なつかしさについて。【#72】
きのう物語は、昨日撮った写真一枚と、その日記です。
ここ数日、海の方へ行ったり、山の方へ行ったり、街の中へ行ったり、日の出を見たり、とにかくいろいろと巡っていた。疲れたけれど、大変に意義のある時間だった。
青看板に記された地名を見たり、街の様子を見たりすると、包まれる感情は「なつかしい」になることが多い。一度は必ず訪れたことがあるからだろう。しかし、「死ぬまで”なつかしい”で良いのだろうか」と最近は考えてしまう。
つまり、なつかしさを感じながらも、「まだ何も知らないなぁ」という気持ちが、繰り返されるのだ。市町村巡りで知った日本の広さと、ほんとうに日本を理解できているのか、という両者に、溝を感じている。東大王の明晰な頭脳があれば、まさに全てが解決して、10冊くらいの本が書けるのだろうが、まだまだ知識に疎いと感じるのだ。だから、人生を使って埋め合わせたいなぁ、と。
市町村一周は通過点だと、旅をはじめる前からも思っていたし、旅をしながらも、終わってからも、ずっと思っていたけれど、まさしくである。歴史を知り、人を知り、確かめる、という作業をいつか丁寧に進めたい。そうすれば、市町村一周の時以上に、日本を理解できる気がするし、体に染み付いてしまったこの「なつかしさ」の正体と、出会えそうな気がするのだ。旅に出たい、というより、調査したい。
ということを、最近は全国各地どこへ訪れても感じてしまうので、宿命のような気もしている。
ポカリスエットを買います。銭湯に入ります。元気になって、写真を撮ります。たくさん汗をかいて、ほっと笑顔になれる経験をみなさんと共有したいと思います。