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思い込み、そして、思い切りへ

あ~もうフランス語って難しい!!
と、久しぶりに昨夜は頭をフル回転で、終わるころにはすごい眠気とフランス語を理解できない不甲斐なさも少し混じった心地よい疲労感の中で、眠りについた。

一昨日、突然バレーボールのチームからミーティングのお誘いのメールが届いた。
個人的なメールではなく、恐らく全体配信されているのだろうけれど、いつもと違って、私の名前がそこにはきちんとあった。いつもは宛先など書かいていなくて、用件だけが書かれた明らかに全体配信をしているメールが届くのに……。

で、かなり迷った。
だって、バレーボール中の会話ってすごく早くて、本当に何を言っているか分からない。休憩中にゆっくり話してもらえればある程度は会話になることもあるけれど、その程度の会話力と分かっていてわざわざ誘う理由は何だろう? って、やっぱり考えてしまう。
ただ名前が反映されるように全体配信をしているだけなのか?
もしくはいつも新人には運営について話し合う場に入ってもらうことにしているだけなのか?
それとも……あまりに話せない私を追い出そうとしているのか? それなら怖くて行けないなぁなんて、届いたメールと、過去の議事録なんかも確認しながら、こうだったらどうしよう、ああだったらどうしようと、考えても仕方のないことばかりが頭に浮かぶ。

だんだんマイナスなイメージが心に広がり、そもそもフランス語を始めたきっかけってなんだったっけ? と、根本的なところから考え始めてしまった。
でも、そもそも大した理由なんてないのだ。私は大学を卒業するまでフランス語を話したこともなかった。それが卒業後に突然転勤で縁も所縁もない土地に赴任することになり、しばらくして落ち着いた頃に「あぁ~暇だからなんか始めよう」と大した意味もなく始めたのがフランス語だった。
その時に出逢ったフランス人の先生が過去にフランスで料理人をしていて、日本人の奥さんも食べるのが大好きな人だったから、フランスの食に興味を持ち始め、じゃぁ行っちゃえって、何度かフランスに来ているうちに好きになってしまった。

フランスでも語学学校に通ったけれど、あまり上達をした感じはしなくて、でも通じると嬉しくてと、今までダラダラと、何となくフランスを好きな人として過ごしてきた。

フランス語は好きだけれど、勉強は苦手。でも続くのは不思議でそれはなぜかと言うと、フランスで出逢った人たちが好きだからだろうなと思い浮かぶ。
もちろんフランス人ならだれでもいいわけではいのだけれど、私が接してきたホストファミリーも、職場の仲間たちも、みんな個性があって、でも個を尊重する風潮があって、あまり干渉もされることなく、自由でいさせてくれる。
そんな人たちに愛し愛され過ごしてきたフランスの日々を思い浮かべる。けれど、もちろん苦労もたくさんしてきた。泣きそうになったことだって1度や2度ではない。

そこまで思い出して、スグにメールを開き直した。バレーボールのミーティングに「参加する」の返事をするためだった。
だって今のバレーのメンバーはもう私は好きになってしまっている。もちろんたまに会うぐらいで、本当に性格が良いのかなんて分からない。でも、これまでもそうだった。好きになってでも距離を置かずに話せなくても一緒に過ごして、良く見て、状況や人間関係を観察して少しずつ少しずつ会話に加われるようになっていくのだ。

ミーティングに参加してみて、本当にいやなら次回から行かなければいいだけのこと。きっと来てほしくなければ誘われることもしない。

でももし……

万が一にも「やめて欲しい」と言われることがあったとしても、それを知らずに逃げるより、面と向かって言われる方が絶対に良い。嫌われているんじゃないかなんてと思いながら、次の練習に参加するなんて辛すぎる。
でも本当はもう参加の返事をする頃には分かっていた。きっとそんなことにはなりはしないだろうと。

それでも当日の昨日は少しドキドキした。
どこに行けばいいのか分からず、どんな風に話し合いが進んでいくのかも分からないのだ。
また、やっぱり邪魔じゃないかな。皆に嫌われてないかなって無駄に考える。

そしてその迷いは本当に「無駄」だった。
あれだけ考えたのに、結局は普通のミーティングに参加するだけだったのだから。皆にメールを送っていたのか、新しい人には皆メールを送っているのか、色々なことか判明しないまま今に至る。
私個人の話が出ることなんて、もちろんない。
フランス語は分からなくて、やっぱりすごく気を遣わせたとは思う。だけれども、それが面倒だとは思っていない様子に思えた。
ただ、参加したことにお礼を言われたし、何か意見があればいつでも言って欲しいとお願いもされた。
もちろん何も言うことなんてなくて、そのまま帰ってきてしまったけれど……汗

いつも思い込みが激しい私は迷いに迷った挙句、大胆な行動に出ることが多い。でも、しなくてもいい行動を起こすことで、結局は評価されてきたようにも思う。
その反面、自分を傷付けないためにもこの思い込みと言うのか、警戒と言うのか、心の中で葛藤する時間は必要ではあるのだ。きっと自分を守るために、一旦心の準備をしてから、行動を起こすタイプなのだ。
でないと失敗した時のショックが大きいから……。

今回は最後には行くという決心をして本当によかった。
びっくりするぐらい何も分からなかったし、後半は眠たくて仕方がなかったけれど、ただ、少しでもバレーボールのメンバーに近づけたのが嬉しかった。

迷うことも必要だけれど、でも、もう少し大胆な行動をしても誰にも文句は言われないものなのかもしれない。

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