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研修会を終えて。【#76】

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きのう物語は、昨日撮った写真一枚と、その日記です。

朝から新幹線に乗って、岡山へ向かう。のはずが、最寄り駅の様子がおかしい。電車が見事に止まっていた。あらら、想定外だ。なるほど、タクシーも見当たらない。同じように何も知らずに朝7時の駅へやってきた人たちは、大人から子どもまで、呆然と立ち尽くしている。

運転再開は未定で、駅員さんたちの「わたしたち関係ないんです〜」という申し訳なさそうな表情が、マスク越しに伝わってきた。そうだな、仕方ないし、落ち着いて調べよう。ひと駅分歩けば迂回できそうだったので、迂回して新幹線に乗った。新横浜駅を過ぎた頃、運転再開したようだ。落ち着いた選択ができたね、グッジョブ。

そうして岡山に向かったのは、岡山県の10ほどの市や町の職員の方々に「SNSの運用」や「地域の魅力発信」的なことについて、お話をするためだった。いやいや、わたしにそんなお話し、できるかいなぁ。地域おこしのファシリテーターをやっているわけじゃないし、コンサルタントでもないし。でも、わたしのことを知ってくださっている県職員の方が、オファーをしてくださって、旅の経験から感じたことでも良いので、と場を設けてくださって。お話をするからにはいろいろ調べなきゃ、と思って、結構いろいろ調べて、考えて、まとめて、パワポも130枚くらいつくってみて。

ただ、研修会の前に、各自治体の意見交換会があって、わたしも隅の方で混ぜてもらったのだが、それが個人的にはベストだった。わたしが話をすることより、この場が持たれる意味を強く感じた。それぞれの自治体によって問題点は違うし、取り組み方も全然違う。お互いの悩みや現場の声を聞く場そのものが、どうやらこれまで、さほど設けられていなかったらしい。オンラインの情報交換も大事だけれど、オフラインで意見交換する意義も、今日については大変感じられたのだった。わたし自身は、今までパワポをつくりながら「現場が分からないからなぁ」とモヤモヤしていたけれど、この場でようやく、現場の様子を肌で感じることができて、とてもしっくりきた。しっくりくるのが遅いぜ、困っちゃうな、パワポで絵空事ばっかり書いちゃったよ。とにかく、わたしの今後の人生においても、とてもありがたい空間だったことは、たしかであった。

肝心のお話の中では、運用法だとか、発信術だとか、そういう魔法の杖をわたしは持っていないので、発信するにしても、企画をつくるにしても、大事なのは、「愛と敬意だと思います。」と連呼した。これは田中泰延さんの言葉だ。めちゃくちゃパクっているし、「これはパクりです。」ともお話しした。要は、地域の潜在的な魅力って、あるような、ないような、外からは分からないものが多いわけで、そして、日本には1741の市町村があるわけで、その膨大な自治体それぞれが、自分のまちをPRするのであれば、それはもう、簡単には広まらないわけで。でも、どんな小さなまちにも、わたしたちが知らないようなまちにも、そこであたりまえに暮らす人がいて、そこで暮らす理由が、必ずあるわけで。すなわち、どんなまちも、必ず誰かに愛されているわけで。だから、ほかの地域と比較をしなくてもよいので、自分たちのまちにある、あなたが好きな何かを堂々と「好きだ」と伝えるべきだ。そこに、愛とリスペクトを込めて。ということを、ずっとお話しした。長く愛されるものには、必ずそれが軸になっている気がして。

という、大それたお話をして、じゃぁ君には何ができるんだ、というブーメランなわけだが、だからわたしは、とにかく今日も写真を撮る。市町村一周も、1741市町村への愛とリスペクトだし、毎日写真を撮ることも、「今日」という一日に対する、一種のそれ、かもしれないし。

とても勉強になった1日でした。

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ポカリスエットを買います。銭湯に入ります。元気になって、写真を撮ります。たくさん汗をかいて、ほっと笑顔になれる経験をみなさんと共有したいと思います。