、柔らかいな」そう思ったので、写真を撮りました。それはたしかな事実です。しかし同時に「今日は予定がないから、写真を撮らないかもしれない」と、保険をかけるような思いで、朝一番に写真を撮ったことを、ここに自白します。

蓋を開けてみますと、その写真をしっかり今日の一枚として、何食わぬ顔で載せました。ほかにエピソードや写真を撮る機会も、なかったからです。しいて挙げるならば、夜に「紅の豚」を観ましたが、めちゃくちゃ良かったです。めちゃくちゃ、を具体化させることが感想ですが、まぁ今日ぐらい、いいじゃないですか。いろいろな明るい「おバカさん」が登場して、主人公のポルコもかっこよくて、「飛べない豚は、ただの豚だ」のセリフで「うぉ〜!」とテンションが上がって、終わってなんだか心がずいぶん軽くなったので、めちゃくちゃ良かったのです。最後に流れる「時には昔の話を」も、めちゃくちゃ良くて、ねぇ。

「ほらほら、そうやって文章の量をかさましして、今日の日記を、ごまかそうとしていますね」とわたしの心の機微がバレてしまいましたら、いまのわたしは両手を挙げて、降参のポーズをとっていると想像してください。これ以上の抵抗はしません、容疑を認めます。そして「あぁこの人は今日、本当に書くことがなかったんだなぁ」と僅かでも感じていただけたなら、そこでようやく、この文章も最低限の、ひとつの日記に、なれていると思うのです。

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ポカリスエットを買います。銭湯に入ります。元気になって、写真を撮ります。たくさん汗をかいて、ほっと笑顔になれる経験をみなさんと共有したいと思います。